碁盤の目状の道路に逆らう「斜め通り」の怪:ゆりや食堂があるところ [ 地方文化]
本日2つ目の記事です。
札幌市の中心部は碁盤の目状に、規則正しく道路があることで有名です。
ところが所々、それが崩れているところがあります。
前の記事で紹介した「ゆりや食堂」がある中央区南1条西19丁目が、その1つ。
どうしたことか、斜めの通りがあるのです。
そのことをずぅーっと昔から不思議に思っていました。
長年、調べもせずにいたのですが、今回、はじめてググってみました。
斜め通りが、なぜあるのか?
黄色の通りが東西に走る南1条通りです。
ところが西20丁目通りでプツンと切れていて、東西が繋がっていません。
そして西18丁目と西19丁目に赤色の斜め通りが、両者を繋ぐようにあります。
ちなみに、「キッチン鑓水商店」の南側が旧「ゆりや食堂」があったところ。
そして「ドレイジャータワー」とあるところが新「ゆりや食堂」があるところです。
南一条通に不連続がある。そして斜め通りがある。
なぜなのか?初めてその理由を知りました。
かつて、西20丁目通の東は札幌区、西は円山村でした。
そして両者をつなぐ道路が現在の南1条通りでした。
札幌区では碁盤の目状の道路を設置します。
しかし円山村はそれとは別に道路を設置しました。
その後、しだいに道路が整備されていきます。
札幌区と円山村が、それぞれ両方から直線道路を作っていったら・・・
道路がズレていた!
それで斜め通りで接続したわけ。
だからかつての南1条通りは、斜め通りの方だったのです。
ところが1923年、南一条通りを走る市電の路線が東から西へと延長される。
線路は、細い斜め通りを通らずに、西へ直進し、西20丁目通で右に直角に折れました。
それに合わせて南1条通りを直線にした。
そのおかげで南一条通りが西20丁目で不連続になってしまった。
このとき斜め通りを残すかどうかで事件が起きたようですが、結局、斜め通りが存続した。
それで不思議な斜め通りが今も残っているそうです。
ちなみに西20丁目通から西の南1条通は、北海道神宮の「裏参道」と呼ばれ、オシャレなお店が集まっていて、札幌観光スポットの1つです。
参考⇒19丁目市場、今も往時のよう
⇒南1西19になぜ忽然と斜め通りが現れるのか
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