玄関を入ると、高い吹き抜け。
この家の間取りや意匠の設計は、ご主人がされたそうです。施工に4年かかったって・・。すごいです。
手前に見える丸太は、階段の脇になっています。
1泊2食で6500円からです。
さて夕食・・・、と書きたいところですけど、実は里帰りしている娘さんがなんと今日(!)ご出産で、調理担当の奥さんと2番目の娘さんが病院に行っていたので、今夜はここで料理を出せません、とのこと。料理の方が残念ですけど・・、それより、おめでとうございます!
ということで、夕食はご主人といっしょに外に出ました。
その様子はこの次の「橋んねけ」で。
ここでいただいた料理は朝食です。
広いダイニングが食事処。
奥の座卓に配膳されましたけど、写真は食べ終わった後なので、皿を重ねてあります。
朝食はいたってヘルシーな和食。
焼き魚はサケ。西日本でサケは珍しいですが、私は好きなので嬉しいです。
カボチャやジャガイモ、ナス等の煮物。ふっくらしていて、薄味で、いい感じです。
ナスのおひたし。季節ですね。
キュウリとワカメの酢の物。キュウリの美味しい季節です。
お漬け物もキュウリ、ナス、ニンジン。
梅干し。酸味が柔らかいんです。これ旨かった。
生卵。
スーパーで買ってきた卵じゃありません!
池田さんとこの地鶏の卵です。
ご飯にかけて、久しぶりに美味しい卵かけご飯にしました。
ご飯は、木製のお櫃に出てきます。
懐かしいなぁ。こういう日本の文化を子どもに知ってもらうことも大切です。
お櫃にご飯がいっぱい入っている。ご飯も美味しく炊けています。
私は2杯半たべました。
お味噌汁。豆腐、揚げ、ワカメなんかがたっぷり入っています。
実はこのみそ汁は、感動的に旨いんです。
具のせいじゃないです、味噌のせいです!
「自家製ですか?」って娘さんに伺ったら(この娘さんが、すごい美人なんです!)、なんと「3年物」だそうです。すごい!
美味しいわけです。
私の家でもカミサンが味噌を作っていて、これが旨いんですけど(まさに手前味噌)、でも1年寝かせた後のもの。3年というとすごいです。
ここはお客が泊まるんだから、その味噌の量も半端じゃないはず。
毎年、仕込みのときは大変だそうです。実は、特に蒸かした大豆を磨り潰す作業が一番、大変なんです。
ひき肉用の手回し式ミートチョッパーで磨り潰すけど、腕が疲れてしまうんです、だそうです。
それはともかく、いい食事をさせていただきました。
帰りに、お土産をいただきました。
「ひやき」というお菓子です。
小麦粉のクレープの中に、サツマイモが入った、これまたシンプルで美味しそうなお菓子です。普通には、中に黒砂糖を挟んだりして食べるそうです。
家にお土産に持って帰ったら、カミサンと子供がとっても喜びました。
甘さ控えめで、旨いんです。
これ、お土産にお勧めだな。
さて、はじめの方に「実は、ここのお風呂がすごいんです」って書いた、そのお風呂の紹介です。
母屋の右上、崖の上にお風呂の建物があるんです。
お風呂だけ独立した建物。この建物の位置は、母屋の2階より高い。
壁は石造り、浴槽は木製です。
浴室から見える景色が綺麗です。もう完全な展望風呂です。
そしてここのお湯は温泉なんです。近くにある地熱発電所から出る排水、っていっても温泉の熱湯です。それを引いてきて、浴槽に掛け流しています。
熱っつお湯が、太い竹筒からチョロチョロと流れ落ちています。
いや、素晴らしい。
この温泉だけで、ここに来た甲斐があろうというものです。
玄関脇には、冷たい飲み物が入った冷蔵庫があります。
気持ちの良い風呂に浸かった後に、冷たいビールでキュー!
いや~! ほんと、いいですねぇ~。
大分県では、グリーン・ツーリズムの推進のために、平成15年に農家民宿の規制緩和をしました。民宿の営業には、色々な許可が必要で、そのための基準をクリアしないといけない。そのうち人を泊めるためには旅館業法、また食事を提供するには食品衛生法による許可が必要です。大分県はその運用を規制緩和して、農家が民宿を開業しやすいようにしました。
旅館業法には、ホテル、旅館、簡易宿所という3つの区分があって、おおまかな基準は法律が示していますけど具体的な基準は都道府県が条例で定めることにしています。大分県は、それまでは簡易宿所はバンガローのみで、それ以外は旅館の許可が必要でした。その旅館の許可は、客室が5室以上、1客室床面積が7㎡以上というものだから、よほど大きな住宅でないとクリアできません。その施設の基準を撤廃して、農家が簡易宿所を開設しやすくしました。
食事を提供する場合は食品衛生法に基づく都道府県の条例による基準をクリアしないといけませんが、大分県では、以前は、客専用の調理場等を設置し、旅館業法の旅館営業の許可が必要でした。 これを、宿泊客が農家と一緒に調理し飲食する体験型であれば、客専用の調理場及び旅館の営業許可は不要としました。
室数の少ない簡易宿所で、農家と一緒に調理して食べるような民宿を「農家民泊」と大分県では呼んでいるんです。