オジサンが調理して、オバサンがフロア係。
担仔麺は1杯40元。普通の麺とビーフンとがあります。
トッピングの滷蛋(煮卵)が15元、貢丸(肉団子)が10元です。
「滷蛋」の「滷」は「タレに漬ける」という意味。
実は、「魯肉飯」は、本来は「滷肉飯」と書くんです。
でもどういうわけか「滷」が同じ音の「魯」に替わってしまった。
おかげで「滷蛋」も「魯蛋」と書かれることがあります。
屋台にはいろんな食材が並んでいて、担仔麺以外の料理もあります。
カミサンと席に座るとメニューを渡してくれました。
「第一味処 仔麵【原度小月】」と書かれたメニューは、ハングル、中国語、日本語、英語。
すっごく国際的なお店です。
でもその日本語の料理名が、かなり変なんですよ。(*^^*)
以下、メニューの日本語訳をディスります。
「擔仔麺」(担仔麺)を「餃子麺」って書いてある。これ、絶対に間違い!
「花枝」はイカなんだけど、「フラワーブランチ」って、なんのコッチャ。
「生腸」は、生の小腸、要するに生ホルモンを茹でたもの。それが「ライブソーセージ」って、なんだそれ?
「鯊魚肚」は「サメ腹」って書いてあるけど、腹の肉じゃなく「サメの胃」のこと。
「海螺」は巻貝のことで、確かに英語で「conch」だけど、「コーチ」じゃわからんね。
「脆腸」はパリッと焼いた鶏の小腸だから、「クリスピー」はいいけど「ソーセージ」じゃないよ。
このメニューを見るより、食材を眺めた方がいいですね。(〃´o`)=3
とまぁ、いろいろディスってますけど・・・いただいた料理はシンプルです。
◆担仔麺
小さな丼に入った中華麺の担仔麺。
モヤシと肉そぼろが載っているけど、エビはありません。
さらに煮卵をトッピングして55元。
パクチー、いや香菜(シャンツァイ)多め、でお願いしました。
スープは塩気が薄いので、醤油を加えました。
肉そぼろの甘辛い味も効いていますね。
中太の中華麺。
カンスイが入っていて、日本のラーメンにやや近い麺です。
肉そぼろやモヤシといっしょに食べた方が旨いですね。
滷蛋(煮卵)は、色が濃い割にしょっぱくない。
八角の五香粉が効いていて、これ好きだな。
◆ビーフンの担仔麺
カミサンは米粉の担仔麺にしました。
オジサンがやたらに勧めるので、滷蛋(煮卵)もトッピング。でもカミサンはゆで卵が苦手なんですよ。香菜も少な目で。
デフォルトのスープは、これくらい薄い色です。
米粉って細いけど、食感がいいんですよね。
カミサンが食べきれなくて、とんちゃんが半分以上食べちゃった。
煮卵も2個ともとんちゃんがいただきます。
食べ終わったところで、オジサンと記念写真。
すっごくノリのいいオジサンです。
いやぁ、どうもありがとう。謝謝!
そしてごちそうさまでした。好吃!(ハオチー!)
最後に「度小月」のこと。
「度小月」は、台南市に本店がある擔仔麺(担仔麺)発祥のお店です。
エビの頭でダシをとったスープに、肉燥(豚そぼろ)とエビがトッピング、という擔仔麺の定番スタイルも度小月が発祥です。
「小月」とは、台風シーズンで漁の閑散期(海が荒れやすい4月の清明節から10月の中秋節まで)のこと。「度」とは中国語で「乗り越える」という意味。
だから「度小月」は小月を乗り越えるという意味。
お店の来歴は・・・
1895年、台南の漁師だった洪芋頭さんが、小月の期間を乗り越えて家族を養うため、「擔仔」と呼ばれる天秤棒を担いで麺を売り歩いた。それが評判になり「度小月担仔麺」という名前が付けられました。
そして1946年、二代目が台南に中正路に店舗を開店しました。
⇒度小月擔仔麺HP「度小月について」
「擔仔麺」の名は天秤棒で担いで売り歩いたことに由来する、というのは大陸の「担担麺」と同じです。
天秤棒で担ぐとは・・・
天秤棒の両端に箱を下げ、箱の中に食器や食材、かまどを入れて、それで麺をつくりました。
江戸時代の「担い屋台」の蕎麦屋も同じようなかたちでしたよ。
なお、台湾で使う繁字体の「擔」は、大陸で使う簡字体では「担」なので、日本でも「担仔麺」と書かれています。
「担仔麺」の読みは、北京語では「ダンザイミェン」、台湾語で「ターアーミー」。
でも台湾語には「タンツーメン」という言い方もあるらしい。
台南の言葉だろうか?よくわかりません。