秋味(サケ)を食べつくす [ 北海道と食]
今年も札幌の実家から生サケが届いた。生サケ1匹だ。
1匹そのままでは、さばくのが大変なので、送り元の魚屋さんで切り分けてもらったものが毎年届く。
送り元は、札幌中央卸売市場の場外にある「樋口商店」。帰省したときにはいつもここで新鮮な魚介類を買って、カミサンの親戚にお土産を送っている。
サケが届くと、一仕事が始まる。
切り身になった身をパックして、冷蔵・冷凍する。
筋子からイクラの醤油漬けをつくる。
アラは、ますは石狩鍋をつくる。
白子を料理する。
氷頭ナマスをつくる。
その一端を紹介します。
発泡スチロールの箱を開けると、4つのパッケージが入っています。
サケの身が2パック。すでに切り身にしてくれてあります。
身の厚いサケですね。
これを1切れずつラップで包んで、半分弱は冷蔵、半分強は冷凍します。
冷凍した分はうちでも食べるけど、カミサンの実家に持っていきます。
それからアラが1パック。
アラに白子が入っていますね。このサケはオスなんです。
なんでかっていうと、実は、オスの方がサケの身は美味しいんです。メスは卵(筋子)をはらむから、味が落ちてしまうそうです。
それから筋子が1パック。
これは身とは別に、筋子が一腹入っています。
さて、アラですけど、頭が半分に割られていて、カマと白子があります。
頭の下には、サケを三枚におろしたときの骨が入っています。
この頭、カマ、骨で、土曜日の今夜は石狩鍋を食べましょう。
ところで石狩鍋はサケを入れた味噌味の鍋ですけど、サケのアラを入れないと美味しくないんです。
ずいぶん昔、札幌の実家でアラを使わずに、ちょっと高級にサケの身だけで石狩鍋をつくったんですよ。そしたら、まぁ、なんというか、サケの入った味噌汁になってしまった。要するに、これが全然美味しくないんです。
ということで、サケが到着した土曜日には、アラだけの石狩鍋を食べました。
ところで、石狩鍋の具って普通の日本料理の鍋とはかなり違いますね。
まずジャガイモが入る。これはかなり異質でしょう。
人参や玉ねぎも入る。カレーライスみたいですね。
頭は全部鍋にはしません。(写真はアゴを切り落としたところ)
サケの頭の先、というか鼻の先は軟骨になっていて、ここを氷頭(ひず)といいます。この氷頭はナマスにします。
鼻の先から目のところまで、薄く切っていきます。
軟骨ですからそんなに硬くはありません。
塩揉みして、酢に漬け
合わせ酢でいただきます。酢に付けて2日ほど置いてしまったので、色が変わっています。(作り方はここを参考にしました:http://1foods.blog70.fc2.com/blog-entry-462.html)
コリコリしていて、これはもう珍味です。酒に合うんだなぁ。
さて内臓の白子は、石狩鍋に入れてもいいんですけど、別に料理します。
いつもは葱といっしょに醤油で煮るんですけど、今回は、ちょっと洋風に料理してみました。
翌日の日曜日は、イタリアンの日。っていうか子どもが好きなトマトのスパゲティ(ポモドーロですね)を食べるので、それに合わせて洋風にしました。
1つは、サケの白子のフォアグラ風(ここを参考にしました:http://sea-side-cafe.jugem.jp/?eid=203)。
白子って、確かにフォアグラみたい。小麦粉をつけてバターでソテーすると、とってもまったりしていて、これはかなり旨い。白ワインとよく合います。
もう1つは、ホイル焼き(ここを参考にしました;http://cookpad.com/recipe/643441)。
白ワインと塩を振りかけて焼いたら、こっちはとってもあっさり。醤油をかけていただきました。
最後に残っているのは、鮭の卵の筋子。
大きな粒です。
これで醤油漬けをつくります。
筋子と一緒にイクラの醤油漬けのレシピが入っています。
作り方は単純。卵をバラバラにして醤油につけるだけ。
面倒なのは、卵を1粒ずつバラバラにすること。卵の粒は簡単にはつぶれないので、ビクビクしなくても大丈夫。北海道では、餅の焼き網に筋子をこすりつけて、バラしていきます。かなり乱暴ですけど、作業がとっても楽だそうです。
そしてバラしたイクラを薄い塩水で洗います。
そのイクラに、醤油、日本酒、味醂を加えます。分量は適当。
酒を多くするとしょっぱさが柔らぐし、味醂を入れると甘くなります。
一晩置くと、イクラが醤油を吸い込んでパンパンにふくらみます。
これでもう食べられます。
このまま食べてもいいですけど、大根おろしといっしょに食べると食べやすいです。
温かいご飯に好きなだけ乗せれば、いくら丼。
さっそく今朝は朝食にいくら丼!
幸せです。
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