さて、早速メニューを確認。
麺類に・・・ありました!
「ちゃんぽん麺」。
「ちゃんぽん」じゃなく「ちゃんぽん麺」という料理名です。
これまで完全にスルーしていました。
長崎チャンポンに似せた料理だろうと思ったからです。
しかしその安易な回避のせいで、新たな発見を見逃してしまっていたのです。
おや?と思うメニューは必ず実食すべし!
これは全国各地のご当地料理に巡り合う鉄則です。
町中華でもその鉄則を実行するべきでした。(猛反省)
とうことで「ちゃんぽん麺」をオーダーです。
◆ちゃんぽん麺
反り高台丼にたっぷり入っての登場です。
じぇじぇじぇ!なんじゃこりゃ!w(*゚o゚*)w
醤油ラーメンの上にたっぷりの黄色い餡がかかった、あんかけ麺です。
野菜がいっぱい、溶き卵入りの黄色い餡が、丼の全面を覆っています。
餡の周囲にわずかに見えるのは醤油ラーメンの黒っぽいスープのみ。
餡は激アツなので、火傷しないように気を付けていただきましょう。
味は、意外に、いや当然に旨い。
タンメンのスープのように、スープの旨みに野菜の旨みがとけ込んでいる。
麺は中太腰があって、珍来らしい麺です。
餡の中の具材は豚肉。
キクラゲ。
ピーマン、ニンジンも入っています。
醤油味の野菜ラーメンの具を溶き卵入りあんかけにしたものが、珍来では「チャンポン」なんです。
珍来の系列によってチャンポンの取り扱いが違う。
珍來総本店の直営店では醤油ラーメンのメニューに「東京チャンポン」があり、野菜を玉子でとじてあんかけにした昔ながらの味、と説明している。
珍栄会系には「チャンポン」や「東京チャンポン」あるいは「塩チャンポン」がある一方で、チャンポンのない店の方が多い。
茨城珍来では「玉子とろみ麺」に名称変更している。
ドラゴン珍来、東金珍来にはチャンポンがない。
※珍来の系列についてはこの記事⇒「珍來」大研究 その2:珍來と珍来の系列:https://onhome.blog.ss-blog.jp/2015-11-01-2
さらに玉子とじあんかけチャンポンは、東京中にもっと広がっているんです。
下関マグロ氏が町中華探検隊『町中華とはなんだ』(立東舎、2016年)で、東京の町中華にある「東京チャンポン」について書いています。
「東京の町中華のチャンポンは実に多彩だが、どれも本場長崎のチャンポンとは似ても似つかないものばかりで面白い。町中華では、それぞれのチャンポンを作り上げている。」(133ページ)。「一番多いのは『大宮飯店』さんのような肉、野菜をあんかけし、溶き卵が入ったものだ。店によっては具材や味付けは違う。」(191ページ)。「基本は塩味のスープに具材はその店によって違うが、溶き卵を入れているところが多い。」(192ページ)。
タンメンの野菜部分をあんかけにして、卵でとじた塩味で、いろいろ入っているから「チャンポン」という名前をつけたのだろう、とも書いています。
珍来だけでなく東京の町中華で、長崎チャンポンとは違った「東京チャンポン」が生まれ、今も引き継がれているんですね。しかしほとんど注目されていない。
東京チャンポンに、もっと光を当てよう!と思います。
ごちそうさまでした。
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