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「はっと」とは 味処 あらい@宮城県登米市 [ 東北]

トイレを借りた登米市役所中田支所の受付のおねえさんに、お昼の場所を聞いてみた。
「この近くで食事をできるところはないですか?」
近くのお店をいくつか紹介してくれてから
「ここの名物ははっとですけれど、ご存じですか?」
「ハット?」
「はい、小麦粉でつくったものです。それがこの辺の名物なんです。」

ハットってなんのことだか、さっぱりわかんない。
小麦粉で、ってことだから、麺かあるいは饅頭みたいなものか・・・。

でも名物って言われると、これは食べないわけにはいかない。
早速そのお店に向かいました。

国道を東に走って、道路の右側にありました。

「おふくろの味 郷土料理 はっと」「味処 あらい」という店です。

メニューは、しょうゆはっと630円、あずきはっと840円。
両方出てくるはっとセットが1050円。
その他に「カレーはっと」、「ナポリタン風焼はっと」、「温・冷とろろはっと」なんかもある。
「しょうゆはっと」が原型だな、ということで、甘いという「あずきはっと」にも興味があって、はっとセットにしました。

これが、はっとセットです。

しょうゆはっとは、すいとんのようなものが入っています。
岩手にあるひっつみとよく似ています。
違いは、ひっつみは小麦粉の生地をちぎったもので厚みがありますが、このはっとは、薄い。
生地を伸ばしてあります。

追記(2015年12月6日):
「ひっつみ」と「はっと」は原料は同じで、小麦粉をこねて茹でたもの。
でも、こねた生地を棒(麺帽でしょう)で平たくのして切ったものが「はっと」で、手でちぎったり丸めたものが「ひっつみ」、ということのようです。
 「ひっつみ」と「はっと」の違い:http://keystaff.seesaa.net/article/66596770.html

ひっつみは、生地をちぎるから「引っ摘み」なんだけど、なんではっとって言うんだろう?
つい、語源を調べたくなります。

「あまりの美味しさに米作りがおろそかになって年貢を納められなくなるのではと心配した領主が「ご法度(禁止)』にした」という「法度」説を、登米はっとの会で紹介しています。あらいの店内にも貼ってあります。
一般に流布している説明でしょう。

ところで、栃木県には法度汁というスイトン汁があるそうです。まさに「法度」なんですね。
野菜をたっぷり入れたみそ仕立ての汁に、練った小麦粉をちぎって煮込んだ料理です。
元は八溝山地方の料理で、おいしくて何杯もおかわりをするので作るのが御法度になったとされています。

「はっと」と同じ説明です。
しかしまぁこれは、ゴロ合わせの作り話でしょう。

平安時代のお菓子『薄飩(はっとん)』が訛った、という「薄飩」説が日清製粉のこむぎ粉クラブで紹介されています。
はっとは確かに薄いから、もっともらしいし日清製粉だから権威がありそうな説明ですね。

でも、これも違うでしょう。

中国語から転じたもので、甲州のほうとうと同じ語源だという説明があります。
ただしその中国語の語源ですけど、餺飩だとする青函地域大辞典のページ、饅飩だとする愛輪塾のページなどがあります。Wikipediaのワンタンの項目では、餛飩、すなわちワンタンが語源だとしています。

明確じゃないけど、このあたりが語源のようです。
してみるとワンタンが日本のウドンになったってこと?
なんだかかえってわかんなくなりました。(苦笑)

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