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沖縄料理店がオープン!ランチに沖縄そば&ジューシー 沖縄ダイニング ぱいかじ@茨城県つくば市 [ 茨城県]

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つくば市に沖縄料理のお店が10月17日にオープンしたという情報を大食いグルメさんから知りました。しかもランチをやってるって!
沖縄料理の店はいくつかありますけど、ランチをやっているお店は龍ケ崎市の「つた家」さんくらいしかないので、貴重なお店です。

※今回の記事は沖縄や沖縄そばに関するウンチクが多いので、気になる方は飛ばし読みしてくださいませ。

場所は常磐道桜土浦ICの西側。斜め向かいには「麦とろ まる信食堂」さんがあります。

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「沖縄ダイニング ぱいかじ」の看板が目印です。

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平屋の2軒長屋内にあります。
駐車スペースは店前や横にあります。

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「沖縄そば」や「沖縄料理」の幟が立っていますよ。

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小さなシーサー「めんそーれ」とお出迎え。

ところで「めんそーれ」は「いらっしゃいませ」という歓迎のことば、とはちょっと違います。沖縄語での本来の意味は「来てください」という命令、勧誘。だからすでに来た客に対して使う言葉じゃありません。


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ランチタイムは11:30~14:00。
夜には沖縄料理とワインのペアリングなんていうイベントを開催したりしていて、楽しそうです。

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では、ぱいかじさんへ。

後で説明するように「ぱいかじ」は八重山方言です。だから、もしかしたら「八重山そば」があるかも、と思ったのですが、そうではなくて普通の「沖縄そば」がいただけるお店です。 

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店内は、カウンター6席、テーブルが4人掛けが3卓、2人掛けが1卓あります。
フロア係りはママさん、厨房では若いマスターと男性が働いています。ママさんがオーナーで、マスターがお店をプロヂュースされたそうです。

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奥の壁には「ぱいかじ」の意味が書いてあります。
「ぱいかじ」とは沖縄八重山方言で「南風」。南から吹く風のことで、沖縄では幸せを呼ぶ風だ、と書いてあります。
ママさんから聞いたことには、お店が入っている建物はコナ・ハウス。ハワイ語の「コナ」は南風のことなので、それに掛けた店名でもあるそうです。

八重山地方とは沖縄本島の南西、石垣島から与那国島までの地域のこと。
「南風」「はえ」は夏の季語ですが、沖縄本島では「ふぇー」と読まれます。沖縄本島にある南風原町(はえばるちょう)の「南風原」は「ふぇーばる」と読みます。
八重山宮古では「南風」を「ぱいかじ」と言います。「はえ」が「南」だけの意味になって、「南風」が「はえかぜ」→「ぱいかじ」になったんでしょうね。しかし西表島や竹富島にある地名、南風見は「ぱいみ」と読みますから、八重山でも元々は「南風」を「ぱい」(はえ)と言っていたんだと思います。
沖縄では梅雨の終わりが夏至のころで、そのころに南風が吹きます。


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とんちゃんは1人なので、カウンター席の端に座りました。
おっと、脇には口を閉じたシーサーの壁掛けが鎮座してます。ってことは・・・

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カウンターの反対側には・・・

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いましたね。口を開けたシーサーが。( ^∇^)

P1440427 カウンターの上には泡盛の一升瓶がいろいろと並んでいます。いいですなぁ。(*^▽^*)

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さて、ランチメニューは・・・かなりシンプルです。   
そばは、沖縄そば、三枚肉そば、ソーキそば、肉野菜そば。
そば定食のご飯は、白飯アンダンスーのせ、じゅーしー、ミニラフテー丼。
タコライス、ラフテー丼もあります。

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ランチドリンクには、沖縄の飲物として、ルートビア、シークワーサージュース、さんぴん茶などがあります。

沖縄独特の言葉が並んでいるので、初心者には意味不明ですね。先客のペアがメニューの意味をママさんに質問しています。

沖縄の「そば」は、かつては木灰、いまではカンスイを使った麺で、ラーメンに近い麺です。
「沖縄そば」は、豚のバラ肉(三枚肉)を煮た「三枚肉」をトッピングしていて、スープもスッキリしています。しかし地域性があって「宮古そば」「八重山そば」は違っています。
「ソーキそば」は、骨付きのアバラ肉(スペアリブ)やアバラの軟骨部分を柔らかく煮込んだ「ソーキ」を使い、スープもコッテリ系。1960年代に名護の我部祖河食堂で誕生した新しい料理です。
「アンダンスー」は味噌をラードで炒めた油味噌のこと。(油は「アンダー」、味噌は「ミス」が転じて「ンース」と言います。)
「じゅーしー」は、炊き込みご飯や雑炊のこと。元々は雑炊のことです。
「ラフテー」は豚肉の角煮で、皮付きの三枚肉を泡盛や醤油で甘辛く煮たもの。 
「タコライス」は、タコスの具材をライスの上に載せたもの。沖縄県金武町(きんちょう)にあるパーラー千里(せんり)(現在のキングタコス)で1984年ころに誕生した新しい料理です。


