店内はかなりの大箱。
とんちゃんは1人なので、カウンター席へ。
な、な、なんとそこは、厨房の前。
目の前には焼きそばを焼く大きな鉄板がある、というベストポジションです。
カウンターの上には割箸と温かいオシボリが置かれます。
メニューを見て「焼きそば」とオーダーしたら、すぐにメニューを持って行かれちゃったんで、HPから引用します。
(想夫恋HPより)
焼きそばは800円。
ちょっと高いように感じますが、さて・・・
厨房では、カウンターに向かって料理人が何人も並んでいます。焼きそば職人ですね。
彼らととんちゃんとの間には、いかにも分厚そうな鉄板が3箇所ほどある。そこで焼きそばを焼くんですね。
その鉄板は中央部にくぼみがあって、ちょっと変った鉄板です。
鉄板同士の間にはガスレンジがあり、焼きそばを盛り付ける鉄製のステーキ皿を一度に6枚(8枚だったかな?)加熱する。
さらにコンロにかかった鍋で、麺をゆでている。
焼きそば職人は、鉄板にラードをひくと、その中央部に豚肉を置く。
鉄板の中央部にくぼみがあったのは、豚肉を焼くためだったんだ!と気がつく。
なるほどこれだと、肉汁がくぼみに溜まりますね。
鍋から茹でた麺をすくい上げ、湯切りして鉄板で焼く!
そう、ここの焼きそばは、蒸し麺ではなく、生麺を茹でているのです。
熱した鉄板の上に広げられた麺。
しかし広がった麺の中央には穴がつくられ、ドーナツ状に麺が広げられる。
ドーナツの穴のところがまさに、鉄板中央の凹んだ部分で焼かれる豚肉なのです。
この特殊な鉄板は、焼きそば専門に造りこまれたもので、実用新案権があるらしい。
豚肉を取り囲むようにして麺が広げられ、焼かれていく。
さて鉄板の上の麺はというと・・・
普通ならヘラでかき混ぜられながら炒められるのですが、料理人はまったくそんな所作をしない。
熱い鉄板の上に置かれたままで、まさに焼かれている。
しばらくして、頃合を見計らった料理人は、広げられて焼かれた麺をエイっ!とばかりにひっくり返す。
それまで鉄板に接していた側は、平面状になり、しかもその平面はキツネ色に焦げている。
パリパリに焼かれた麺になっているのです。
そしてひっくり返された麺のもう片方に、さらに焼きが入れられる。
ついで麺の上にモヤシとネギがたっぷりと放たれ、ついにパリパリに焼かれた麺と炒められる。
焼きそば職人はパリパリになってくっついた麺を上手にほぐしながら、野菜や肉とミックスします。
よく見ると、焼きそば職人が手にするステンレス製のヘラがかなりデカイ。
麺をひっくり返したり、固まった麺をほぐすために持ち上げたりするために、デカくしているのでしょう。
特製のソースがかけられて、ついに焼きそばの完成です。
◆焼きそば
熱せられた鉄製の花型のステーキ皿に盛られた焼きそば。
鉄製のステーキ皿を使っているお店は、ここ本店の他に数店だそうです。
普通盛りですけど、いえいえ、かなりの量があります。
麺の表面はしっかり焼き色がついていて、まさに「焼き」そば。
麺は、自社製麺工場で造った生麺。それを店で茹でてから、焼いています。
そして豚肉は、太いスティック状に切ってあるもの。
豚肉を枝肉で仕入れ、モモ肉、バラ肉、ロース、ヒレ肉などをミックスした肉に自社工場で加工しているらしい。
まさに鉄板で焼かれたそばは、表面がパリパリしていて、いい食感です。
モヤシもシャキシャキしていてこれまたいい食感。
そして爽やかな感じのソース。創業者以来の秘伝ソースだそうです。
うーむ、こいつは旨い!o(>▽<)o
おっと、紅生姜をいただくのを忘れていました。
紅生姜を絡めていただく焼きそばもまた旨いです。
蒸し麺ではなく、生麺を茹でて、しかもしっかり焼いたソバ。
パリッとした中にしっとり、もっちり感のある麺。
シャッキリしたモヤシと旨みのある太い豚肉。
ベチャつかず、しかしパサパサもしない、しっとりした食感。
そして濃厚過ぎない爽やかなソース。
これはかなり旨い焼きそばです。
トッピングに頼らない、焼きそばそのもので勝負している焼きそば。
ぜひ再訪したい焼きそばです。
そうそう、最後に「想夫恋」の「焼きそば」と「日田やきそば」との関係について。
それについては、以下のサイトをご覧ください。
とくに「日田の焼きそばと想夫恋」と「日田やきそばの真実」に詳しく書かれています。
→オレンジ色のスケッチ「焼きそばの元祖 想夫恋」
ごちそうさまでした。
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