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江戸時代の酒蔵に気軽い居酒屋 蔵人@広島県庄原市 [ 中国・四国]

広島県庄原市での夜のことです。
市役所近くにあるお店に2人で向かいました。

庄原市には「庄原焼き」なる、変わったお好み焼きがあるんです。
そしてその変わったお好み焼きで町興しが行われています。
「庄原焼きプロジェクト連絡会議公式ホームページ」http://shobara-yaki.jimdo.com/

その発祥のお店「お好み家 ほっ!」に行ってみました。

あれ?閉まってるよ?
なんと定休日。( ̄▽ ̄;)!!ガーン
調査不足だったぁ・・・。

じゃぁ居酒屋でいいかぁ、とお隣で開いているお店に伺いました。
扉をあけると・・・
「すみませーん!今夜は貸切なんです。」
えっ、満員ですかぁ?orz...

じゃぁ・・・やっぱり、あのお店に行ってみましょうか?
庄原焼きはなくとも、きっと「アレ」も食べられるだろうしさ。

「あのお店」っていうのは。
ここに来る途中で看板を発見して、あれ?って思ったお店です。

りっぱな蔵があります。

「楽笑座」というところです。

江戸時代からの酒蔵を庄原市が改修して、多目的スペースとして利用しているところ。
ここにカフェがあることは知っていましたが、夜の営業についてはよくわからなかったんです。

どうも夜の営業もしているみたい、と確認しておいたんです。
じゃぁここに入ってみようか!ということにしました。

軽めにやっていきましょうね。

入口を入ると、正面や左には近代的なスペースがあります。
しかし、営業しているのは右側みたい。
中に入ってみると・・・

なんと、立派な蔵だ!

しかし、誰もいない・・。
「すみませーん!」
「はーい。」
奥から女性が人が出てきた。
「営業していますか?」
「はい。」
「お酒、飲めますか?」
「大丈夫ですよ。」
よかったぁ・・。

お店は立派な建物です。
天井は、曲がった自然木を活かした梁の骨組がすばらしい。

ここは、1723年(享保8年)に酒造業を始めた「田邉酒造」の酒蔵でした。
しかし1970年に約260年間続いた酒造りが停止しました。
かなり傷んだその酒蔵を庄原市が改修して、2005年に多目的スペースとしてオープンさせたそうです。

大きなテーブルは、酒造用の大樽のふたや底、イスは日本酒を入れる小樽です。
拘った造りですね。

さて、メニューを見ましょう。
メニューには【楽笑座 蔵人(kurando)】と書いてあります。

建物の名前が「楽笑座」ですけど、飲食部門の運営は公募されて、経営者は有限会社「蔵人」さんなんです。

中生は500円。
「各種有名焼酎たくさん有ります!」って書いてあるんですけど、ビールの後は今夜は日本酒にしたいな。

ということで、まずは生ビール。

お通しはおでんです。
厚揚げ、薩摩揚げ、コンニャクなど。

さて、何をオーダーしましょうか・・・。

【肉料理】のメニュー。
ホルモン、馬刺し、地鶏刺し。
それもいいですが・・・お目当ては・・・

ありました!
ワニ!

「刺身」と「湯引き」それぞれ680円。

「両方お願いします!」
「すみません、今日はないんです。」
「えっ!ない!」
いつもあるわけではないんだぁ・・。残念。

ところで「ワニ」。
なんで広島県の内陸部でワニなのか、って知ってますか?
実は、温泉でワニを養殖して、食用にしているんです。
ワニの種類は、性格が比較的温和なアリゲーター。

・・なんてウソ!

もともと「ワニ」(鰐)とは、「サメ」のことなんです。
因幡の白ウサギの話しに出てくるのもそのワニ(サメ)なんです。

そのサメを広島県の県北(内陸部)では食べるんです。
ワニはフライもありますけど、刺身や湯引きが本来の食べ方なので、期待したんですけど残念でした。
ワニのフライの記事はここ:http://onhome.blog.so-net.ne.jp/2012-02-15-1

では、何にしましょうかね・・と改めてメニューを見ると。

【本日のおすすめ!】
【北海道直送!】のタコがある。
天ぷら盛り合わせ、チーズピザ、地鶏の刺身、板ワサなど。
まさにバラエティー満載だ。(笑)

「天ぷら盛り合わせ」1280円は、タコ、海老、キス、野菜。ちょっと多いなぁ。
「倉橋産カキフライ」だって。広島はカキだよね。

あらまぁ!390円メニューだ!
こういう値段を見ると、オーダーに歯止めが利かなくなってしまうから要注意だ。

「タコワサビ冷奴」ってどんなんだろ。タコワサビが載った冷や奴か?
つまみに冷や奴はいいかもね。

サラダに焼き鳥。

「タコとサーモンの刺身2種盛り」がいいかな。
「きすの天ぷら」がある。これにしよう。
「牛すじ煮込み」もいいね。

改めて店内を見回すと、薪ストーブ。
となりにあるのはスピーカー?

