めしばな刑事タチバナ:第7話 牛丼サミット(その2) [ めしばな刑事タチバナ]
「めしばな刑事タチバナ」の第7話は「牛丼サミット」。
今日は以下のこと半を紹介しましょう。
◆タチバナの熱い語り
◆立花流レシピ
◆タチバナの主張
熱い語りはインディーズ系と閉店したお店です。
◆タチバナの熱い語り
◇タチバナ「インディーズ牛丼」を語る
メジャーに属さない独立性の高いインディーズ牛丼屋が語られる。
忘れちゃいませんか。
牛丼界には少数派閥や無所属があることを。
大手牛丼チェーンとは違う独自路線の小規模牛丼店・・・
「インディーズ牛丼」。
タチバナは、どん亭の「どん亭スペシャル」を推す。
すると・・・
(韮沢)立花よ、相変わらずのナックルボールやってるな。
わたしの推すインディーズ牛丼はな、ど真ん中の直球だ。
濃厚路線を貫くインディーズの老舗「たつや」だ。
あそこのな、「かつ牛丼」はな、腹が減ってなくても食えるんだぞ。
◇消えた牛丼を語る
そして副署長が推すのが「牛丼太郎」。
最近は濃い味付けの牛丼が増える中、あそこのはブレることなく、あっさり系の味が守られているんだよな。
しかし・・・タチバナがコメントする。
「牛丼太郎」なくなりました。
昨年(2012年)8月、すべての店舗が「牛丼太郎」としての営業を終了しました。
現在は、代々木店と茗荷谷店の2店舗だけが、「どんぶり太郎」と名前を変えて営業を続けています。
そして味付けは、試行錯誤を繰り返しているところです。
「牛丼太郎」は原作の第3ばな「牛丼サミット その2」では、こんなふうに語られます。
大手チェーンが軒並み濃い味付けに走る中で、あっさり系を死守する「牛丼太郎」のすばらしさ。
こんなにうまかったかと、思わず声をあげたね。
第90ばなで、その「牛丼太郎」がなくなったことを児玉がタチバナに話しに来る。
そこでタチバナが語る。
「牛丼太郎」はもうこの世に存在しない。
一連の流れが起こったこの夏は俺もだいぶ動揺したぞ。
(中略)
でも俺はもう、落ち着きを取り戻した。
切り替わった新しい店は、「牛」の字を消しただけだからな。
「丼太郎」だよ。
看板の一部を消して、メニューのトコに”どんぶり太郎”って読み方を提示した以外は、ほぼ全く昔からの「牛丼太郎」まんまだ。
ドラマとはニュアンスが違っています。
次ぎに副署長が推したのが新橋ガード下の「げんき」。
サラリーマンの強き味方、新橋ガード下の名店「げんき」
しかし・・・
なくなりました。
あそこのは、ちょっと甘めのすき焼き風で、ペラペラの焼き豆腐が妙にありがたい、懐かしい味の牛丼でしたね。
この「げんき」については、第3ばな「牛丼サミット その2」で詳しく語られる。
で、クタクタになったタマネギがわざわざ肉の下に一層分しいてあるんだよ。個人店ならではの職人的”技術”だな。
あそこは歴史的にもかなりの老舗でな。
かの新橋駅前で開店したのは、なんと1950年代半ば。
店の名前も最初は「かめちゃぼ」だった。
(中略)
そこは牛丼のルーツにさかのぼるぞ。
明治に誕生した初期の牛丼は、こう呼ばれていたらしい。
牛鍋(すき焼き)の白飯にかけた食べたのが、牛丼の始まりだった。
で、次第に牛丼は肉メインで進化していって、今の形になっていったが・・・
(児玉)「げんき」は初期のスタイルを守り通して、ついこの前まで営業していたってことか。すげえ店だったんだな・・・・。
ドラマでは、閉店した店を推す副署長を韮沢課長が笑う。
しかし原作で、閉店してしまった店についてのタチバナの語りは、かつては名店への愛情、オマージュではないだろうか。
実は、タチバナが推す「どん亭」も消えた店の並びで登場するのです。
あと、メニューが豊富な「どん亭」だな。
