岡山県での夜のこと。
老舗らしい居酒屋さんを伺いました。
「もりもと」さん。
改装された感じですが赤提灯の感じからも老舗の大衆居酒屋の感じが伝わっています。
- 中国・四国
店内は奥に長く、向かって左にL字のカウンター、右に座敷があります。
とんちゃんたちは２人だったので、カウンターの手前側に席をとりました。
まずは生ビールで乾杯！
キリンです。
メニューは壁一面に掛かっている短冊。
まずは岡山名物のママカリ、同じく岡山名物のサワラの刺身をオーダー。
◆岡山名物ままかり
やはり岡山に来たらこれでしょう。
単なる酢漬けではなく、焼いてから酢醤油に漬けたもの。
太くて大ぶりのままかりが２匹です。
こりゃ旨い！
焼いた香ばしさ、酢の感じも柔らかい。
これが本場のままかりなんですね。
２匹じゃ少ないから、もう一皿追加。
カウンターの上にお総菜が載っている。
これは手羽元とゆで卵の煮物。
エビの唐揚げと、こっちは縞模様のある小魚の唐揚げ。何だろ？
「その小さい魚は何ですか？」
「イシモチです。」
えっ？イシモチ？
イシモチって、もっと大きな魚だと思ったけど・・・これは稚魚かしら？
イシモチの身体に縞々なんてあったっけ？
よーわからんけど、ともあれ初めて見たものは、まずは食べてみるに限ります。
◆イシモチの唐揚げ
小さな魚がカラッと揚がっていて、酒の肴には好都合です。
ところで、「あれ？これがイシモチ？」と思ったのも当然だったんです。
わたしが「イシモチ」で想像したのは「シログチ」とか「グチ」という40cm前後の魚のことだそうです。
しかし岡山の「イシモチ」は「テンジクダイ」という魚で、最大で10cmほどしかない小さな魚のことなんです。
「ねぶと」とか「ねぶとじゃこ」とも呼ばれる魚だそうです。
小さいので、頭を取って唐揚げにして食べられているそうです。
ということで、この「イシモチ」は岡山ならではの料理だったんです。(*^0ﾟ)v
◆サワラの刺身
サワラの刺身って、関東では考えられないのでは？
岡山近辺の瀬戸内海は採卵場所であることもあって、岡山ではサワラがよく食べられている。新鮮なサワラが岡山に集まるから、岡山の値が全国の値を決めるとまで言われているんです。
面白いのはその料理法。
一般には焼き魚とか西京焼き、竜田揚げで食べられますが、岡山では刺身で食べられることが多いそうなんです。
きっと新鮮なサワラが集まるからでしょう。
サワラは「鰆」と書くから、春の魚というイメージです。
10月以降の冬に獲れるサワラは「寒ザワラ」と呼ばれて、身が締まっていて脂が乗っておいしいそうです。
それには少し早いけど、せっかくなので刺身でいただきました。
サワラは白身の魚みたいに見えますけど、実は赤身の魚。スズキ目・サバ科、なんとサバの仲間なんです。
脂が乗っていて、柔らかい。
捕れたてのサワラは身が硬いらしいのですけど、鮮度がすぐに落ちて軟らかくなるそうです。ってことは時間が経っているんでしょうか？
サワラ初級者のとんちゃんには、よくわかりません。
サワラについては「サワラ通への道」が詳しいです。
http://kensui.on.arena.ne.jp/sawara/sawaraindex.htm
刺身をいただくなら、やはり日本酒ですね。
◆喜平をいただきました。
岡山県浅口市鴨方町にある喜平酒蔵のお酒です。
スッキリとした味のお酒でした。
とんちゃんたちの隣に、常連風のおねえさんたちが飲んでいるんです。
彼女たちが「なめろう」をオーダーした。
えっ！なめろう！w(*ﾟoﾟ*)w
なめろうはアジなどの青魚を包丁で細かく叩いて味噌などを加えたもので、実に日本酒に合うんです。
でも手間がかかる割りに高い値段を取れないから、お店側としてはあまり歓迎したくない料理なんです。
それがあるんだったら、こりゃもう、是非オーダーしましょう！
◆なめろう
これがまた、当然ですけど、旨い！
何のなめろうかは聞かなかったけど、もしかしたらヒラという魚かも。
ともかく、酒がどんどん進みます。(*^0ﾟ)v
となりの常連おねえさんは「超辛！」と日本酒をオーダーしている。
「超辛」とは「白菊超辛」のこと。
高梁市にある白菊酒蔵のお酒だそうです。
◆大典白菊本醸造超辛
五百万石を65％まで精米したお酒で、辛口でキレがいい。
おねえさん、やるじゃないか！
最後にビールを少し飲んで終わりにしましょう。
キリンのクラシックラガーです。グラスが冷やしてあって、旨いです。
サックリやって、もう１軒行きましょうか。
ごちそうさまでした。