店内には大きな舞台があるんです。
ドラムセットやPA、ピアノがある。
どういうわけか自転車もある。(笑)

ちなみにここは、ランチもやっています。
日替わりパスタ定食750円などがある。

ワンコインランチもあります。
ワンコインで、とんかつ定食などもありますよ。

料理が運ばれてきました。

牛すじ煮込み。
済んだスープの中に牛スジとコンニャク。小ネギが散らされている。

タコワサビ冷や奴。
絹ごし豆腐にタコワサビが載っている。(マンマ!)
別々にいただいてもいい酒の肴にはいいよな。

タコとサーモンの刺身2種盛り。
タコは北海タコ(水タコ)、それにサーモンで、北の幸ですね。

お酒は「超群」という庄原市東城町の日本酒をいただきました。

天ぷら盛り合わせ。
野菜の天ぷらもいっしょです。
カリッとした衣が・・っていう天ぷらじゃ、全然ないなぁ。
天ぷらはあんまりお得意じゃない感じですね。

薄口醤油の天つゆでいただきました。

にらもやしオイスター炒め。
ニラとモヤシをオイスターソースで炒めたもの。(マンマ!)
ニラとモヤシって好きなんですよ。
それをオイスターソースで炒めると、こうなるのね!っていう味で、家でもつくってみるかな。

倉橋産カキフライ。
広島はカキで有名ですよね。
これは、瀬戸内海の倉橋島で獲れたカキだそうです。
やっぱりカキフライはジュージーで美味しいですわぁ。

ミモザサラダ。
サラダに錦糸卵とカイワレがかかっている。
恥ずかしながら、実は「ミモザサラダ」ってどういうものか知らないでオーダーしたんですよ。
何か変わった野菜かな?とか。f(^^;)

ミモザサラダって、ゆで卵の卵黄をみじん切りとか裏ごしして、振りかけて黄色く飾ったサラダのことだったんですね。
後で知りました。(笑)
ってことは、この料理は、ミモザのかなりの変わり種ってことですかね。

「ミモザ」の由来は、サラダに載ったその卵の黄身を「ミモザ」の黄色い小花に見立てているそうなんです。
しかしその「ミモザ」ってナニ?

本来は「オジギソウ」の学名ですって。そのオジギソウの花の色は、淡いピンクです。
ところが、イギリスで、南フランスから輸入されたアカシアの黄色い花をミモサ(mimosa)と呼んで誤用した。
そして日本ではそれが一般的になっている、とwikipediaにあります。
ってことはイギリスが悪いんかい?

さらに、ところが、です。
南仏のプロバンス地方で、2月に行われる「ミモザ祭り」のミモザは、アカシアなんです。
ってことは、それがイギリスに伝わったわけですね。
こうしてフランスでもイギリスでも、そして日本でも、ミモザはアカシアのことなんです。

話しがかなり横道に逸れました。

ポテトベーコン鉄板ピザ。
ピザ生地じゃなくってポテトフライにベーコンとチーズを載せた鉄板焼き。
これはこれで美味しい。

最後に、なんだか串焼きが食べたくなって・・・。

豚バラ串。
どうしても食べたかったんです。豚バラ塩焼きって、美味しいもんね。(笑)
でもメタボ度が増しそう・・。

ナンコツ串。
鶏のナンコツ、これも好きなんだもんな。

なんだかずいぶん食べてしまい、予定より長居してしまいました。
この夜は地酒をいただきましたけど、いろいろ揃えてあるらしい焼酎をいただくのもいいかも、ですね。

ごちそうさまでした。

最後に「ミモザ」ネタでもう1つ。
ミモザサラダのところで、アカシアのことを書きました。
石原裕次郎のヒット曲「恋の町札幌」(作詞・作曲浜口庫之助)の中に
 ♪アカシヤも散った 恋の町札幌
というフレーズがあるんです。
札幌というとアカシア並木で有名なんです。(知られてないかな?)
でもそれは正確には、黄色い花のアカシアではなくって、白い花の「ニセアカシア」なんです。

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ぐちぐち

ミモザの花は今が旬で、パリの花屋にも黄色くあふれています。春が来るんだなあ・・と、思わせる花。
サメは、甘辛く煮つけたのが子どもの頃大好きでした。東京地方の定番おかずだったらしいです。
by ぐちぐち (2013-01-31 15:15) 

とんちゃん

> ぐちぐちさん
パリではミモザの花がいっぱいなんですね!
見てみたいものです。

サメはカジキマグロに良く似ていて、我が家でもときどき食べます。
広島の内陸部では、サメを刺身でいただくのが、ご馳走だった時代がつい最近まであったんですって。
by とんちゃん (2013-02-02 12:40) 

式守錦太夫

レンタルスペースにしているのかしら、ステージとPA、何かのイヴェントもできそうです。
サメは内陸部でも食せて、アンモニアが保存に適したのだと、
いつかの美味しんぼにあった気がします。
by 式守錦太夫 (2013-02-06 22:36) 

とんちゃん

> 式守錦太夫さん
もともとは市の施設で、イベントも開催されているらしいです。

>サメは内陸部でも食せて、アンモニアが保存に適したのだと、
そうなんですよ。
だから内陸部で唯一食べられる「海の魚の刺身」だったんです。
by とんちゃん (2013-02-07 07:47) 

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