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きりりとしたスープと自家製麺の別府冷麺 きりん亭@別府 [ 九州・沖縄]

福岡空港に向かうJALの中で、機内誌の『SKYWARD』(2010年7月号)を見ていたら。
「別府冷麺」なるものが載っていました。
冷麺というと盛岡冷麺が有名だけれど、別府でも冷麺が人口に膾炙しているらしいのです。

スープは昆布ベース、麺は小麦粉主体でそば粉を少々、太めでコシが強くモチモチした麺、トッピングはキャベツのキムチ、ゆで卵など、なのだそうです。
その機内誌には、冷麺の店が3店紹介されていました。「六盛(ろくせい)」、「胡月」、「きりん亭」。
とっても行ってみたくなっていました。

別府でその「別府冷麺」なるものを食べてみることに決定。
本日2度目の昼食です。
全然メタボ対策にならん、いかんなぁ・・。

行き先は「きりん亭」です。
場所は、別府警察署前の交差点を東に入ってすぐのところ。警察署と小路をはさんで向かい側と言った方がよいような位置関係です。

1時半を過ぎているけど、店の前の駐車場には5台の車が停まっています。

店内に入ると、左側の厨房に向かってカウンター席が6、右から店の奥にかけて小上がりがあって、右に4人用の卓が2つ、奥に6人用の卓が2つあります。

厨房の中には、ご高齢のご夫婦2人が働いています。歴史を感じます。

カウンターには常連らしき客が数人座っていたので、私は小上がりにある手前の4人用卓に席をとりました。

メニューに、「きりん亭の看板メニュー!韓式冷麺」とあります。
 冷麺  600円
  大盛    800円 普通盛の1.5倍
  ダブル  1100円 普通盛の2倍
  ジャンボ 1400円 普通盛の3倍
大きさの違いだけという、実にシンプルなメニューです。太田焼きそばのメニューを想い出します。

冷麺の下に、「温麺」というメニューがあります!
「冷麺を温めごま油を加えた物です。キムチ付」と書いてます。
 温麺 650円
 大盛 850円

冷麺のメニューの裏に、ラーメンのメニューも載っています。こっちは種類が色々。
 ラーメン         500円
 もやしラーメン      550円
 しゃーシューメン     650円
 もやし・チャーシューメン 700円
 みそラーメン       550円
 みそ・もやしラーメン   600円
 みそ・チャーシューメン  700円
 みそ・もやし・チャーシューメン 750円
それぞれ「大」があって、100円増しです。

さて、メニューを眺めていても水がいっこうに来ません。
「水はセルフサービスです。ご自由にお取り下さい。」とメニューの下に書いてありました。水はセルフなのね。
「アルコール類はありません。」とも書いてあります。
冷麺やラーメンを提供する以外のサービスなしってことなのね。とっても潔いです。

さて、オーダーはもう決まっています。冷麺(!)です。
大盛にしたいところですけど、今日は2度目の昼食なので、普通盛にしておきましょう。

しばらくすると、厨房から「ウィーン!」という機械音がしてきました。
えっ?なんの音?

厨房を見るとご主人が、機械に向かっています。

製麺機です! 押し出し式の製麺機です!

カウンターが空いたので、近くで見よう! と席をカウンターに移して、製麺風景を拝見しました。

厨房には、コンクリート製の竈に麺を茹でる大鍋が置かれ、その鍋に向けて製麺機が設置されていて、その製麺機から冷麺の生麺が絞り出されて行きます。
四角いボックス部分に、練った材料を適量入れ、スイッチを入れると下から麺が押し出されてきます。
押し出された冷麺を、ご主人が、適当な長さのところでさっと切ります。
そして押し出された生麺が、大釜の中で茹でられます。

なんと、この店の冷麺は、正真正銘の自家製麺だったんです。

製麺機は、名古屋市の坂田鉄工所製。年期の入った機械です。製造年月日なんか消えていて、見えません。

厨房をよく見ると、鍋はこれ1つだけです。
だからその1つの鍋でラーメンか冷麺か、どちらか一方だけを茹でて、茹で上がった麺をすべて鍋から取り出してから次の麺を茹でる、という方式でやっています。
なるほどなぁ、なんて感心しているところへ、カウンターの上に私の冷麺がやってきました。

ラーメン丼に入った冷麺です。
透明な清んだスープに灰色の太い麺が浮かんでいます。
白菜じゃなくてキャベツのキムチと肉、ゆで卵、ネギがトッピングされています。肉は煮込んだ牛脛肉でしょう。
盛岡冷麺のように梨などの果物は入っていません。

まずは清んだスープを一口。
昆布と牛脛肉からとった冷たいスープが実にいい。くどさがなくサッパリしていて、しかし旨味がしっかりある。きりりとした味です。
心地よく美味しくて、スープだけを何杯もすすってしまいました。

麺は、太くて黒っぽい色。小麦粉にそば粉が入っているせいでしょう。

韓国・朝鮮の冷麺の麺には2種類あって、そば粉と緑豆粉を使う平壌冷麺とデンプンを使う咸興(ハムフン)冷麺です。
盛岡冷麺は咸興出身の方がデンプンに小麦粉を混ぜて開発した咸興系。
別府冷麺はそば粉で作るのですから、平壌系ということでしょう。

片栗粉(馬鈴薯デンプン)と小麦粉でつくる盛岡冷麺は透明感があるのとは見た目がかなり違います。
食べた感じは、かなり硬い。でも盛岡冷麺のような、硬くて弾力があるのとは違っています。

キムチはよく漬かっていて、すこし酸味が強い。

とてもシンプルで清涼感のある冷麺です。
今回の量は「並」ですけど、普通の男性は「並」じゃ、足りないでしょう。


 
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