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五島のバラモン凧について:似ている壱岐・鬼凧、平戸・鬼洋蝶、長崎バラモン凧なども [ 地方文化]

五島に伝わる「ばらもん凧」があまりに面白い。
なのでやや詳しく記事にしてみました。

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牛久市にオープンした五島うどん専門店「バラモン太」さんにあるバラモン凧です。

五島列島の福江島で今でも作られている「ばらもん凧」
が咥えているのはで、鬼の口の外に出ているのは兜の錣(しころ) です。
その下にベロのようなものがあって龍が描かれ、金魚のヒレみたいな手もあります。

凧の形は、普通は四角やひし形、奴凧です。
しかし、ばらもん凧は、かなり変わった形で、絵柄も独特です。
そして「ばらもん」とは、これまた奇妙な名前の凧です。

なぜこんな形と絵柄なのか、「ばらもん」とはどういう意味なのか。
実はよく分っていない、不思議な凧なのです。

その謎について、ネットでわかる範囲の情報をまとめ、考えてみました。

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タグ:雑記 文化
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碁盤の目状の道路に逆らう「斜め通り」の怪:ゆりや食堂があるところ [ 地方文化]

本日2つ目の記事です。

札幌市の中心部は碁盤の目状に、規則正しく道路があることで有名です。
ところが所々、それが崩れているところがあります。

前の記事で紹介した「ゆりや食堂」がある中央区南1条西19丁目が、その1つ。
どうしたことか、斜めの通りがあるのです。
そのことをずぅーっと昔から不思議に思っていました。
長年、調べもせずにいたのですが、今回、はじめてググってみました。

斜め通りが、なぜあるのか?

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黄色の通りが東西に走る南1条通りです。
ところが西20丁目通りでプツンと切れていて、東西が繋がっていません。
そして西18丁目と西19丁目に赤色の斜め通りが、両者を繋ぐようにあります。

ちなみに、「キッチン鑓水商店」の南側が旧「ゆりや食堂」があったところ。
そして「ドレイジャータワー」とあるところが新「ゆりや食堂」があるところです。

南一条通に不連続がある。そして斜め通りがある。
なぜなのか?初めてその理由を知りました。

かつて、西20丁目通の東は札幌区、西は円山村でした。
そして両者をつなぐ道路が現在の南1条通りでした。

札幌区では碁盤の目状の道路を設置します。
しかし円山村はそれとは別に道路を設置しました。

その後、しだいに道路が整備されていきます。
札幌区と円山村が、それぞれ両方から直線道路を作っていったら・・・
道路がズレていた!

それで斜め通りで接続したわけ。
だからかつての南1条通りは、斜め通りの方だったのです。

ところが1923年、南一条通りを走る市電の路線が東から西へと延長される。
線路は、細い斜め通りを通らずに、西へ直進し、西20丁目通で右に直角に折れました。
それに合わせて南1条通りを直線にした。
そのおかげで南一条通りが西20丁目で不連続になってしまった。

このとき斜め通りを残すかどうかで事件が起きたようですが、結局、斜め通りが存続した。
それで不思議な斜め通りが今も残っているそうです。

ちなみに西20丁目通から西の南1条通は、北海道神宮の「裏参道」と呼ばれ、オシャレなお店が集まっていて、札幌観光スポットの1つです。

参考⇒19丁目市場、今も往時のよう
  ⇒南1西19になぜ忽然と斜め通りが現れるのか


 
タグ:雑記
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「千亀女」という名の芋焼酎と鹿児島県志布志の美女 [ 地方文化]

 

昨日の記事に「千亀女」という芋焼酎が登場しました。
鹿児島県志布志市にある焼酎メーカー・若潮酒造の焼酎です。

 

その「千亀女」という変わった名について調べると、面白いことがわかりました。 

 

千亀女とは

 

ググってみると・・・

志布志の民話に出てくる美女の名に因んでいる、ということがすぐにわかります。

 

その「千亀女」の民話は、どんな話かというと・・・。

志布志市の観光パンフレットには、こう紹介されています。
 ⇒志布志市観光パンフレット:http://www.city.shibushi.lg.jp/kankoumap/50d29b3b015.html

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宝満寺の観音様の美しさを妬んだせいで、悲しい末路の悲劇です。

 

焼酎名がこの民話の女性に関係することは確かでしょう。

でも、本当にこの話に因んで命名したのかどうか・・・かなり疑問です。

この後味の悪い民話に因んで命名した意図が分かりません。

 

そこで、若潮酒造が芋焼酎のブランドを「千亀女」にした理由を改めて考えてみました。
もっと別の由来があるようです。

そして実は、美女の千亀女にも別の解釈ができるのです・・・

 

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「月出里」がなぜ「すだち」なの?その由来をさぐる [ 地方文化]

茨城県稲敷市(旧江戸崎町)に「月出里」というところがあります。

この地名は、なんと読むでしょうか?
つきでのさと」?
ブッブー!

