ラーメン屋にあらず海鮮居酒屋なり 居酒屋ラーメン庄ちゃん@宮城県東松島市 [ 東北]
ここは宮城県東松島市。
平成の大合併で矢本町と鳴瀬町が合併してできた市で、松島湾の東側にあるからきっと東松島市なの。
そこでの夜のことです。
仙台と石巻を結ぶJR仙石線。
東日本大震災の大津波の影響で全線不通となった仙石線ですが、2015年5月に念願の全線開通しました。
その旧矢本町の中心部にある矢本駅近くのお店に行きました。
向かう店の店名は「居酒屋ラーメン庄ちゃん」さん。
ラーメン屋の居酒屋?(*゚Д゚*)ェ…
実にヘンチクリンな店名です。
この店に行こう、と同行者を誘ったら、「はぁ?ラーメン屋なの?!」と驚かれました。
まぁ、そう思いますよね。
「いや、どうもラーメン屋っていうより居酒屋らしいんだけど・・・。」
と応えるとんちゃんも半信半疑でしたから。
ラーメン屋が居酒屋なのか、居酒屋がラーメン屋なのか。
果たしてその正体は・・・
駅前の小路を入った線路わきにお店があります。
店の感じは朱色の長い暖簾が下がって、居酒屋風ですが・・・
「居酒屋ラーメン庄ちゃん」の看板。
ラーメン屋なのか居酒屋なのか、やっぱりわからない・・・。
店の前にあるホワイトボードに【本日のおすすめ】がある。
「石巻産鰹刺身、石巻産ほや・まぐろ。」
おっと、地元産の新鮮な魚があるみたいじゃないか!
こいつは、やっぱり居酒屋みたいだよ!ヽ(^◇^*)/
お隣に【本日の言葉】。はぁ?
「マッキンリー頂上からの眺望は、天国の窓からの眺めのようだった!! スタッフ隊登頂隊員の言葉」
これがお店とどう関係するのか・・・わかりません。(;´ρ`)
ちなみにこの言葉。
1913年6月、人類史上初めてデナリ(マッキンリー山)の頂きに立ったH・スタックのパーティ。
その一員だったR. テータムのものです。
さて、朱色の暖簾をくぐってお店に入りましょう。
店内はカウンター8席。
その雰囲気は、ブチ居酒屋ですよ。よかったぁ!(^∇^)
お店は、大将が1人で営業されているようです。
飲み物は・・・まずは、生ビールね。
◆生ビール
ぉおっと、キンキンに凍ったジョッキにプレモルです!いいじゃないですか!
さて料理は何にしましょうか?
メニューはカウンターの下がり壁にいっぱい書いてある。
刺身盛り合わせ1000円など。
鮪刺身に、鯨刺身!さすが鯨漁業の基地・石巻ですね。
ホヤ酢に生うに。本日のおすすめの鰹刺、ほや刺し。
いいじゃないですか。
本日のおすすめは、しどけ!この山菜、好きなんです。
どれにするか迷いますねぇ・・・。
と、大将が「初めて来られたんでしたら、まずは単身赴任セットになさるといいですよ。
料理が3品ですけど、刺身の盛り合わせがつきますから。足りなければ追加で注文してください。」と勧める。
単身赴任セット・・・メニューにありましたよ。
料理3品・おまかせ、飲み物1杯つきで1500円。
飲み物付きで1500円って、安い。(゜ロ゜)
しかし東京感覚だと、この低価格で出てくるものって・・・・あんまり期待できないんですよね。
でもまぁ、刺し盛りがつくっていうし、大将のお勧めだから、素直に従うことにしました。
「ほや刺しも大丈夫ですか?」と注文しましたよ。(*^0゚)v
飲み物付きで1500円って、まぁ、そこそこだろなぁ・・・
そう思ったんですよ。
ところがどっこい、その予想は完璧に覆されちゃう。
それをご紹介しましょう。
最初に出てきたのは、これ。
◆ほや刺し
本日のおすすめですね。
ホヤ1匹分あります。それが1人前です。
ところでホヤって、なんて数えるんだろ。「匹」じゃないだろうなぁ・・。
肉厚のホヤが実に旨いわ!
新鮮なホヤって、臭みも苦みもないんですよ。
ホヤが出てきたんだから、飲みは日本酒に交代ですね。
おやまぁ、メニューには日本酒600円とあるだけ。なんだこれ?(⌒▽⌒;)
普通酒にしては高いよ。
「うちの店では、この3種類をお出ししているんです。」とご主人が一升瓶を見せてくれる。
なんと日高見、小僧山水、伯楽星。(◎▽◎)
この順番にお出しすることにしている、ですって。
日高見も伯楽星も好きな銘柄なんですよ。
でも小僧山水は知らなかったので、日高見をスルーしてオーダーしました。
◆小僧山水純米
宮城県栗原市、旧一迫町にある蔵元・金の井酒造のお酒です。
淡麗でフルーティーな香りがあって切れのあるお酒です。
ホヤの旨さ、そして日本酒の良さからして、ここは素敵な居酒屋さんですよ。
そうだとするとさらに疑問がふくらみます。ラーメン屋じゃないのぉ!
