秋田の味覚と美酒に酔う銘店 美酒亭美称@秋田市 [ 東北]
秋田市に行ったときのこと。
札幌ならススキノ、福岡なら中州、そして秋田の夜といえば川反(かわばた)というのが相場でしょうか。
しかし今回の訪問では、あえて川反を外して、ちがった方向に向かいたいと思います。
秋田駅の近くには秋田市民の台所、秋田市民市場があります。
その周辺には実にいい感じのお店がいっぱいあります。
ふらふらと歩いて見つけたお店。
このたたずまい、実にいい感じじゃないですか。
郷土料理のお店「美酒亭 美称」さん。
昼真に見るとこんなツタの絡まる一軒屋のお店です。
藍色の暖簾をかきわけ、引き戸をくぐると・・・
落ち着いた雰囲気の店内。
1階はコの字型のカウンター、奥には座敷があります。
お店は品のいい女将とご主人で営まれています。
◆生ビール
まずは生ビールから。
ほほぉ、サッポロ黒生ですね。ウレシイ。
お通しはこれ。
シメジ、鶏とミツバ、そしてゼンマイの冷製です。
実に渋いですね。
さっそくいただきます。
そして漬物。
べったら漬けと秋田の名物いぶりがっこ。
とんちゃんは、いぶりがっこが大好き。当然、その味にもウルサイ。
土産で売られているいぶりがっこは、甘いのが多いんです。
沢庵もそうですけど、ほんのり甘いのはいいけど、甘過ぎるのはNG!
このお店のがっこは、ほんのり甘くて、スモーキーな香りが酒の肴に実にいい。
毎年決まった生産者から買っているんだそうです。
料理のメニューは、木を薄く削った経木に書いてあります。
経木なんて珍しい。最近じゃ目にすることがなくなってきましたから。
【春の肴】と銘打たれたお品書きの料理はなんでしょう・・・。
「やりいか」なんていいねぇ。 (*^^*)
その隣の「だだみ」って何だ!(*゚Д゚*)ェ…
女将さんに伺ったら「真鱈の白子」だって。
タラの白子ですか!そいつはもう大好きですよ!ヽ(^◇^*)/
こっちは【旬】と銘打たれたお品書き。
女将さんは「三関のセリ」を勧めてくれたんですけど、「男鹿の平目」に目が行ってしまう。(◎_◎)
「じゃぁ、2人用に盛り合わせましょうか?」と女将さん。
鍋もお願いしましょう。
秋田と言えば・・・きりたんぽ?
いやいや、ここは「しょっつる鍋」にしましょう。
しょっつると言えばハタハタ、かと思いましたけど、タラもあるって。
同行者の意見で、タラのしょっつるにしました。
【春限定】と銘打たれたお品書き。
「限定」と来ると、これはただでは済まされない。
「ひろっこ」ってなんだろ? (◎_◎)ワケギアサツキの新芽だそうで、「蒜(ひる)っこ」が語源らしい。
野蒜(のびる)のことも「ひろっこ」と呼ぶらしいですけど、販売されているものはワケギアサツキだそうです。
【追記】 2019.2.24
栽培されている「ひろっこ」は、アサツキの新芽だそうなので、修正しました。
詳しくはここをご覧ください。
⇒「ひろっこ」秋田郷土作物研究会
◆刺身盛り合わせ
男鹿の平目、やりいか、だだみの盛り合わせ。
「だだみ」の刺身。
湯通ししていない、まさに生の白子をいただけるのは珍しい。
甘くてうまい!
こんなつまみをいただくなら、飲み物は日本酒に決まってます。
比良泉を上燗でいただきました。
お客さんのらしい写真がいっぱい。
いろんな想い出なんでしょうね。
壁にも経木の短冊に書かれたお品書きがあります。
「比内鶏皮焼き」なんてのを発見!季節限定で、今は手に入らないそうです。
比内地鶏の皮焼きは秋限定なのね!残念!なんて言いながら平目をいただきます。
◆タラのしょっつる鍋
右上の白っぽい野菜が「ひろっこ」です。
できあがった「しょっつる」を女将さんが大きなお椀にとりわけてくれます。
タラのしょっつる。
活きのいいタラがうまい。そしてしょっつるの汁が実にうまい。
酒は、比良泉から刈穂へ変更。
どっちもうまい日本酒です。
料理は旨いし、ご夫婦は素敵だし・・とってもいいお店に出会えることができました。
機会があったらぜひ再訪したいお店です。
ちなみに同行者は、この翌日に即、再訪したそうです。(^∇^)
ごちそうさまでした。
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