広島市でランチ。
今回は、ちょっとディープなお店で食事をとろうと思います。
広島駅の在来線側にある南口を出て、左（南）に向かうと小路があります。
その奥にあるのが「愛友（あいゆう）市場」。ローカルな庶民の市場です。
広島駅の近くには、現在、この愛友市場のほかに、「広島市場」「猿猴橋（えんこうばし）市場」の３つの市場があります。
これら市場はかつてはまとめて「荒神（こうじん）市場」と呼ばれていました。
戦後の闇市が発展して市場になったけど、昭和20年代に大火にあった後に現在の形に再建されたそうです。かなり古い市場です。
そして1988年、ここは「愛友市場」という名称に替えたそうです。
その愛友市場の小路に入って、突き当たりのところに食堂があります。
「まるびや」さん。
「○」の中に「び」が屋号で「まるびや」みたいです。
この食堂は比較的新しいお店の感じです。
ここで昼定食があるっていうんで、やってきました。
縄のれんをくぐってお店に入ると
「ミックスくらいしかありませんけど、いいいですか？」
店に入るなり、意外にも若いお兄さんがカウンターの中から声をかけます。
「いいですよ。」
そう応えて開いている席を探しました。
店内はＬ字型のタウンターに10席程度。
先客は、手前におばあちゃんが２人、奥におばさんが１人。
私はＬ時の角の席に座りました。
ランチのメニューは「酢豚定食」と「魚のミックスフライ定食」のみ。どちらも600円です。
ミックスフライ定食をオーダーしました。
このお店は、夜は居酒屋。串カツをやっているようです。
カウンターには「大阪風串かつ 二度付け禁止」の札が貼ってあります。
そして壺に入ったソースなどが置かれています。
刺身や一品料理もいろいろあります。
フライは注文を受けてから揚げ始めるので、時間が少しかかります。
定食が載ったお盆をカウンター越しにいただきます。
フライは白身の魚とアジ。
キャベツサラダが添えられています。
ほうれん草の胡麻和え。
逆三角形の飯じゃ茶わんに盛られたご飯。
ご飯が熱々でふっくらしています。
お味噌汁とタクワン。
フライは一口大の大きさ。
熱々で美味しいです。
ケチャップがかかっているのがポイントです。
ご飯のお替わりをお願いしました。
「どれくらいいれましょうか？」
というので、さっきと同じくらい、とお願いしました。
最後にお茶を頂いて600円を支払って、お店を出ました。
フライはとても美味しいかったです。
一口大のフライが４個で、600円。
「安い」という料金じゃないですけど、満足できました。
ごちそうさまでした。
ついでに周年を散歩。
駅前の大きな通りへ出る通路は、大きなアーケードになっています。
この愛友市場には、名所が１つあります。
「元友神社」という神社があるんです。
中には武者姿の木像が飾られています。
毛利元就の義弟「友元明」だそうです。
1648年、広島東照宮を造営するときに、資材が猿候川から陸揚げ貯蔵、仕分け加工が東松原町（現広島駅正面右）で行われ、安全を祈願してその地に神社が祀られたそうです。元々は、神皇産神、伊邪那岐・伊邪那美、泣澤女神、刺国若姫命、事代主神が祭神のようで、大正初期に友元明を祭神に加えたようです。
神像は1931年に付近で起きた大火事の後に、厄除けのために彫像されたものだそうです。以前は「友元稲荷神社」と呼ばれていたそうです。
でもなぜ友元明が祭られるようになったのか、不思議です。
この地域はかつて頻繁に火事が起こっていて、ある人の夢枕に神様が立って自分をい祀れと言ったそうで、そのとおりにしたところ火事は起こらなくなったという話があります。
「広島eマガジン VOL.324 7.21」
http://www.funasaki.net/back/back/324.html
それが「友元大明神」なわけ。
原爆投下の１ヶ月前にお告げで疎開して難を逃れた、ということになっていますけど、実際には「建物疎開」（火災防止の建物取り壊し）で神社が取り壊され、ご神像は疎開したようです。
広島城を造営したのは毛利輝元、
この愛友市場も古い一角ですけど、駅前通りを挟んだ地区もかなり古い。
３階建てのビルは喫茶店らしい。
「PEARL」という老舗の喫茶店でしょうか。
こんな喫茶店もあります。
時間があったら、ちょっとお茶にしたいところです。