めしばな刑事タチバナ:第4話 カップ焼そば大捕物(その1) [ めしばな刑事タチバナ]
テレビ東京の「めしばな刑事タチバナ」。
第4話は「カップ焼きそば大捕物」でした。
鮮度が落ちている話題だけど、ご勘弁を。
この回は、脚本:小峯裕之、監督:宝来忠昭です。
その第1部本編について、以下のことを紹介します。
◆「めしばな」のネタ
◆タチバナの熱い語り
◆立花流レシピ
◆タチバナの主張
でも長くなるので、今回は熱い語りまで。
◆「めしばな」のネタ
第4話で出てきたカップ焼きそばの種類です。
そしてそれが出ていた原作。
メーカー | 商品名 | 原作 |
東洋水産 | マルちゃん 焼きそば弁当 中華 | 第34ばな |
マルちゃん 焼きそばバゴォーン | 第34ばな | |
マルちゃん ごつ盛りソース焼きそば | - | |
マルちゃん昔ながらのソース焼きそば | 第37ばな | |
日清食品 | 日清焼そばU.F.O | 第35ばな |
日清デカ王 Wソース焼きそば | - | |
日清ソース焼そばカップ | 第37ばな | |
まるか食品 | ペヤングソースやきそば ペヤングソースやきそば超大盛タイプ | 第35ばな |
明星食品 | 一平ちゃん夜店の焼そば | 第36ばな |
エースコック | JANJANソース焼きそば | - |
スーパーカップ 大盛りいか焼きそば | 第37ばな | |
サンヨー食品 | サッポロ一番オタフクお好みソース味焼きそば | - |
徳島製麺 | 金ちゃん焼そば復刻版 | 第37ばな |
ヤマダイ | ニュータッチ東京浅草ソース焼そば | - |
原作では、第34~37ばな「カップ焼きそば選手権 その1~4」で登場します。
ドラマで犯人逮捕のカギになる、ローカルカップ焼きそば、徳島製麺の「金ちゃん焼そば」も原作にはちゃーんと登場しています。
原作では出てこないカップ焼きそばも、ドラマではいくつか登場しています。
反対に、原作にあるけどドラマに出なかったものもあります。
その中で特質するべきは、マルちゃんの「俺の塩」が出ていないこと。
原作では第37ばなで「どの派閥のファンも否定しない絶妙なポジションの焼きそば」として登場します。
それがなぜドラマでは出てこないのか?
今回のドラマはどうも、味をソースに統一したかったようです。
◆タチバナの熱い語り
◇タチバナ「やきそば弁当」を語る
北海道ローカルの「やきそば弁当」をタチバナが語ります。
北海道には湯切りしたお湯を「戻し湯」と名付けてスープをつくるカップ焼きそばがあるんです。
それが・・・北海道民のソウルフード、マルちゃんの「焼きそば弁当」です。
その商品の売りが、湯切りしたお湯で粉末を溶かしてつくる中華スープなんだ。
そのスープはなあ・・麺の油分が染み込んで、これがまたうまいんだ。
(被疑者)そう、湯切りで落ちた麺が具みたいに浮いたりなんかしてさ。
そうそう、わざと強めに振って、多めに落としたりしてな。
ちなみにスープ付きっていうことでいうと、むかし全国区で、今は東北、信越の限定となった、同じくマルちゃんの「焼きそばバゴォーン」がある。こちらは戻し湯でなくて、熱湯でつくるワカメスープがついているぞ。
(五島)でもやっぱり、湯切りのお湯でつくるっていうのは・・・。
あのなぁ、五島よ。寒い地域の人たちは、濃い味のものを好むんだよ。
だから焼きそば弁当では、戻し湯を使って具材の旨味をスープに還元しているってわけだ。
それになあ、スープにとらわれわれすぎるな。
焼きそば弁当は、本体がまた格別にうまいんだよ。
ソース味がサッパリしていて、絶妙にマイルドな味。
この傑作が東京じゃ入手が難しいんだから、なかなか酷な話しだ。
ちなみに有楽町の「北海道どさんこプラザ」でも買えるんだが、俺は通販で箱買いする。
「やきそば弁当」略して「やき弁」にとってもお世話になった道産子のとんちゃんにとっては、懐かしくもうれしいエールです。
ところで原作では、戻し湯でスープをつくることをタチバナが「エコな飲みもの」だと行っています。でもこれはドラマには採用されなかった。
タチバナにエコって、全然似合わない感じですもんね。
しかしドラマでは、原作にはない重要な台詞が追加がされています。
タチバナのこの台詞です。
「あのなぁ、五島よ。寒い地域の人たちは、濃い味のものを好むんだよ。
だから焼きそば弁当では、戻し湯を使って具材の旨味をスープに還元しているってわけだ。」
いやぁ、道民の心、やき弁の真意を実によく語ってくれています。(涙)
脚本家は道産子じゃないか、って思います。(違うけど)
◇タチバナ「U.F.O.」を熱く語る
副署長のオシ焼きそば「U.F.O.」について、タチバナが語ります。
まずはじめに、カップ焼きそばの現状を確認しておきましょう。
基本的にこの世界には、不動の3強があります。
その中でも俺が知る限り、売上げデータの一位はほぼ常に日清の「U.F.O.」。
「U.F.O.」の最大の武器。それは・・・柔軟性です。
「U.F.O.」とはズバリ・・・「未確認嗜好物体」なんです。
「U.F.O.」は時代に沿って大衆の嗜好、つまり好みを反映させ、常に変化し、進化しつづけるブランドなんです。
例えば麺。従来の縮れ麺から数年前にコシのあるストレート麺に切り替わりました。
ちなみに「U.F.O.」が開発した画期的な「ターボ湯切り」。
これも今は幅が狭くなって「ターボ湯切り2です。
誕生から40年近く経った今もなお、常に変化し、進化しつづける驚異の存在。それが現在の「U.F.O.」です。
ただしソースの味の傾向は、濃厚な甘辛スパイシー路線で一貫しています。
いちおう誉めている感じですね。でも・・・。
ここで、原作との違いを紹介します。
ドラマでは麺の変化について語っているけど、肝腎のソースについては「ただしソースの味の傾向は、濃厚な甘辛スパイシー路線で一貫しています。」と言っている。
でもここは原作では違います。
「ソースも広島の”オタフクソース”を使っていた時代から何度もリニューアルを重ねています。薬味だってちょっと前まで入っていた”あげ玉ボンバー”はどこへ行ったんだって話しですよ。」
コロコロ変わる「U.F.O.」。
そして「「U.F.O.」の最大の武器。それは・・・柔軟性です。」という台詞。
この「柔軟性」を原作では「”いいかげん”さ」と、言っています。
全然、誉め言葉名じゃない。ハッキリ言って貶しているに近いぞ。
「常に変化し、進化しつづける」という誉め言葉も原作では全然違っています。
「35年にわたって変化し続けた結果、誰もオリジナルの味を思い出せないというすさまじい境地に到達したのが現在の「U.F.O.」です。」
そして「”U.F.O.の味”というものは存在しません。」とまで言っている。
すごいですね。
そして原作では、韮沢課長の口を使って、こう語らしめます。
「見下げた無思想ぶり。延命のための大衆迎合。」
参りました!(笑)
この大衆迎合「U.F.O.」の対極に立つのが「初期の味付けを守り続ける「ペヤング」」なのだ、と原作ではタチバナが語っています。
しかしその「ペヤング」の語りは、タチバナではなくペヤング派の韮沢課長です。
その熱い語りを紹介しましょう。
ごめんなさい、長くなるのでここから先は明日にしましょう。
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