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閖上地区@宮城県名取市 [3.11以後]

東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県名取市の閖上(ゆりあげ)地区へ行きました。
以前に行ったときの記事。
2012年12月:http://onhome.blog.so-net.ne.jp/2012-11-01-3
2013年11月:http://onhome.blog.so-net.ne.jp/2013-12-06-1

閖上地区の位置や津波の被害状況は上記の記事をご覧下さい。

P1020840

閖上中学校
閖上には数回来たのですが、ここの前に立つのは初めてです。

P1020839

小学校の団体など被災後の様子を見学に来ている方々がたくさんいました。

閖上地区の住民7300人のうち、震災時には約4000人のひとが在宅していたといわれます。
そのうちおよそ750人が津波の犠牲になりました。
指定避難場所だった閖上中学校に移動中だった多数の人も津波に飲み込まれました。

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中学校の正門前に置かれた慰霊碑。

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黒い慰霊碑。

コピー ~ P1020835

東日本大震災で亡くなった閖上中学校の生徒の名を記した慰霊碑。
亡くなった中学生の氏名が刻まれています。14名もの中学生が命を奪われてしまった。
名前を見つめていると胸が締め付けられてきます。

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その隣には、中学校の勉強机が置かれ、言葉が書かれている。

【閖上中の大切な大切な仲間14人がやすらかな眠りにつける様祈っています。
津波は忘れても14人を忘れないでてほしい。いつも一緒だよ。】
【あの日、大勢の人達が津波から逃れる為、この閖中を目指して走りました。
街の復興はとても大切な事です。でも沢山の人達の命が今もここにあることを忘れないでほしい。
死んだら終りですか?生き残った私達に出来る事を考えます。】

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【慰霊碑をご参拝された方へ】
中学校手前にある資料館「閖上の記憶」にも立ち寄ってください、という案内。

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「閖上の記憶」という資料館。
開館時間
月曜日・水曜日・木曜日:10:00〜15:00
土曜日・日曜日・祝日:9:00〜16:00

残念ながら閉館日だったので、見学することができませんでした。
閖上の記憶:http://tsunami-memorial.org/

 

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閖上地区の人工の小山、閖上日和山にある神社。

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小さな社が建てられていて、ここに2つの神社が合祀されています。

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1つは富主姫神社。

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もう1つは閖上湊神社。 

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2本並ぶ卒塔婆は東日本大震災三周年に犠牲者の追悼と復興祈願のために立てられたもの。
右に1本に見えるのは、以前に立てられた何本もの卒塔婆。

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東日本大震災ではなく大東亜戦争の戦死者追悼の碑。
以前からこの日和山にあって流されたものを再建したのだと思います。

P1020833

日和山のふもとにある神符守札授与所。
夜間、ここに泥棒に入る輩がいるそうで、まったく呆れるばかりです。

被災後の閖上地区。
津波で中央の堀と西側の道路の間にある市街地まで消滅してしまいました。
日和山は写真の中央で、今も様子は変っておらず、時間の流れが止まっているかのようです。

しかし実際は、閖上地区住民の内陸移転と閖上地区の再建とが進められています。
2013年11月22日に閖上地区の被災市街地復興土地区画整理事業の認可が下りました。
名取市:http://www.city.natori.miyagi.jp/fukkoukeikaku/node_16386/node_26547

移転計画

被災した海側の東の地域は非居住地区になって、住宅の移転が行われます。
内陸部は居住地区になって土地区画整理事業が行われます。

住宅整備位置図

居住地区での計画も示されています。
このうち右上の部分は写真で見るとわかるように津波によって住宅が消失しています。
もちろん地面のかさ上げが行われるのですが、内陸移転の要請が出される要因です。

今年になっても問題が出ました。
144戸が住む愛島(めでしま)東部仮設住宅の借地期限が2014年6月末であることから、市が仮設住宅の移転を提案し、仮設の住民との間にトラブルが起こりました。
結局、借地を1年間延期し、用地を市が買収することとなったそうです。
ここに災害復興住宅が建設されて、仮設の方々が住むことになると、先の居住地区の区画整理事業の計画変更も考えられるのでしょう。

名取市の対応が後手後手に回っていて、住民との感情的対立がさらに増している。
市も一所懸命なんでしょうけど、かみ合わなくなった歯車がなかなか修復できないのでしょうか。
震災後3年以上も経っていまだに仮設住まいを強いられている被災者のために、早くに住宅建設と街づくりが行われることを祈っています。


 
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