スパイス満載で濃厚な味、南インドのチェティナールカレーに感動 インドキッチン ドラゴンカレー@茨城県土浦市 [ 茨城県]
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インドカレーと言うと。こってりと濃厚なカレーをナンと食べるもの、と思われている。しかしそれは広いインドの中で、北インドの料理。
それとは違う南インドのカレーを求めて、先日、土浦市のインドカレー店へ行きました。
今回はそのお店を再訪です。
場所は、土浦市上高津、県道123号線(土浦坂東線)沿い、上高津貝塚ふるさと歴史の広場の近く。
「ドラゴンカレー」の看板が目印。
「インドキッチン ドラゴンカレー」さん。
スリランカ出身のシェフ・シルベスタさんが、2007年に土浦駅近くに開店し、2019年にここに移転しました。詳しくは前回の記事をご覧ください。
テーブル席についてメニューを拝見。
ランチメニューは、日本のインド料理店でよくあるタイプ。Aセットはカレー1種、Bセットはカレー2種。
カレーは、チキン、キーマ、やさい、シーフード、日替り。チキンはあるけど、北インドカレーのバターチキンはありません。
ライスかナンが食べ放題。
南インドカレーはライスでいただきたいですね。
ただしここのライスは日本米。プラス300円でインド米に変更できます。
単品のカレー。
【recommended】(おすすめ)は、ドラゴンカレーとチェンナイチェティナールカレー。どちらもシェフオリジナルのカレーです。
「チェンナイチェティナールカレー」について、「南インドのチェティ(錬金術師)が毎日食べるカレーをできるだけ忠実に再現しました」と書いてある。しかしシェフが独自にアレンジしているそうです。
※「チェティナールカレー」とは何かについては最後に書きます。
激辛注意!のバーニングチキン。
オススメ料理は、日替わりのランチプレート。
アチャール、アラカルト数種つきで、南インド料理のミールスっぽい料理です。
激辛チキンプレート。
唐揚げカレーライス。
カウンターにもメニューがある。
バターチキンが数量限定であります。
パインシーフード。どんなものなのか、不明です。
【新作メニュー】が2つ。
スリランカプレートは、ライス、カレー1~2種、日替り副菜3~4種。プラス300円でビリヤニに変更可。
テイクアウトメニュー。
前回は、シェフのシルベスタさんに「南インド料理かスリランカ料理が食べたい」と言ったら、南インドならチェンナイチェティナールカレー、スリランカならスリランカプレートだ、と言われ、スリランカプレートにしました。
そこで今回は南インドのチェンナイチェティナールカレーをオーダーします。辛さを聞かれて「激辛」と答えたら、スパイシーなカレーなので辛口にしなさい、と制されたので、従いました。
シェフが厨房でカレーを作り始めると、スパイスの香りが凄いパワーで店内に充満。とってもいい匂いです。
◆チェンナイチェティナールカレー
野菜サラダ。これはインド料理じゃなくて、日本人に合わせたもの。
スパイスの香り満載のカレーが大きなお皿にいっぱい。
カレーからスパイスの香りが辺り一面に放出されています。
味はすっごくスパイシー、しかも複雑な味。そしてかなり辛い。確かに激辛は厳しいかも。
中にはチキンが入っています。
でもスパイスの味と香りが強くて、肉の味はわからない。
ライスは日本米です。
スパイシーなカレーとライスをいただく。
今まで食べたことが無いほどスパイシーなカレーで、もう無茶苦茶に旨い。
副菜に、緑色の水菜とココナッツのサンボルとカレー色のキャベツ炒め。
「サンボル」は「和え物」のことで、水菜、ココナッツをレモン汁とともに和えたもの。
キャベツ炒めはインドでは何と言う名か聞いたら「キャベツ・フライ」だって。それ英語だ。
キャベツのピクルス。漬物ですね。
漬物=アチャールだと思ったら、「アチャールは辛いけど、これは辛くないからピクルスだ」だって。へぇ、そうなんだぁ。
それぞれを個別にいただいてから・・・
ライスの脇に載せて食べるのが南インドやスリランカ流。
カレーと混ぜたりしながらいただきます。
唐辛子も食べようとしてたら、「それは食べなくていい」って言われました。唐辛子の旨味はカレーに出ているからだって。へぇ、そんなもんですか。
チェティナールカレーはクリーミーでスパイスが複雑に効いた濃厚な味わい。
やはり日本米ではなくインド米と食べるのがいいんだろうな。
ごちそうさまでした。
最後に「チェンナイチェティナールカレー」について。
「チェンナイ」は、南インドのタミル・ナードゥ州の州都で、かつては「マドラス」と言われていました。同州はタミル語を話すタミル人が多く住んでいます。同州南部にチェティナード(Chettinad)地方があります。なお昨日の記事に書いたように、スリランカ北部にもタミル人が住んでいます。
チェティナード地方には、その昔、商人たち(商業カースト集団)がたくさんいて、18世紀の終わりから19世紀の半ばにかけて、マレーシア、スリランカ、ミャンマーなどへ渡り、交易で稼ぎました。
彼ら商人は、 チェティナール(Chettinal)と呼ばれていました。
彼らは、海外各地の食文化を持ち帰り、自分たちの南インド料理を発展させ、新たな料理をつくり出した。裕福だった彼らはスパイスをふんだんに使ったリッチなカレーを仕上げた。
その非常にスパイシーなカレーが「チェティナードカレー」(「チェティナールカレー」とも言う)です。
この店のシェフ、シルベスタさんが、チェンナイやチェティとも言われるチェティナード地方でチェティナードカレーを食べて気に入り、研究の末に独自にアレンジしたのが、今回いただいた「チェンナイチェティナードカレー」らしい。
チェティナード(チェティ)には未だに現役の錬金術師がいるとか。しかしチェティは錬金術師の意味ではなく、地名の固有名詞です。またチェティナールは錬金術師のことではなく、チェティナード人のこと、歴史的にはかつての商人を指す言葉です。
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