奥尻の観光地(6):津波対策 [旅行先]
奥尻島は、1993年7月12日午後10時すぎに起きた北海道南西沖地震の津波と火災で甚大な被害を受けたことを覚えているだろうか。
復興の中で津波対策が行われ、それも奥尻の新しい景観を作り出している。
青苗港の近くにある高いタワー。
なんだと思いますか?
この高さにまで津波が来たんです。
11.7mの高さ。
港の入口でこの高さですから、東日本大震災以上の津波だったことになる。
だから奥尻島では津波対策が色々ととられている。
◆人工地盤
青苗漁港区域内に人工地盤を建設されている。
これは、漁業者たちが仕事中に津波が発生した場合に、即座に高台へ避難するためのもの。1階の空間は作業スペースになっている。
岸壁からの高さが6.2m、海面からの高さが7.7m。
幅31.9m、長さ163.5m、面積4,650㎡。
2階に上がってみよう。
人工地盤の2階へ上がる階段はシェルターで覆われている。
雪や雨でも避難しやすいように設計されているそうだ。
人工地盤から観る青苗の商店街。
かつての地面に土盛りされて、全く新しい商店街や住宅街が建設された。
人工地盤と土盛りされた住宅街にかかる「望海橋」。
津波があったときには、その橋から住宅街を抜けて、高台へ避難する。
商店街の方から観た人工地盤。
遠くに「望海橋」が見える。
商店街から観た「望海橋」と人工地盤。
◆商店街
新しく造られた商店街は広い道路の両側にゆったりと建物が建てられている。
◆避難路
津波が来るときは1秒でも早く高台へ避難しなければならない。
それであちこちに避難路がある。
奥尻島内に42か所あるそうです。
ドーム式で内部にスロープを設置したタイプもある。
◆青苗灯台
高台に行ったら赤白の胴体の灯台があった。
この青苗灯台は、地震の揺れで基礎部分から倒れてしまったそうです。
◆防潮堤
津波が来襲した海岸沿いの居住区を中心に、高い防潮堤が設置されてる。
その高さは最も高い場所で約11m、総延長約14kmにもなるそうです。
◆水門
津波は川を上って甚大な被害をもたらした。
それで住宅地に隣接する主要4河川には、津波水門が整備されている。
水門は、震度4以上の地震を検知すると、約1分間の非常放送後に自動的にゲートを降下する仕組みになっている。
こういうのが日本の海岸にびっしりないと、安全が確保されない、ってことなんだろう。
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