どういうわけか馬刺し、そして山形の地酒 花さき@山形県鶴岡市 [ 東北]
山形県鶴岡市での夜。
今夜はお城の近くで飲みましょう。
鶴ケ岡城の南から東に広がる本町(1丁目から3丁目)は町人町でした。
本町2丁目、かつて七日町と呼ばれた街道筋は旅籠が並び、その後、貸座敷=遊郭が集まる歓楽街でした。割烹三浦屋と料亭七尾が並んであって、昔の面影があります。
そんな割烹・料亭の向かい側にある居酒屋さんへ向かいました。
「居酒屋 花さき」さん。
行燈の看板がなければ、寿司屋さんみたいな入り口です。
お店に入ると和服に割烹着姿の女将さんが迎えてくれます。
(写真は帰り際に撮ったものです。)
店内正面は長いカウンター席。右手前には座敷があります。
カウンターの上にはネタケースがあって、小料理屋風です。
ボトルがいっぱい並んでいて、ご贔屓の常連さんがいっぱいいるみたい。
ってことは、入りやすいお店ってことでしょう。
開店と同時に入ったので、入店時には先客はゼロ。
どこに座るか迷いましたけど、奥のカウンター席に座りました。
カウンターにはマットと箸、コースターがセットされています。
さて、まずは飲み物から・・・
◆生ビール
生ビールはアサヒです。
◆お通し
お皿に盛られたたっぷりの枝豆。だだちゃ豆ですね。
鶴岡ではこの季節になると枝豆がもれなくついて来るようです。
◆お通し2つめ
そして、こっちが本来のお通しでしょうか。
鶏肉と厚揚げ、しいたけ、糸こんにゃくを炊いたもの。
柔らかい鶏肉が旨いです。
味が浸みた糸コンが美味しい。
料理は奥にある厨房でご主人が作られているようです。
さて料理は何があるのかな・・・
壁に張られた【本日のおすすめ】のメニュー。
いか刺しがトップですね。そしてカツオのたたき、馬刺し。
馬刺しは鶴岡産のわけがない。カツオも違うよな。
昨日食べたイカ刺しが、やっぱり地場産かな・・・。
カウンターの中のホワイトボードにも【本日のおすすめ】。
おっ、〆さばもある。
豚バラ串焼き、肉豆腐、牛すじ煮込み、ウインナーの盛合せに糸こんのピリ辛炒めなど、居酒屋料理が並んでいます。
でも、値段は書いてません。
メニューを眺めているうちに、常連さんたちがどんどん入って来ます。
厨房もカウンター内の女将さんも急に忙しくなります。
こりゃオーダーしないといかんぞ。
「〆さばは自家製ですか?」と聞いたら、そうじゃない、って。
じゃぁ。。。と、イカ刺しをオーダー。
それから日本酒を・・・
カウンターの奥の壁に、一升瓶が4本並んでいます。
左から2つ目が「くどき上手」ってことはわかるけど、あとの3つはわからない。
その隣にある「白露」なんとかという銘柄を指名しました。
「白露垂珠」で「はくろすいしゅ」と読むようです。
その特選純米酒。
蔵前羽黒産酒造好適米「出羽燦々」のお酒のようです。
鶴岡市の蔵元・竹の露のお酒。
⇒竹の露合資会社:http://www.takenotsuyu.com/
地元ブランドが「竹の露」で、全国向けブランドが「白露垂珠」ですって。
「一升盛麹蓋法(いっしょうもりこうじふたほう)」という方法で麹を造っているそうです。
麹が約15kg入る麹箱ではなく、1.5kg(1升)入る「麹蓋」と呼ばれる小箱で麹をつくるそうです。
升に入ったグラスに注がれたお酒は、升の7分目くらいまで溢れています。
「升の方から飲んでくださいね。」
「えっ?」(*゚Д゚*)ェ…
「先日来られたお客さんが、そのままグラスからいただいて、お酒をこぼされたんです。」
それって、グラスを升といっしょに持ち上げて、グラスから酒を飲んだんでしょう!
そりゃ、升の酒がこぼれるわな。
余りにも初心者の飲み方ですよ。
女将さんには、とんちゃんが、そんな日本酒初心者に見えるんでしょうか?
こんなオヤジが・・・いや、年ではなく、気品がないのかなぁ?(*´ρ`*)
どうでもいいです。
まずはグラスに口を近づけて、お酒をいただきます。
その後は升からグラスを持ち上げて、グラスのお酒をいただき・・・
適当なところで升の酒をグラスに移して、グラスから酒をいただきます。
升に口をつけて、お酒をいただくこともあります。
酒をこぼす、なんてことは、決してありえません!
泥酔していなければ・・・。
で、そのお酒のお味ですが・・・淡麗で旨味のあるお酒です。
日本酒は美味しいんだけど・・・オーダーしたイカ刺しがなかなか来ない。
お客さんが急にいっぱい来て、女将さんが大わらわなんです。
もう少し待ちましょう。
カウンターのお隣のお客さんが、女将さんにメニューを要求して、眺めています。
え゛っ!メニューあんの?( ̄□ ̄;)!!
昨日に引き続いて今日も、席についてもメニューが出されないお店です。
鶴岡ではこれが普通なのかな?
盛りだくさんのメニューをいただきました。
どれも手ごろな料金です。
馬刺しやカツオのたたきが高い方で900円。
生ビールは550円だったのね。
日本酒はどれも山形県のお酒。1杯700円ですって。
と、そこへ女将さんが料理を持ってきました。
待ってました、イカ刺しですね!ヽ(^◇^*)/
日本海でとれた新鮮なイカ刺しを待っていたんですよ。
お待たせしてごめんなさい。と女将さん。
いえいえ、大丈夫ですよ、お忙しいのはわかっていますから。
と、出されたお皿には・・・
赤いものが載っている。
あれ?イカって白くないの?
どうぞ・・・と出されたものは・・・
◆馬刺し
霜降りの馬刺しです。
え゛っ!w(*゚o゚*)w
あ、あのぉ、イカ刺しを頼んだんだけどぉ・・・
あら、そうでしたか! ごめんなさい。間違えちゃった。
・・・・どうしよう・・・
でも、これでいいです。
そうですか、ごめんなさい。
イカ刺しが馬刺しに化けました。
この馬刺し、旨いです。
まぁ、イカ刺しが食べられなかったのは残念ですが・・・。
そんなところで、日本酒を追加オーダー。
◆麓井の圓(まどか)生酛純米本辛
「生酛純米」に惹かれてオーダーです。
酒田市の蔵元・麓井酒造のお酒。
「生酛造」という醸造法で作られた日本酒。
美山錦100%で造ったお酒で、日本酒度+7~+10というかなり辛口のお酒です。
アルコール度も16度と高いです。
「本辛」とあるけど、ピリピリと辛いお酒ではなく、吟醸香のある滑らかなお酒です。
美味しい・・。
辛口のお酒でいただく馬刺し。
薬味は生姜もいいけど、やっぱりニンニクが好きだな。
刺身の妻のオニオンスライスが旨い。
これだけをつまみでいただきたいくらいです。
最初にいただいた枝豆の量が多いもんだから、なかなか食べきらない。
枝豆を食べきって、お酒を飲み切ったところで、お勘定をお願いしました。
想像していたよりもずっとお安い料金だったので、驚き。
素敵な女将さんの写真を撮って、お別れをしました。
ごちそうさまでした。
・・・・ということで、もう1軒へ。
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