実はこれ、全国難解地名の1つ。

なんと「すだち」と読むんですって。

なんでー!w( ̄▽ ̄;)w
・・・と叫びたくなる地名です。

今日の記事は、この「なんで?」を追求したものです。
月出里(すだち)の由来はなんだろう?

しかしなぜ突然にこの地名を取り上げたか?

昨日の記事をご覧になった方はもうお分かりですよね。
食堂の店名が、この地名を使った「月出里(すだち)」さんだったんです。
それで、なんで「月出里」が「すだち」なのか?を調べてみた、というわけ。

 

「月出(すだち)」と「巣立ち」の語呂合わせ

月の出る夜に渡り鳥が一斉に飛び立つから、なんて説明がネットにいっぱいあります。
なかなかロマンチックな由来です。
でもこれは、「月出」と「巣立ち」とを語呂合わせしようとした、後付けの理屈でしょう。
真実は、そんな後知恵の語呂合わせにはありません。

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「五所川原」の地名の由来について・・・長い考察 [ 地方文化]

青森県五所川原市に行ったのですが、ふと、なぜここを「五所川原」と呼ぶのか?と疑問になりました。
そこで五所川原のことをググり始めたら、ロマンあふれる伝説から始まりました。

ところがそれをたどると、次々といろんなことが出てきました。
しかも話は弘前に飛んで行きます。
ややこしくなりますが、それを整理してみたのが今日の記事です。
・・・でもやはりややこしい。

◆「五所川原」のルーツ

2005年、平成の大合併で旧五所川原市と北津軽郡の金木町、市浦村が合併して誕生したのが新五所川原市
もとをたどると・・・
1954年に五所川原町と6村が合併して旧五所川原市に。
1889年に町村制施行で五所川原村が誕生、その後、1988年に五所川原町に。
1876年に江戸時代の五所川原村、喰川(しょくかわ)村、平井村、柏原村の4カ村が合併して五所川原村に。

ということで、現在の元町にあった五所川原村が名称のルーツです。
五所川原という名称は、江戸時代の五所川原村から、ずっと受け継がれた名称なんです。
かなり由緒正しい名称のようです。

 

◆「五所川原」の由来

ではその五所川原という名称は何に由来するのか

岩木川が屈曲して川原が五カ所あったため、五所川原と呼ばれるようになった、という説があります。
いかにも後付けの理由という感じです。

むしろ五所川原市元町にある五所川原八幡宮の伝説が面白い。
八幡宮の社殿前には「五所川原地名発祥之源地」と書かれた石碑が建っているそうです。

五所川原市発行の『五所川原の地名』の第2章に詳しく書いてありました。
 →五所川原市『五所川原の地名』:http://www.goshogawara-lib.com/chimei.html

江戸時代初めの頃、岩木川の大洪水によって、中津軽郡相馬村五所(現弘前市)の長慶(ちょうけい)天皇のご神体と伝えられる祠(ほこら)が流され、五所川原に漂着した。
それを新宮の某氏が拾って自村に持ち帰り、新たに祠を作り祭った。
それを聞いた相馬村の人達が新宮を訪れ、ご神体を持ち帰った。
ところが、翌年も、また翌々年も、再三にわたって大洪水で流され、同じ場所に漂着した。
相馬村の人たちは、これは天意であろうと諦あきらめ、その村に譲ゆずることにした。
ところが今度はそれを聞いた五所川原の人たちが「漂着したのは五所川原だ」と騒ぎだした。
そこで両村で話し合って、両村の氏神とすることに決まり、漂着した五所川原に鎮守八幡宮として宮を建立することになった。
そして最初に祀った地を新宮(しんみや)と名付け、漂着した場所は五所川原と呼ばれるようになった。
すなわち、長慶天皇ゆかりのご神体が漂着した川原ということで、御所の川原、五所川原といわれるようになったということでしょう。非常にロマンあふれる伝説です。


中津軽郡相馬村五所(現弘前市)の長慶(ちょうけい)天皇のご神体と伝えられる祠(ほこら)が流され、五所川原に漂着したというのが由来です。
それを氏神として五所川原に鎮守八幡宮が建立され、新宮という地名も誕生したというのです。
実にロマン的な由来です。

しかしホントの歴史はどうなっているんでしょう・・・
ここから五所川原の由来に関する旅が始まりました。

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