コクのあるスープの盛岡冷麺 ぴょんぴょん舎＠盛岡 [ 東北]
盛岡で知人と夕食後、〆に冷麺を食べようってことになりました。
お昼に私がじゃじゃ麺を食べたから、違うものがいいだろう、ってことで冷麺になったんです。
駅前にあるお店に入りました。
ぴょんぴょん舎盛岡駅前店。
盛岡方式の冷麺を「盛岡冷麺」と命名したのは、この「ぴょんぴょん舎」です。
なにが盛岡式かっていうと、本場韓国・朝鮮の冷麺は２種類あって、そば粉と緑豆粉を使う平壌冷麺とデンプンを使う咸興（ハムフン）冷麺があります。
そして咸興出身の在日１世が戦後に盛岡で開店した「食道園」で馬鈴薯澱粉粉に小麦粉を混ぜた冷麺を開発し、それを後に「ぴょんぴょん舎」が盛岡冷麺と命名しました。
ところで、日本で冷麺っていうと、ここ盛岡が有名です。
だけど、実はもう１カ所、ご当地冷麺で有名なところがあります。
大分県の別府市なんです。ラーメン屋さんで冷麺を出しています。
別府冷麺はソバ粉を使っている平壌流です。
別府のきりん亭さんで食べた冷麺も美味しかったです。
お店が入っている「ジャーランビル」は、ぴょんぴょん舎の自社ビルです。
その１階に入りました。
お昼に入った「HoT JaJa」はすぐお隣です。
「ぴょんぴょん舎」って面白い店名だな、って思ったら、社長が「邉 龍雄（ピョンヨンウン）」さんなんですね。
「ジャーラン」っていうビルの名前は、韓国済州道の方言で「ねんねんころり」の意味ですって。
母が歌う子守唄「ジャーラン」の思いが地球を救うと考えて命名したそうです。
店内は広々として、綺麗で上品な造りです。
夜も遅いので、お客はほとんどいません。
「盛岡冷麺」をいただきましょう。
１人前（800円）じゃなくて、ハーフサイズ（650円）でいいでしょう。
私は激辛で、あっいや、みんなと同じ中辛でいいです。
えっ？料理を待っている間に焼肉も食べるって？
いいですね。せっかく焼き肉屋さんに来たんだから。
でもメタボに悪いんだよね・・。
少しだけにする？そうしましょう。
カルビ１人前をオーダー。
もちろん生ビールも、です。
美しくて、うまそうな肉が来ました。
ぴょんぴょん舎の肉は、岩手県の前沢牛を使っているそうです。
鉄板の上に綺麗に並べましたね。
では、いただきましょう。
う、うまい。
やっぱり、和牛の焼肉はうまい。
焼きは、もっとレアでよかったよな。
でも旨みのある肉ですね。うまいよ。
もっと食べたい・・・でも今夜はガマンね。
さて、焼肉を食べ終えたら、ちょうど冷麺が到着です。
清んだスープの真ん中に、渦巻き状態で小山をなす麺。
その頂きに、ゆで卵がトッピング。
それらを囲むように、焼肉、キムチ、スイカ、甘酢漬キュウリ、胡麻が置かれています。
オレンジ色のキムチの対角線上に、赤いスイカが配置されています。
なかなか美しい眺めです。
スイカは夏場のトッピングです。
冬季には梨がトッピングされる。梨が冷麺の定番ですね。
でも梨は一年中はないですから。
「ぴょんぴょん舎」のロゴが入った白い丼に冷麺が盛られています。
韓国・朝鮮では金属の丼に盛られる冷麺ですけど、盛岡冷麺は陶器の丼に盛られるところも特徴です。
まずはスープをいただきましょう。
牛肉・牛骨をベースに鶏ガラを加えたスープは、脂が浮かばずに清んでいます。
冷たいのにもかかわらず、味わいが深いです。酸味も爽やかです。
韓国・朝鮮では「トンチミ」という大根の水キムチ（唐辛子が入っていなく辛くないキムチ）の酸味のある汁をスープに加えるので、スープに酸味があります。
このお店のスープの酸味がトンチミのせいかどうかは、わかりません。
キムチをつまんで食べてみます。
漬かりが浅く旨みと酸味が少ない、そして辛いキムチです。
まぁ日本製としてはそこそこに美味しい、というキムチかな。
でも焼肉店としてこれでいいかなぁ・・。
（本来のキムチは、辛さよりも旨みが強く、酸味があるもの。）
これは冷麺用のキムチなのかな？単品のキムチはどんな味なのか、試してみたいです。
キムチをスープに混ぜ込んで、グルグル巻きになった麺をほぐしましょう。
麺は透明感のある押し出し麺。
噛むとシコシコというか、とっても固い。
簡単にはかみ切れません。
これが冷麺の特徴です。「ゴムのよう」という表現が確かにぴったりです。
そしてツルリとした喉ごしもいいですね。
冷麺のこの硬さは、コシと言うべきなのかどうか。
うどんやラーメンのようなグルテンによる粘り腰ではなくて、デンプンが熱で固まった（アルファ化した）もの。
だから、コシとはちょっと違う、やはり「硬さ」と言った方がいいのでしょう。
焼肉が１枚入っています。
もちろん冷えていますど、肉の味がしっかりしていて、美味しいですね。
冷麺は上品な感じに美味しかったです。
ごちそうさまでした。
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