大将に聞いてみましょう。
「ラーメン庄ちゃんって店名だけど、ラーメン屋じゃなくて、居酒屋なの?」
ここはラーメン屋じゃなくて、居酒屋。
ラーメンって書いた方が客が入りやすいかと思ったそうです。
居酒屋がラーメンも出している、ってスタンスです。
でも、店に入ってきて、酒も飲まずにいきなりラーメンを注文する客が来たら、怒っちゃうって。
うちは居酒屋だ!って。
刺身の盛り合わせです、と大将が出したものは・・・
◆刺身盛り合わせ
じぇじぇじぇじぇじぇ!(*゚Д゚*)ェ…
この刺し盛のボリューム、すごい。
「これで1人前ですか!」と思わず声をあげてしまった。
ホタテが甘い。
生のホッキ貝のミミのところ。
ホッキ貝って普通な茹でてあってピンク色をしていますけど、生のホッキ貝は灰色っぽい色をしているんです。
コッテリした濃厚な味のホッキ貝ですけど、生はさらにマッタリしていて濃厚です。
ところでこの貝、「北寄貝」なんて書くけど、なんでホッキ貝っていうか知ってますか?
と、同行者にとんちゃんの知っとるケ攻撃を開始。
本来の和名は「ウバガイ(姥貝)」って言うんですよ。
「ホッキ貝」の語源はアイヌ語なんです、と同行者にとんちゃんの知っとるケ攻撃。
実はアイヌ語のアイヌ語の「ポッキセイ」なんですよ。
どういう意味かっていうと・・・ここから先は訳あって、ナイショ。
ちょっとセクシーなホッキ貝の語源を知りたい方はこちらをご覧ください。
→ホッキ貝の語源:http://onhome.blog.so-net.ne.jp/2005-08-29
ほかにはサーモン、マグロ、イナダだったかな?
日本酒が旨い。
しかも刺身が旨いせいで、どんどん酒が進みます。
じゃぁ2杯目は・・・
◆伯楽星特別純米・新酒
宮城県大崎市にある蔵元・新澤醸造店のお酒。
爽やかだけど旨みのある酒です。
もう1品あるけど、揚げ物とウニとどっちがいいですか?と大将。
そりゃもう、ウニで!と即回答。
◆生ウニ
柔らかそうなウニです。
うは、うんまい!o(>▽<)o
型崩れしないようにミョウバンに漬けたウニは苦みがあるんだけど、これはそんな薬品処理をしてない。
まさに生のまんまのウニです。
◆日高見本醸造辛口60
石巻市にある蔵元・平孝酒造のお酒。
一升瓶の後ろに大将がチラッと写り込んじゃった。
端麗なお酒です。
ラベルに【魚でやるなら日高見だっちゃ!】の肩見出し。
石巻近海の魚介6種類の絵と解説が書いてある。
こんな解説が書いてあります。
ウニ(2月~9月)三陸ではガゼとも呼ばれ夏が旬。磯の香りが高く、生は特に甘くて美味い。
カキ(10月~3月)広島や松島にならぶカキの名産地。生はもちろん、殻ごと焼いた焼きガキは特別の味です。
ホヤ(3月~8月)海のパイナップルと言われる三陸の珍味。独特のクセも食べ慣れるといつしかやみつきになってしまう。
金華カツオ(5月~11月)旬は初ガツオと呼ばれる初夏と戻りガツオと呼ばれる晩秋です。
金華サバ(通年)潮流の速い金華山沖で獲れた体長40cm以上のブランドフィッシュ。抜群の脂のノリと旨味、臭みのない後味は絶品です。
秋刀魚(8月~11月)炭火の塩焼きが一番、鮮度が良ければ、ぬた(刺身)も格別です。
どれも旨そうですね。
って、もうホヤとウニはもう食べてるけどさ。(*^^*)
壁に大将の似顔絵があって、気になっていたんですよ。
これはどなたが描かれたんですか?
常連のイラン人が描いたんですって。
よく似てますよ。
伯楽星をもう1杯いただきました。
そして、そろそろ〆の方向へ・・・。
飲んだ後の〆はラーメンで・・・
「ラーメン屋庄ちゃん」ですもん、当然の成り行きですよね。
でもそうじゃないの。
大将いわく、「うちのラーメンは普通」だって。
お勧めはラーメンじゃなくて別のもの。
餃子とチャーハンが絶品、ですって。
そんじゃぁ、ってことでいただきました。
◆餃子
皮がパリパリに焼かれた餃子。ニラいっぱいで美味しいです。
しかしこの餃子、パリパリ具合は揚げ餃子みたいですよ。
大将いわく、フライパンに水を入れて作るやり方は嫌い、なんだって。
水を入れて蒸し焼きにせず、まさに焼いただけの餃子だから、揚げたみたいな感じなんですね。
ところで!
餃子を食べると、絶対に欲しくなるものがありますよね!
ビールですよ!
餃子に冷たいビールが、旨い!o(>▽<)o
大将がサービスでサクランボを出してくれました。ありがと!
◆チャーハン
3人で行ったけど、2人前だけにしました。
いい色をしたチャーハンです、
チャーシューが入った、旨みのあるチャーハンです。
大将ご推薦のとおりだ。
旨いけど・・・腹いっぱいだぁ。
最後にこの店についての注意。
ラーメン庄ちゃんは、居酒屋です!
〆には、ラーメン食べなくてもいいから、チャーハンを食べよう。
でもメタボには気を付けよう。(自分!)
ごちそうさまでした。
コメント 0