ランチに韓国料理を食べたいな。
と、龍ケ崎市の韓国料理店へ向かいました。
「ハンアリ」さん。
2017年に開店の龍ケ崎市内ただ１軒の韓国・朝鮮料理店です。
開店時にはこの１つ右側にあったんですけど、今年3月に左端に移動したようです。
店名の「ハンアリ」とは、胴の部分が膨らんだ壺のこと。
キムチやコチュジャンなどを熟成させる壺です。
ハンアリ（壺）から顔を出す招き猫の看板。
駐車場は建物の裏にあります、と招いています。
- 龍ケ崎市
店内は、テーブル席が７卓ほど。
ご近所の方が何グループかいらっしゃいました。
メニューは・・・
コムタン、ビビンバ、プルコギ、スンドゥブチゲ、ユッケジャン。
「おかず３種」とライス付きで1100円。単品で900円。
（一品料理のメニューは最後に掲げます。）
汁物がいいな、と思ってユッケジャンにしました。
「辛くして！」とオーダーです。
ところで、「ユッケジャン」と聞くと、生肉の「ユッケ」が入った料理かな、なんて思います。
でも、その「ユッケ」じゃない、別の「ユッケ」なんです。
生肉の「ユッケ」（肉膾）は、肉（ユク）・膾（フエ）が連音化したもの。膾（なます）は生肉を刻んだものです。で、「ユッケジャン」は・・・またのちほど。
◆ユッケジャン定食
ユッケジャン、「おかず」３種とライスです。
「おかず」というのは・・・
韓国語で「パンチャン」（飯饌）。これを日本語で「おかず」と呼んでいます。
韓国では、料理をオーダーすると、キムチなど何種類もの「おかず」がテーブルに並べられます。
しかも韓国では、「おかず」はすべて食べ放題。
このお店では、３種類の「おかず」が並んでいます。
白菜キムチとモヤシのナムル、そして・・・
これ。玉ねぎと何かの野菜を炒めてあるんだけど、なんだかわからない。
フロア係のお兄さんにきいたら、干し茄子だって。
韓国の食材だと思ったら、日本にもあるんですね。知らなかったぁ。
そしてユッケジャン。牛肉のスープで野菜を煮た、辛い料理。
ユッケジャンを漢字にすると「肉狗醤」。
「狗」は犬のこと。この料理はもともとは、犬肉の料理だったんです！
・・・という説明は不正確。最後にもう少し正確に書きますね。
よく出汁の出たスープ。
「辛くして！」とオーダーしたけど、そんなに辛くない。（個人的な意見です）
ワラビやモヤシ、ネギなど野菜がいっぱい入っています。
ご飯は、韓国流にステンレスの器に入っている。
スープカレー流に、スプーンで取ったご飯をスープに浸していただきます。
ワラビなどの野菜が美味しいです。
最後は、ご飯をスープにドボン。これがユッケジャンクッパです。
日本で「ユッケジャンクッパ」というと、ユッケジャンの中にご飯を入れて炊いて雑炊にします。
でも韓国では、ご飯とスープは別々に出され、こうして自分でスープにごはんを入れて食べるのが普通です。
ランチにはドリンクがサービス。
アイスコーヒーをいただきました。
ユッケジャンの野菜量がたっぷり多い。
スープの量も多いから、ご飯をお替りするのもいいかも。
食べ終えて会計をすると、料金は900円でした。
おやまぁ。1100円じゃないんだ！
ともあれ、ごちそうさまでした。
「ユッケジャン」を漢字にすると「肉狗醤」。その意味について少し。
犬を食べるというとビックリするけど、韓国では強壮料理・スタミナ食として犬肉を食べています。
現在は「ポシンタン」（補身湯）などと呼ばれる犬肉料理です。
元々は「狗醤」（クジャン、ケジャン）という名でした。
しかし20世紀に犬肉忌避の風潮が広まった。たぶんキリスト教の広まりのせいでしょう。
それで犬肉の代わりに牛肉を使った料理が生まれた。それが「肉狗醤」（ユッケジャン）です。
だからルーツは犬肉のケジャンだけど、ユッケジャンはもともと牛肉料理です。
犬肉は庶民の間で食べられ、宮廷料理で牛肉になったという情報がネットにあります。これは誤り。
庶民でも宮廷でも犬肉は強壮料理として特別な料理でした。
1988年にソウルオリンピックが開催されるとき、欧米の動物愛護団体から犬肉食に批難がありました。
そしてソウル市は1984年、ケジャンを嫌悪食品に指定し、犬肉販売を禁止しました。
それでケジャンが「補身湯」（ポシンタン）などに改称されました。中身は「狗醤」と同じ、犬肉です。
とはいえソウル市内でも犬肉料理を食べることは可能。
実はとんちゃんも30年ほど前に「ポシンタン」をいただいたことがあります。
味噌仕立てで意外に旨かったです。
食べログ： 韓国料理 ハンアリ