ウィンドゥに焼酎が並んでいます。これはアンテナショップとしての売り物の泡盛です。
窓が広くて中がよく見えるお店です。
入り口の上にはシーサー。可愛い顔です。
ここは立ち呑み屋(スタンディングバーって横文字で言うべきかな?)だから、テーブルは皆、立ち呑み用のハイテーブル。小さな丸テーブルが4台、4人用の四角いテーブルが1つあります。
ハイチェアがあるところは食事専用、ドリンクのみの人はハイチェア無しのテーブル(2つある)でいただきます。
そして完全セルフ方式。
左側のレジで注文して、現金で先払い。
呼ばれたらカウンターで料理を受け取り、食べ終わったら食器をカウンターに返します。
ランチメニューは
沖縄そば 400円(三枚肉2枚入り)
ソーキそば 500円(軟骨ソーキ1枚入り)
沖縄そばセット 600円
ソーキそばセット 700円
ソーキそばハーフセット 500円
タコライス 600円
日替わりごはん 150円
トッピング 100円(三枚肉2枚、軟骨ソーキ1本)
ソフトドリンク 200円
そばの麺は200g、大盛り(1.5倍)は+100円、特盛り(2倍)は+200円
セットは日替わりご飯と、小鉢、ドーナツ付き
今日の日替わりご飯は、シャケそぼろ、高菜、ハッシュドビーフの3種。
軟骨が苦手なA女は三枚肉がのっている沖縄そばのセット。
私も本当はそれがいいんだけど、比較のためにソーキそばのセット。
日替わりご飯は、ふたりとも、やっぱ高菜だ。
空いている手前の丸テーブルに向かうと、あら、ケータイが置いてある。
じゃあ奥のは?あらら、こっちも置いてある。
ってことで、4人掛用の四角いハイテーブルへ。
すでに男性2人が座っていて、相席させてもらいました。
「沖縄そばセットとソーキそばセットのお客さま~ぁ」
おっ、呼び出しです。カウンターからそばをもらいましょう。
カウンター脇に、紅しょうがやコーレグースーが置いてあって、自由に使えます。
箸、レンゲや水もセルフです。
お盆に、そば、高菜ご飯、小鉢に春巻き、そしてご飯茶碗の下にお菓子のドーナツ。
まずは脇役たちから紹介しましょう。
ご飯に高菜がのった高菜ご飯。(そのまんまだ。)
ご飯は、普通に美味しいご飯です。
小さめな春巻きに、あらケチャップがかかっている。その下にはレタス。
A女「春巻きって沖縄にもあるんですか?」
私「いやいや、春巻きは中華料理で、沖縄料理じゃないよぉ。」
A女「沖縄じゃ、春巻きにケチャップかけて食べるんですか?」
私「いや、まさか!これはこの店独特だと思うよ。」
いや、もしかしたらケチャップかけるのかな?違うよなぁ、きっと。
その春巻きも普通に美味しい。でもケチャップじゃない方が、ボクはいいけどね。
黒糖ドーナツ棒。はじめて見ました。これはまた後で。
お待たせしました、ではいよいよ主役を紹介しましょう。
私のソーキそば。そばの上に、軟骨ソーキとカマボコ、葱がのっている。
それに紅生姜を加えました。
この4点セットが、沖縄のそばの基本です。
麺は少なめに見えます(でも違うんです。)
スープは透明。味は豚骨と昆布の出汁。飲んだ感じはあっさりしてます。
しかし出汁がしっかりしているから、薄い訳ではない。そこが美味しい。
うん、これです。この味です。
では、麺をいただきます。
平麺で手もみしたようにシワシワになっている。
(ちょっと、さとなお風に。)
口の中に入れると、麺がゴワゴワする。うどんみたいにニュルニュル、ツルツルしていない。
そう、この感じ。
で、噛むと頼りなく歯が入り、ボソッと切れるはず・・・あれ?なんか違います。
モチモチ感やアルデンテ風のブチッとした歯触りが弱い。
向かいに座った2人組のうちの1人は、沖縄経験者みたい。
相方が「沖縄のと比べてどう?」って聞いたら、「こんな感じかな」って言ってました。
ってことが、普通はこんなもんなんでしょうか。
そう思っていたら、想い出しました。
那覇の「なかむら家」で飲んだ後に寄ったチェーン店風の沖縄そば屋のそばは、こんな感じだったように記憶します。
