埼玉県熊谷市での夜。
軽く夕食をとった後で、酒を飲める場所を求めて、駅前の歓楽街をブラブラ。
日本酒が旨そうな店を発見しました。
だって暖簾が蔵元の前掛けですよ。蔵元の軒先に掛かる杉玉まである。
ちょっと目立たないけど、これはかなりの穴場の予感です。
「武州熊谷酒処 天之美禄」さん。
「天之美禄」の薀蓄は最後にして、ここでちょい呑みしたお酒と料理のレビューです。
埼玉県熊谷市での夜。
軽く夕食をとった後で、酒を飲める場所を求めて、駅前の歓楽街をブラブラ。
日本酒が旨そうな店を発見しました。
だって暖簾が蔵元の前掛けですよ。蔵元の軒先に掛かる杉玉まである。
ちょっと目立たないけど、これはかなりの穴場の予感です。
「武州熊谷酒処 天之美禄」さん。
「天之美禄」の薀蓄は最後にして、ここでちょい呑みしたお酒と料理のレビューです。
店内は右手に長いカウンター、左に小さなテーブル席があります。
先客はカウンターに1人。私は入口近くのカウンターに席をとりました。
カウンターの中には、ずいぶんと若いご主人が1人。
普段はアルバイトもいるそうです。
「羽生の地酒 花陽浴(はなあび)」の幟や前掛けが飾ってある。
壁にも蔵元の前掛けがいくつもある。日本酒に拘っている感じです。
おっ「東京農業大学」の手拭いもある。きっとOBなんですね。
メニューを拝見。
あら、いい感じですね。酒のアテに良さげな料理がいろいろ。
焼き物もある。
でもさっき軽く夕食をとっちゃったから、何にしようか・・。
お酒のリストには、埼玉の酒や全国の酒がある。私が知らない名前がいっぱい。
お酒の量が、1合はきっちり正1合(180ml)、グラスは90ml、という正直販売。
焼酎もあります。
今夜は燗酒が飲みたい、って気分なんだなぁ。
日本酒のリストに、「定番の食中酒」ってありますね。
トップは地元熊谷の「直実 普通種」ですか。正1合600円だ。
では、これを燗でお願いします!
「熊谷の地酒 直実」と記された専用の徳利に入って出てきました。
熊谷にある権田酒造(http://www.ksky.ne.jp/~gonda/)のお酒です。
おとなしく、後味もいい。
これを飲み続けてもいい感じです。
箸は割り箸じゃなくって、塗りの箸。
突き出しは鮪の甘辛煮。
味が控えめで、アテにとてもいいです。
料理とお酒をもう少しいただきましょうか。
埼玉の酒、「鏡山純米生原酒」。
火入れしていない新酒を冷やでいただきました。グラスで430円。
麹の香りがして、いい感じだ。
川越市にある小江戸鏡山酒造(http://www.kagamiyama.jp/)のお酒です。
この酒蔵は、「槽搾り」か「袋吊り搾り」しかしないそうで、かなり拘った酒造りをしているようです。
一升瓶を見せてもらえばよかったな。
注文した料理は、おでん3品350円。
大根、薩摩揚げ、玉子です。
しっかり味の染み込んだ大根が、うんまい。
お腹が空いていれば、もっといただきたい美味しいおでんです。
さて、もう少しお酒をいただくかな。
埼玉の酒「神亀純米」を燗で。1合880円。
蓮田市にある神亀酒造(HPなし)のお酒です。
辛口だけど、僅かに酸味がある。日本酒度も高いけど酸度もやや高い感じ。
しっかりした味わいのあるお酒ですね。
酸度が強いから冷やより燗でよかったね。
メニューに「いわしぬか漬け焼き300円」というのを発見。
ぬか漬けって、ニシンの糠漬けやヘシコ漬けみたいに、しょっぱいんですか?
少し漬けただけなので、そんなにしょっぱくないです、だって。
じゃあ、それお願いします。
ということで出てきた、いわしのぬか漬け焼き。
真いわし1匹の糠漬け。糠漬けって塩と糠を混ぜた、要するに沢庵漬けの床と同じものに漬け込んだもの。
塩気があって、糠による乳酸発酵の旨みが加わって、旨みが増すんです。
これは旨い。内臓の苦い部分も含めて、実に旨い。
これは酒が進んでしまうー!
でも今夜はこれで打ち止めにしました。
全部で2800円。とても美味しくいただけました。
日本酒をいただくにはとてもいいお店です。
機会があったら、ぜひまた立ち寄りたい。
ごちそうさまでした。
おっと、最後に「天之美禄」のこと。
カウンターに座ると、壁にも「天之美禄」と掲げられています。
ご主人に伺うと、お酒のことを言うんです、ってこと。
後で調べてみると、「漢書」食貨志からとった言葉です。
「酒者天之美禄」「酒は天からの賜り物である」ということですって。
もっと詳しく書くと、
「酒者、天之美禄、帝王所以頤養天下、享祀祈福」
「酒は天の美禄であって、天子が天下の人民たちを養ってゆくものであり、神のお祭りや幸福のお祈りも、衰えた体をたすけ、病んでいる身を養うのも、酒によっている」
情報源:
・たぶん毎日、故事成語
http://blog.livedoor.jp/hyper_k/archives/51887722.html
・石九鼎の・中国故事成語考
http://www.ccv.ne.jp/home/tohou/koji6.htm