上品に本鰹香るキリリとした汁の更科系そば 翁庵@茨城県取手市 [ 茨城県]
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藤代駅北口近くにある蕎麦屋さんでランチ。
食べログの口コミが1つもない(!)という蕎麦屋さんです。
※ネット上の他人の評価を追っかけて店に行くばかりじゃなく、自分で探すことをもっと楽しんでほしいな。
【きそば 天どん 親子丼】の「翁庵」さん。
東京には「翁庵」という老舗のそば屋があります。
明治17年(1884年)創業の神楽坂「翁庵」、その暖簾分で明治32年(1899年)創業の上野「翁庵」。
そんな「翁庵」からの暖簾分けでしょうか。
昭和の時代から営業されている雰囲気の建物です。
ショーケースのサンプルがある、まさに昭和の蕎麦屋さん。
お店の向かいある駐車場の14~16番が、専用の駐車スペースです。
白い暖簾に「御膳」変体仮名で「きそば」と書かれています。
「きそば」=「生蕎麦」とは。本来は「生粉打ち」、すなわちつなぎなしの十割蕎麦ことですが、実際には二八そばのことを意味するようになってます。
「御膳」とは。「御膳粉」すなわち「更科粉」のことで、御膳蕎麦とは更科蕎麦のこと。
暖簾に「御膳」と書いてあるから、上野「翁庵」からの暖簾分けかもしれません。
そんな白い暖簾を分けてお店に入ります。
店内はテーブル席が4卓、座敷には3卓。
厨房にはご主人、フロアには奥様という、ご夫婦で経営のお店です。
天井近くの壁にメニューの黒い木札が下がっている。これまた古典的な表示です。
テーブルにもメニューがあるので、そっちを拝見。
もり・かけ550円、天ぷらそば800円などという料金設定。
丼物もいろいろ。カツ丼800円です。
壁には、季節ものの冷やし中華や冷やしたぬきの短冊が貼ってあります。
ご飯ものには、プラス250円で半もりそば・かけそばをセットできるそうです。
丼物&蕎麦は多いので、蕎麦だけにしましょう。
今回は、冷やしたぬきを大盛でオーダーしました。
◆冷やしたぬき大盛
上から見ると具材がいろいろで、冷やし中華みたいです。
関東では、天かすを入れた蕎麦が「たぬきそば」。それを冷たいぶっかけにすると「冷やしたぬき」になるはず。
でも今の「冷やしたぬきそば」って、具材がいっぱいで、「冷やし中華」の蕎麦版になってますね。
「冷やし中華」の発祥は仙台とか東京とか言われてますが、いずれも昭和10年(1935年)前後のこと。「冷やすたぬき」はきっと、それ以後に姿が変化したんでしょうね。
崩し字&変体かなで「御前きそば 扇庵」と書かれた箸袋入りの割り箸。
では、いただきます!(合掌)
「たぬき」という割には天かすが少なくて、それ以外の具が多いぞ。
カニカマやキュウリに・・
ワカメ、錦糸卵、焼き海苔が載っています。
汁はキリリと辛めで、上品な鰹の香りがします。
宗田鰹節や鯖節など香りの強いものではなく、本鰹節が基本なようです。
蕎麦は、更科系の白っぽい二八蕎麦。
噛むと蕎麦の香りを感じます。旨いですね。
でも、天かすが少ないから、油のコクが少ない。
とんちゃんとしては、天かすをもっと気前よく入れてほしいところです。
最後にそば湯をいただいて・・・
残った汁を蕎麦湯で割っていただきました。
上品な味のお蕎麦でした。
機会があれば、次回は天丼などをいただいてみたいです。
ごちそうさまでした。
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