関東では店が減ってるが、沖縄でたくさん見かけて感動したぜ。
オススメはどん亭スペシャルだ。
こういう消えた店、インディーズに関してタチバナ流の主張があるように思います。
◆タチバナの主張
ドラマでは主張はありません。
原作でのタチバナの語りを紹介してみましょう。
神田の「げんき」の語りに続いて、タチバナはこう語ります。
小規模店の強みでBSE問題を経ても、変わらない味を提供し続けてきていた名店たちが、ここに来て徐々に減ってきている。
指標になるべき大手チェーンが目まぐるしい勢いで揺れ続けている今みたいな時代こそ、俺たちはインディーズ牛丼のありがたさを思い返すべきなのかもな。
インディーズ系牛丼に対するする熱い思い。
消えた店や消えそうな店、インディーズへの熱い思いがあります。
その核心は「変わらない味」です。
立ち食いそばでも、カップ焼きそばでも、こういう頑とした保守主義は一環しています。
◆改めてタチバナの熱い語り
◇タチバナ「東京チカラめし」を語る
東京チカラめしが登場する。
忘れちゃいけない大事な店がある・・・東京チカラめし。
(韮沢)攻撃的な甘辛タレがこれでもかっていうくらいに肉に染み込んでいるんだよな。
あのタレの濃さはインコースぎりぎりです。
そしてテーブルに置いてあるコチジャンみたいな甘辛ダレが、また濃厚なんですよね。
(韮沢)つきあわせは、紅生姜ではなくて、ガリだ。
原作ではタチバナと児島とのめしばなです。
ところでなぜ「東京チカラめし」が「忘れちゃいけない大事な店」なのか。
ここはタチバナにこの店の歴史を語ってもらうしかありません。
親会社の「三光マーケティングフーズ」は「東方見聞録」とか「金の蔵Jr.」とかやってるトコなんだが、70年代中盤に1軒の牛丼屋から歴史が始まってるんだ。
神田のガード下で「三光亭」って牛丼屋をやっててな・・・。
そこから他業種に乗り出して成功していって、ついに悲願の牛丼ジャンルへ再出陣ってわけだ。(中略)
そうなると「東京チカラめし」はある意味すき家より先輩だ。
しかも俺たちの好きな”リベンジマッチ”だ。
ノーマル牛丼を出さないあたりは、むしろ既存店とぶつからないための気配りかもしれん。
オールド牛丼ファンなら、その心意気には”食”をもって応える道理がある。だからこれは浮気じゃない、むしろ”義”だ。
なるほど、でしょ?
味は濃厚路線の最先端だけど、店の心意気に義を感じているのね。
ところで「浮気」って、何のことかこれだとわかんないかな。
昨日、松屋のところでタチバナが語ったこと。
30年以上もの古女房「吉野家」がありながら、ここ10年ほど愛人宅「松屋」に顔を出すことが増えている、と語ります。
これを「浮気」と行っているんです。
◆立花流レシピ「牛丼茶づけ」
毎回期待する立花流レシピ。
俺はいまシメの牛丼にはまっているんです。
文字通り、飲んで帰って寝る前の締めに食うんだよ。
「〆には重い!」
それが重くないんですよ・・・「牛丼茶づけ」は。
作り方は、酔ってでも出来るくらいに簡単です。
テイクアウトの牛丼を1分ほどレンジで温める。
その間に出汁をつくります。
出汁の素と白出汁のアッサリ目の味付けがお勧めです。
最後にホカホカ牛丼に刻み海苔をタップリのっけて、ミツバにワサビを添えて、出汁をかければ出来上がり。
お好みで白ゴマや梅干しを足してもいいですし、出汁の素を切らしているときはほうじ茶でもいいでしょう。
夏場なんかは、冷たいほうじ茶に氷を入れてかっ込めば、サッパリしますよ。
これはうまそう!
ただし出汁の塩分には注意しましょうね。
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