路上のオーセンティックバー 屋台BARえびちゃん@福岡市 [ 九州・沖縄]
「みやもと」で絶品のもつ鍋をいただいてから、もう1軒行きましょうか・・。
いっしょにいた人たちは居酒屋へ向かうようです。
でもとんちゃんは、今夜は行きたいお店があるんです。
いつもはあんまり行かない、バーです。
とんちゃんに似つかわしくないって?
いえいえ、私でも行けるバーがあるんです。
「屋台バーえびちゃん」さん。
知る人ぞ知る、有名な屋台のバーです。
屋台で有名な博多でも、バーはここだけ。
場所は冷泉公園の南側。
ちらっと映っているのは、2代目マスターです。
Sさんはとんちゃんに同行しました。さすが、B級グルメ王!
今夜は2杯で切り上げましょうね。
ここは今回で2回目の訪問です。
ちなみに前回の様子はここ。http://onhome.blog.so-net.ne.jp/2008-10-10-2
お店の外に張ってあるメニュー。
チャージ400円、カクテルは800円から。
暖簾をくぐって屋台に入ると、お客はまだ2人しかいませんでした。
まだ時間帯が早いのね。(写真は帰りに撮ったので、人が多いです)
暗い店内にはジャズが流れ、カウンターには洋酒がズラリ。
まさにバーです。
向こうにしらっと見えるのはカクテル用のフレッシュなフルーツ。
天井には国内外のバーのコースターが張ってある。
屋台のカウンターに置かれているコースター。
マスターの顔が描かれています。
この絵の感じ、見たことありませんか?
「クッキングパパ」の作者うえやまとち氏の作ですよ。
常連客の1人なんです。
BARえびちゃんが、27巻のCOOK265に出てきます。
で、マスターが描いてもらったそうです。
この絵のように、マスターは蝶ネクタイ姿の本格バーテンダー。
さっきの息子さんもいっしょに働いています。
で、おそろいのスキンヘッド。(笑)
ちなみにこのコースターは、お持ち帰りできます。
チャージで出されたのは、茹で落花生と丸ごとキュウリの浅漬け。
とんちゃんは、この茹で落花生が好きなんです。
さて、1杯目はジンリッキー。
カウンターに置かれた太いロウソクに火が灯っています。
んん?
ロウソクの下の台は・・もしや・・
カンピー?
缶入りピースです。
空き缶かと思ったら、中にタバコが入っています。
ぉぉおおお!両切りピースだ!
このタバコ・・・・旨いんです。
「これ、吸ってもいいんですか?」
聞いちゃいました。
「いいですよ、どうぞ。」
期待どおりの答え。嬉しいです。
「すみません、火をもらえますか?」
渡されたのは小さな箱入りの「安全燐寸」。
「燐寸」はマッチって読みますよ。
これまた懐かしい・・。
缶ピーに火を点けて、吸ってみました。
濃ゆく甘い味の煙です。
久々のタバコ、しかも缶ピー。
禁煙して、もう10年以上経ちます。
昔吸っていたのは缶ピー・・・・じゃなくって、もちろんもっとずっと軽いタバコ。
缶ピーの味は、学生時代に先輩が吸っていたのを1本頂いて知りました。
ショートピースを吸っている人は時々いたけど、缶ピー吸ってる人は希でしたよ。
ジャズが流れる中で缶ピーの煙をゆらしながら、ちょっとウットリしました。
先客がマスターにオリジナルのカクテルをオーダーしています。
マスターがつくったのは「これはうまい」というカクテル。
いちごのお酒とグレープフルーツでつくるカクテルだそうです。
黒板のリストに書いてあります。
なるほど、「桜フィズ」は春のカクテル、「ニュートン」はリンゴのカクテルですね。
ニュートンの命名は、「リンゴが落ちる」に掛けてあるのね?
