SSブログ
 

被災地の様子:宮城県名取市・岩沼市 [3.11以後]

宮城県の被災地に行きました。

仙台市の南にある名取市。

名取川の河口にある閖上(ゆりあげ)地区へ行きました。

被災前の航空写真です。
名取川河口や海岸沿いに市街地がありました。
写真の下の方にある横に長いところは仙台空港。

日本地理学会津波被災マップより。)
赤が津波の到達地、紫が住宅の多くが流された地域です。
津波は5キロくらいの内陸にまで達しています。

海岸沿いの市街地がすっかり消滅してしまいました。

名取川河口の閖上地区の被災前の様子。
びっしり住宅が並んでいます。
住宅街の中央を南北に走る川のようなものは、貞山堀という伊達政宗の命によって掘削された運河です。

被災後の閖上地区。
津波で貞山堀の皮脂側まで市街地が消滅してしまいました。

写真中央にある「+」の右下あたり・・・

高さ5~6メートルの小さな高台に鳥居があって、神社があります。

かつてここにあった神社の写真が掲示してありました。

そして津波で破壊された後の写真も。
地震の後に、この高台に避難してきた方々がいたのですが、津波はこの高台も飲み込んでしまい
松の木だけが残った。

現在ある鳥居は再建されたもののようです。

元々の鳥居は足元の残骸だけが残っていました。

高台のうえに、柱だけの「神社」がある。
左が【富主姫神社】、右が【閖上湊神社】です。
貞山堀の東側は「災害危険区域」に指定されたため、ここに神社を再建することができないのです。

海に向かって追悼の塔が立っています。
右は【東日本大震災犠牲殉難之霊位追善供養】
左は【東日本大震災復旧復興祈願】

もう1つの塔。
【慈生院法妙安東日本大震災徳二萬余名信士信女童男童女霊位】
この塔は福島の原発に向かって立てられているそうです。

ここから見える景色は、消失した街の跡。
胸が締め付けられます。

この閖上地区では、貞山堀の東側だけが「災害危険区域」に指定されました。
しかし貞山堀の西側地域は指定されない。
その指定内容を巡って住民と行政との間で意見が対立しています。

海の方に宮城県の仮設焼却炉が見える。

順調に稼働してほしい。
しかしこの施設への道が1本しかなく運搬があまりスムースではないらしい。

写真の中央にポツンとあるのが神社のある高台。
橋を渡った先に仮設焼却炉があります。


その南にある岩沼市にも行きました。

阿武隈川の北側が岩沼市、南側が亘理市。

海岸に沿って集落がありました。

そこに津波が押し寄せて、いくつもの集落が流されてしまった。

岩沼市の玉浦西地区、住宅地の脇にシートで囲まれた場所。

集団移転地の造成がされていました。

説明の看板が設置されている。

沿岸の6地区(図の左側)の住民がここに集団移転することになり、その造成をしているんです。写真の黄色い輪の位置がここです。

6つの集落をそれぞれがまとまるようにして、ここに集中させる。
集団移転を決めて造成工事も始まっているというのは、被災地の中ではかなり早いほうだと思います。

ただ、戸建住宅を建てるなら、その建築費用をどうするのか。
もちろん国からの支援はない。
戸建住宅を建てられずに集合住宅へ入居せざるをえない人も多くいると思います。
新しい生活を始めるための課題はまだ残されています。


 
タグ:宮城県
nice!(7)  コメント(0)  トラックバック(2) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 7

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 2