だからこれが「並」なのかな・・。
私の軟骨ソーキ。
軟骨がしっとりと柔らかくなっていて、肉も軟らかい。見た目のようにコテコテ感はありません。濃い味を想像していたけど、意外にアッサリです。旨いです。
ソーキってあばら肉のことで、本来は固い骨を含む肉(本ソーキ)、要するにスペアリブです。
でも軟骨を含む肉を軟骨ソーキと呼んで、ソーキそばには、この軟骨ソーキを使うことが多いようです。
ソーキそばの元祖とされる我部祖河食堂は骨のついた本ソーキを使っています。
ちなみに沖縄の言葉で「ソーキ」とはザルのことで、肋骨と形が似ているから、あばら肉をソーキと呼ぶそうです。
A女の沖縄そば。
軟骨ソーキの代わりに三枚肉が入っています。
三枚肉を少し頂きました。
分厚い肉で、脂身の層が厚いですけど、すっかり脂は抜けて、実にサッパリしている。旨いです。
これはラフテーじゃありません、念のため。
スープが美味しいんで、ぜーんぶ飲んじゃいました。
なんとA女も飲み干したそうで、やはり美味しかったそうです。
少なめかなと思った麺は、かなりありました。200gですもんね。
少なめに見えたのは、きっとこの丼のせいみたい。丼の足がないんです。だからとっても深いんです。
食べ終えてから、デザートのお菓子をいただきました。「黒糖ドーナツ棒」ですって。
甘い物は苦手なんで、持って帰ろうかって思ったら、A女が「おいしいですよ!」っていうので、食べてみた。
甘い。(あたりまえ。)でも、外はサックリで、中はしっとりしていて、黒糖のあの香りとネットリした感じの甘さ。あっ、これかなり旨い! でも甘いな・・ぁ。
お土産に10個入り1袋350円を買って帰りました。
本題の沖縄そばですが、スープも具もかなり美味しいんだけど、麺はまぁ普通?ってところなのかな。
私が沖縄で食べた沖縄そばは、那覇の「首里そば」、本部町の「きしもと食堂八重岳店」、今帰仁村の「まんてん」という、宜野湾市の「我部祖河食堂宜野湾支店」。どれもとっても美味しいお店たち。
そういうのと比較しちゃいけないな、って思います。
このお店の麺は、なんというかボソボソした感じ。麺が延びた感じがする。
これって、あれ?どっかで食べた感じだな・・・。
あっ、このあいだ食べた「どん兵衛」の「ぶっとうどん」だ。
「ぶっとうどん」はなかなか旨かったなぁ。
ごめんなさい、悪口のつもりじゃないんです。
沖縄そばは、麺を茹でた後に冷水で締めないで、自然冷却するそうです。
だから冷えるまでに熱で麺が延びるんですけど、茹でた後にすぐに油をかけるせいで、油が麺に染み込んで麺が締まるそうです。アルデンテは芯が硬いんですけど、沖縄そばは周囲が硬いんです。
沖縄にある沖縄そば店は、そうやって作られたゆで麺を製麺所から買って使うのが普通らしい。
しかしこの店は、生麺か乾麺をお店で茹でているんじゃないだろうか。そしてその冷却の仕方がちょっと違うんじゃないだろうか。次回、行ったときに聞いてみようと思います。
このお店は、泡盛の種類が48蔵の200種類もあって、1ショット300円から。
しかも泡盛飲み放題が、男性1500円、女性1000円で、時間無制限!びっくり。
夜に来てみようと思っています。
最後にお店の名前について。
まず「てーげー」というのは、「たいがい」を沖縄言葉で言うと「てーげー」になります。意味は「てきとうに」という意味。気楽にってことです。
そして「レキオス」。
トメ・ピレスというポルトガル人が書いた『東方諸国記』(1512〜15)という本の中に、琉球人をレキオス(Lequios)あるいはレケオス(Lequeios)と呼んで紹介しています。要するに「レキオ」は「琉球」をポルトガルの発音で表したものですね。
ちなみにこのトメ・ピレスは、中国(明)との国交を開く大使として艦隊と共に明に派遣されるけど、なんと明に置いてきぼりにされ、そこで客死してしまう。その本は、彼が明に行く前に書かれたものだそうです。
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