このお店では、デフォルトが三枚肉をトッピングした「沖縄そば」、三枚肉を3枚トッピングしたのが「三枚肉そば」、ソーキをトッピングしたのが「ソーキそば」。どれも同じスープです。

とんちゃんは、デフォルトの「沖縄そば」をオーダーしました。そしてご飯は「じゅーしー」で。それからテイクアウトで「サーターアンダギー」もオーダー。

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◆沖縄そば&じゅーしー
そうそう、書き忘れていました。沖縄では「沖縄そば」とは言わずに単に「そば」です。しかも沖縄語では「そば」は「すば」と言うんです。だから「すば&じゅーしー」

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逆三角形のような黒い丼に入った沖縄そば。

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独特の色をした竹製のリユース箸でいただきます。

沖縄では「箸」のことを「うめーし」、沖縄語で正しくは「んめーし」と言います。
そしてこの独特のうめーし、食堂で定番の赤黃箸です。

実はこの赤黃箸の「うめーし」は、ごくごく最近、消滅の危機にあったんです。
ママさんに伺ったら、今年になって手に入るようになったのよ、と言ってました。

「うめーし」を製造していたのは、沖縄ではなく鹿児島薩摩川内市の竹材加工メーカー「中西竹材工業」でした。ところがそこが、2019年6月に廃業してしまい、うめーしが消滅する重大事態になりました。
そこで沖縄でうめーし復活に向けた努力が行われ、2021年5月20日から、那覇市繁多川の就労支援センター「心輪(しんわ)」が作る「元祖沖縄県産赤黄うめ~し」がカネナガ商事を通じて販売されるようになったそうです。
心輪が作るうめーしは、箸1本に塗料等を7回も重ねるため、完成までに1週間半もかかるんですって。だから大量生産できない箸なんです。

  
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さて、沖縄そばには三枚肉カマボコ紅生姜小葱がトッピング。

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澄んだお汁が美味しい。豚骨とカツオ節の出汁です。

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辛みは、七味じゃなく、島唐辛子を泡盛に浸けたコーレグースーを使います。
容器を傾けるとドバっと出てくるので要注意です。

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麺は平打ちで縮れがあります。
コシはあるけどボソッとした食感がある、沖縄そばらしいね。
でも噛んだとき、最初に歯にググっと感じる硬さ、それがないなぁ。

沖縄料理店では麺を沖縄から取り寄せているところが多いんですけど、空輸の費用がかかります。ぱいかじさんは、葛西臨海公園駅近くの高架下に最近できた「リトル沖縄オーバーシーズ」の工場が製造した蒸し麺を使っているそうです。

ラーメンの麺は生麺で販売されていて、お店で麺を茹でます。しかし沖縄そばの麺ゆで麺で販売されるのが一般的で、お店ではそれを湯がいて油を落として使います。しかも製麺所では、茹でた直後に麺に油を振りかけて、麺の表面に油をなじませます。その油が麺の表面に浸透して、麺延びを防ぎ、独特の硬い歯ごたえを作り出します。ただし最近はラーメンと同様に生麺で販売され、お店で茹でて使う方式も増えているそうです。
ここのお店が購入している麺は蒸し麺で、お店でそれを湯がいて使います。一般に蒸し麺は茹で麺より硬く仕上がるのですが、油をまぶしたせいで生まれる表面の硬さという独特の食感は欠けます。


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豚の三枚肉。煮たバラ肉です。これが本来の沖縄そばのトッピングです。

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カマボコ。沖縄のカマボコは、蒸して作る板カマボコではなく、揚げたサツマアゲです。
これは棒状の丸長カマボコを輪切りにしたものみたいです。

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スープが美味しいので完食しました。

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そしてジューシー

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ヒジキの入った炊き込みご飯です。

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醤油で煮た豚肉も入ってました。

「ジューシー」とは、元々は「雑炊(ぞうすい)」のことですけど、炊き込みご飯のこともジューシーと言います。あえて言い分けると、雑炊は「ボロボロジューシー」、炊き込みご飯は「クファ(硬い)ジューシー」と言います。


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付け合わせに大根のサラダ

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大根の千切りに鰹節をかけたもので、醤油を垂らしていただきました。

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漬物は、業務用のキュウリとタクワン。

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◆サーターアンダギー
テイクアウト用を買いました。普通に美味しいサーターアンダギーです。
ちなみに意味は、「サーター」は砂糖、「アンダー」は油、「アギー」は揚げで、砂糖の油揚げ。砂糖入りの生地を油で揚げたもの、ってことです。

ランチに沖縄そばいただける地元のお店として貴重な存在です。
チャンプルーなどもランチに出してくれると嬉しいな。

ごちそうさまでした。

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