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隠れ家風の名居酒屋 寺田屋@福岡大名 [ 九州・沖縄]

福岡に来たんだからモツ鍋を食べよう!と思っていたのだが、どこで食べるか決めかねていて、予約を入れていない。
白味噌のモツ鍋が気になって「京風もつ処 越後屋 大名店」に予約なしで行ってみると、満員。金曜日だもんね。

さてどこに行こうかぁって、Tさんと道路を少し歩いたところで、気になる小路をあって、ふと奥を見ると。

小路の奥に見えた提灯に「寺田屋」の文字が見える。

えっ?もしかして・・・。あの店では?
太田和彦が「居酒屋味酒覧」で紹介していた店ではないか。

古い町屋を改造して数軒の店が並んだ奥に、その店はある。

その本には「きさと」と「寺田屋」が紹介されていたのだ。
しかし、今回はモツ鍋にしよう、って決めたものだから、地図のコピーさえ持ってこなかったのだが・・・。
そこに偶然にも出会ってしまったようだ。これは何かの啓示ではないだろうか。

小路を恐る恐る入っていく。

確かに「寺田屋」だ。
通りから、この狭い路地を入った奥にあって、まさに隠れ家的な雰囲気。
そういえば仙台の「源氏」もこんな路地の奥にあった。

突き当たって右が入り口なのだけど、その入口の木戸は恐ろしく背が低い。時代劇で出てくる、店を閉めた後で店の人が使う通用口だ。
腰をかがめて入らないと頭をぶつけます。(腰痛のときは通れないな・・・。)

その木戸を開けて、予約はないけど2人で入れますか?と尋ねると・・・
なんと、大丈夫とのこと。

木戸(写真奥)をくぐって三和土(たたき)で靴を脱ぎ、板敷きの左脇にある木の扉がついた下足棚に靴を並べる。

右を向くと、見上げるように急で狭い階段が2階に通じている。その2階では宴会が始まっているようだ。

1階は、詰めると10人がなんとか座れそうかL字型のカウンター。そこに堀炬燵のようにして座る。その一番手前に席をつくってくれた。
先客は中年のペア。(私も中年だが、向こうは男女、こっちは男2人組。)
2人で入れたのは、実に運が良かった。やはり何かに誘われたのだろう。

カウンターの上には料理が載ったたくさんの大皿がびっしり並んでいる。
店内には静かにジャズが流れていて、実に居心地のよい空間だ。

カウンターの中にいる調理人が気さくなおにいさんで、会話もまた楽しい。

手書きのメニューが壁に張り出されている。上段は日本酒や焼酎などのアルコール。

下段に「今夜の魚と肴」のニュー。しかし値段が書いてない。
どう注文しようか、魚か、大皿か・・。刺身もいいな、ならば。
と、「てきとう刺身盛り」を注文。

カウンターには、割り箸ではなく木の箸が置かれる。

てきとう刺身盛り。どれも2切れずつ盛られています。

地だこ、生サバ、奥にかんぱち。
右上がメニューで「うね」とあったもの。

厚切りの鯨ベーコンです。鯨の下あごから腹部にかけて部分で、脂身をウネ、肉部をスノコ と呼び、両方あわせてウネス(畝須)というわけで、このベーコンは「うね」じゃなくて、「うねす」って言う方がいいのかな。

真鯛、さわらタタキ、サンマ、唐津うに。

醤油と酢が出されました。醤油はたまり風のもの。でも甘さ、とろみ、が抑えられた醤油で、これならOK。

刺身はどれもまさに新鮮。旨いの一言。

大根おろしにのった筋子。
遅れて出てきたけど、これが突き出しではないかな。

グラスの生ビールを1杯飲んだところで、さて次の酒はどうしようか。

焼酎リストの最初に書いてある「坊の津」という芋焼酎を注文。
さつま白波で有名な薩摩酒造の焼酎。
機械に頼らず、木の蒸留器、木の麹室など、昔ながらの木製道具を使って甕仕込みする古来の製法の焼酎。

それをロックで頂きました。味わいが濃く、重い焼酎で、ロックにいいです。

この店の焼酎の値段は、「サラ」と「つぎ足し」があって、注文したのは「つぎ足」3000円、「サラ」は3500円です。

刺身がなくなってきて、ここで店を出る、というのが居酒屋道の極意(?)なんですけど、どうも私はそれができない。焼酎も残っているので、肴を追加しましょう。

大皿に載っている「がめ煮」。水炊きと並ぶ福岡の代表的料理。九州以外では「筑前煮」ですね。野菜がたっぷり。

メニューに有明まじゃく揚げ」っていうのがある。
「まじゃく、って何?」って聞いたら、「シャコの一種です」って、やっぱり。
「殻ごと食べられます」っていうんで、それを注文。ちょっと高いんだろな・・。

有明まじゃく揚げ。
殻ごと揚げてあって、それにタルタルソースがかかっている。
皿には醤油ではなく、青っぽい粉が入った塩が入っています。
板さんに聞くと、乾燥大葉だそうです。確かにいい香りがします。

「まじゃく」は、穴シャコという名のシャコの一種で、シャコより殻が柔らかくて、こうして殻ごと食べられるようです。
干潟のまじゃくの穴に、筆を差し込んでとる独特の漁法で釣り上げるそうです。

カウンターにある円盤状の不思議な食べ物。
聞くと、ギリシャ料理のムサカだそうです。なんでギリシャ料理?って思うけど、それを注文。

タマネギ、ナス、ジャガイモなどとひき肉が入っています。焼酎に合いますね。

ポテトサラダ。これが旨い。

最後に酒盗すこし。

すっかり腰を据えて飲んでしまいました。2人で12000円。いい店でした。

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