「はい。でも「リンゴ」だけじゃなくって「落ちる」にも掛けてあるんです」だって。
実はすごくアルコールが強いカクテルなんです。
でも味がリンゴで口当たりはいいから、気をつけないとすごく酔いが回るそうです。
「そりゃ女性を落とすのにいいわけだぁ!」と、とんちゃん。
「どう飲まれるかは、お客さん次第です。」って返されました。
とんちゃんの話が落ちてました。(苦笑)
「きんかん」が置かれているのを発見。
それも使うんですか?って聞いたら、きんかんのカクテルがあるんだって。
きんかんのフルーツカクテルをつくってもらいました。
グラスの上には、絞った金柑に串を刺したものが乗っています。
実が大きい、りっぱな金柑です。
食べてみると、これがものすごく甘いんです。
いやぁ、これは驚きです。
お聞きすると、宮崎産の生食用のきんかんだそうです。
糖度が16度以上のものを「たまたま」というブランドで売っているそうです。
でもこれはさらに甘い、糖度18度以上の「たまたまエクセレント」という金柑なんですって。
糖度18度って、ムチャクチャ甘いですよ。
甘いメロンがそのくらいですから。
甘くて美味しいカクテルなんだけど、とんちゃんはやっぱり辛いのがいいなぁ。
2杯で切り上げようって思っていたけど、もう1杯だけいただくかな・・。
と思いつつ、ロウソクの隣にある箱がさっきからずっと気になっていたんです。
こんな小さな瓶が中に入っています。
「Underberg」(ウンダーベルグ)。
「これ何ですか?」って聞いたら、ドイツの薬草酒だそうです。
アルコール度数は44度で、かなり強い酒です。
本来はそのまま飲むそうですけど、割ってもいいんですって。
味は「薬草臭い」だそうです。
やっぱり割ってもらいましょう。
ウンダーベルグを炭酸で割ったもの。
ライムが入っています。
味は・・・すごいハーブの香りです。確かに薬草臭い。
でもこれ、嫌いじゃないな。
いや、結構好きかも。
癖になりそう・・。
これ飲んでおくと、悪酔いしない感じがします。
ということで、今夜は3杯いただいて、お開きにしました。
ごちそうさまでした。
最後におまけです。
昼間の「えびちゃん」。
夜とは全然違う・・・。リヤカーです。
いや、それは見た目のこと。
問題はコンセプト、内容ですよ。
ところで博多、中州では有名な屋台ですけど、その営業は1代限りになっている。
しかも新しい許可は出さないというのが、現在の福岡市の方針。
でもそれで本当にいいんでしょうか?
福岡から屋台がなくなってもいいの?
その方針を変えようという話題も議会で出ているようです。
絶対に変えた方がいい!
1観光客の声です。
キンカンのカクテルなんて、お洒落ですね。
屋台文化も利用する人としない人では、大きく意見が分かれるのでしょうね。
静岡市の安倍川沿いも昔は屋台があったのですが、今は、廃止されておでん横町になったと、伺った事があります。
by ヨッシーパパ (2012-06-23 19:22)
ピー缶の上にカクテルとは粋ですね・・・JAZZが流れている雰囲気が
本格的なバーを感じさせます。
でも昼間の屋台の姿からは異次元の世界のようですね。
学生時代は安いタバコを吸っていました・・・ピー缶は高級品! 蓋を開けるといい香りが好きでした。 これが強いのだ。。。(笑)
このブログは昔の懐かしい世界を思い出させてくれます。
楽しみにしています。 また来ますね。
by myway245 (2012-06-23 21:43)
> ヨッシーパパさん
屋台の中は雰囲気もお酒もお洒落です。
博多の屋台は、小さいお店だけど、一見さんも入りやすくって、
お客同士が話しをする、そんな屋台文化を楽しめて好きです。
by とんちゃん (2012-06-24 06:53)
> myway245さん
世代が少し近いですもんね。
昔の懐かしい世界、最近とくに懐かしく感じるようになりました。
年のせいですね。(笑)
by とんちゃん (2012-06-24 07:00)
屋台こそ、福岡飲み歩きの醍醐味なんですよね~。
東京も規制でほとんどなくなってしまいました。
バーの屋台って、興味あります。
しかも薬草酒系があるなんて、歯磨き粉の味のお酒好きとしてはぜひ試したいです。金環のカクテルもすっごく美味しそう^^
by なゆ (2012-06-24 11:57)
最後の「昼の屋台」の写真が秀逸です(笑)
ジンリッキーが清々しく見えました、
やっぱりしっかり飲んで食べた後のジンリッキーは良いですね。
ウンダーベルグは気分が悪くなる時に供される、バーの必需品です。
私は飲み過ぎたなーという時に、これかビターのタンサン割りをもらいます。
すると元気になって、もう2~3杯は飲めます(爆)
by 式守錦太夫 (2012-06-24 19:18)
> なゆさん
屋台に残ってほしい、残してほしいです。
寒い日のおでんの屋台で、ちろりで燗した日本酒をいただく、
なんて心も体も温まります。
博多に行かれたら、ぜひ立ち寄られるといいですよ。
スキンヘッド親子のバーテンダーがとっても素敵ですから。
by とんちゃん (2012-06-24 21:50)
> 式守錦太夫さん
核心を突いたコメントありがとうござういます。
ウンダーベルグの効用、すごくわかります。
もう1杯飲もうかな、ってホントに思いましたもの!
でも、それ飲むと1杯で済まなくなりそうでした。(笑)
by とんちゃん (2012-06-24 21:55)