JR仙石線の新駅 野蒜駅と東名駅 [3.11以後]
東松島市の記事をいくつかアップしましたが、
東松島市は松島町の東、石巻市の西にあります。
ピンクのところが東松島市。
市内を東西にJR仙石線が走っていました。
3.11の大震災と津波は甚大でした。
東松島市の森林を除く面積は6,982haですが、津波の浸水域は3,419haで、半分の土地が津波で浸水しました。
津波と地震による家屋の被害は、全壊・半壊が11,054戸(全世帯の約76%)、一部損壊を含めると14,564戸(全世帯の約97%)で、ほぼ全ての家屋が被災してしまったのです。
仙石線は、かつては運河沿いの赤線のところにありました。
海岸は海水浴場なので、そこへのアクセスによかったのです。
しかし東日本大震災の津波で、線路も駅舎も甚大な被害を受けたため、仙石線は内陸に移転しました。
その移転前後の駅を見てみました。
旧野蒜(のびる)駅。
ここは震災時に約3.7mの津波に襲われました。
その後駅舎は改修され、コンビニエンスストアを中心とした観光交流拠点となっています。
というのも、プラットホームが震災遺構として残されることになったからです。
プラットホームは線路や看板が折れ曲がった当時の状態のまま残されています。
新野蒜駅。
内陸に新たな駅舎が設置され、2015年5月30日から営業を再開しています。
駅舎は、切妻屋根で外壁の配色は木材と土壁をイメージした配色だそうです。
無人駅で、思わず入ってしまいそうになりました。
駅前はまだ開発途上です。
ロータリーや駐車場が整備され、さらにその周囲は被災者の集団移転団地になるそうです。
西隣の東名(とうな)駅。
ちょうど下り列車が走っていました。
駅前は山を削って開発中。
ここもロータリーや駐車場が整備され、さらにその周囲は被災者の集団移転団地になるそうです。
野蒜地域の開発予定図です。(東松島市野蒜北部丘陵地区震災復興事業HPより)
2つの駅の間に広大な住宅地がいま建設中です。
仙石線も開通して、復興は着実に進んでいる、という感じです。
でもまだまだこうして完成途上の部分があるのも事実です。
だからその一方でオリンピックに莫大な金を使うってのは、いまだに納得できないです。
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