福岡に来たもんで、博多ラーメンを食べるぞ!と力が入っています。(笑)
まずは天神にある「元祖赤のれん節ちゃんラーメン」に行きました。
なぜならそこが、白濁トンコツスープ+細麺が特徴の博多ラーメンのルーツだからです。
しかし博多ラーメンのルーツは「赤のれん」だけではないんです。
もう1店とのコラボがあって、初めて博多ラーメンが生まれたそうなんです。
その「もう1店」に行きましたよ。(博多ラーメンのルーツの話は最後に。)
そのもう1店は、馬出(まいだし)にある博龍軒です。
昼食ラーメンのハシゴです。(笑)
場所は意外にわかりにくい。地図を見た方がいいです。
地下鉄箱崎線の馬出九大病院前駅の箱崎寄りの出口を出て箱崎へ向かい、馬出小学校前の交差点を左折、馬出2丁目の交差点をわたって、左手にある「馬出中央商店街」を抜けたところに店があります。
店内はカウンターのみ。
カウンターの中には、おばあちゃんとやや若いお兄さん、カウンターにおばさんがいます。彼らが博龍軒の3代一家みたいです。
メニューは、ラーメン550円、ラーメン大700円のほかは、ワンタンメン、チャーシューメン、メンマラーメン、もやしラーメンなど。ここは中華料理店じゃなくて、完璧なラーメン専門店です。ポリシーあるなぁ。
写真では、左下に「替玉ありま」って札が写ってますけど、これは「替玉あります」じゃなくて、その反対の「替玉ありません」なんです。玉って、長浜ラーメンの特徴なんだけど、そんなのは不味いからやんない、っていうポリーシーなんです。
もうポリシーの固まりみたいな店です。
私の注文は「ラーメン 麺かたく」です。
小振りのラーメン丼にたっぷりスープが入ったラーメンが出てきました。
スープはドロドロとした茶濁色。これは「赤のれん」と同じですね。
醤油味っていうのもあるけど、五右衛門風呂でとっているスープが、赤のれんみたいに、骨の髄まで溶け出して褐色になっているんでしょう。
香りは、「赤のれん」よりも豚骨臭が強いです。
具材はチャーシュー・キクラゲ・ネギだけで至ってシンプル。メンマは入っていません。
麺は極細じゃない、細麺で、「赤のれん」同様、平打ち麺!
カップヌードルを思わせるくらいに、幅が広く、厚みがある。
現在の博多ラーメンとしては異質なんでしょうね。
この麺は、今もここで製麺している自家製麺だそうです。
麺かたく、でお願いしたのだけど、かなり柔らかい感じ。
しかしスープとのからみはいい。
濃厚なスープと、それに絡まる柔らかめの細い平打ち麺って、なかなか旨いんです。
この店はいつからやってるんですか、っておばあちゃんに聞いたら、自分が来たとき(嫁いだときってこでしょう)にはもうやっていたから、わかんない、ですって。なんとも平和。
さて、ここが博多ラーメンのルーツだって話ですけど。
ぐるなびラーメンの「博多ラーメン」http://ramen.gnavi.co.jp/gotouchi/hakata/によると、1948年(昭和23年)、「赤のれん」創業者の津田茂氏が、戦時中に中国で食べた「十銭そば」の豚骨スープを、また「博龍軒」創業者の山平進氏が台湾に住んでいた叔父の製麺技法を、互いに持ち寄り現在の博多ラーメンが生まれた、という。
「これが元祖博多ラーメンの味!「博龍軒」」http://www003.upp.so-net.ne.jp/suyamacity/backnumbers/ramen/ramen21.htmにも、白濁トンコツスープに細麺を特徴とする博多ラーメンの原形は、戦後間もない1948年に「赤のれん」(現在の「元祖赤のれん節ちゃんラーメン」)の津田茂氏とここ「博龍軒」の山平進氏が合作で作ったもの、と紹介されている。津田氏が戦時中に中国で食べたトンコツスープを再現し,山平氏がカン水で麺を打ち上げ、そうして完成したラーメンは博多ラーメンのベーシックとして現在も受け継がれている、と。
箱崎の「赤のれん」と馬出の「博龍軒」。箱崎と馬出はすぐ近くです。両者のコラボでできた博多ラーメンの原型は、細麺の平打ち麺+白濁スープということなんですね。
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