30年ぶりの再訪、主人は変われど同じシステムが健在 やきとり金富士@札幌市 [ 北海道]
この夏に狸小路10丁目という、アーケードがない狸小路をあるいたときのこと。
レトロな居酒屋を発見しました。
「金富士」さん。
ここにはちょっと思い出があって、機会があったら立ち寄りたかったお店なんです。
夜の金富士さん。
すでに別のところで飲んで、もういいかげんに出来上がってからやってまいりました。(*^^*)
かつて札幌に中川酒造という蔵元があって「金富士」という清酒を販売していました。
ここはその直営店だったのです。
しかし蔵元が1970年に廃業し、居酒屋だけが残った。
そして旭川の男山に切り替えて「男山直営酒場」ということになっているようです。
「やきとり金富士」の暖簾が下がるお店です。
このお店の「ちょっと思い出」 って、なにかって?
それはもう30年以上も前のこと。
先輩に連れられてここに来たことがあるんです。
そして安いこと、そして飲兵衛に優しいシステムに感心したんです。
それがまだ生きているのかどうか、確かめてみたかったんです。
店内は木造の古いお店です。
正面にカウンター席、小上りもあります。
厨房にはご主人、フロア係は女将さん。
ご主人は30年前とは違っている方のようです。
そうだろうなぁ・・・あのときで70代くらいだったからもう・・・。
そう思いながらカウンター席に座わって燗酒をオーダーしました。
◆燗酒
お酒はもちろん男山。
しかも2本も出てきました。
最初からお酒をオーダーすると2本出てくるんです。
そうそう、昔もそうでした。
そして・・・
小皿のつまみが出されました。
しかも2つ。
◆つまみ・漬物
1つは白菜の漬物。
◆つまみ・塩辛
もう1つは塩辛です。
この2つのつまみは、「お通し」なんですけど、普通のお店のお通しとはちょっと違う。
普通のお通しは、注文していない料理が勝手に出てきて、しかも別料金をとられますよね。
でもこのお店のつまみは、お店が勝手に出してくれうのは同じだけれど、無料なんです。
そして、料理の注文はこの紙に書いてくれ、とメモ紙とボールペンを渡されました。
改めてメニューを見てみました。
ビールも日本酒も【お通し付】なんです。
お酒をオーダーすると、お通しのつまみが1品もれなくついて来る。
そうそう、このシステム。それが昔のまんまあります。
男山は270円、上撰は380円。
お酒をオーダーすれば、軽いつまみがついてくる。
これは飲兵衛に優しいシステムだと思います。
メニューを見て初めて気が付きました。
ここのビールは・・・・
サッポロラガービールじゃないですか!ヽ(*'0'*)ツ
うっかりしていました。
日本酒を飲み終えそうになってから、赤星をオーダー。
ビールをオーダーしたら女将さんに驚かれました。
あら、たいていはビールの後で日本酒だけど、日本酒の後にビールなの?
珍しいわね。でも好みだから、どんな順番で飲んでもいいけどね、と。
そんな言いぐさは、客に失礼じゃネ?
しかし北海道人は、思ったことを素直に口にするんですよ。
ビール頼み忘れたんだ、なんてアホな回答しました。
◆身欠にしん
身欠きニシンは、ニシンを干した、硬い干し魚。
それを焼いて砂糖醤油の甘辛いタレでいただく。
昔からある飲兵衛の酒の肴です。
◆赤星
瓶ビールは赤星だったんですよ。うれしいなぁ。
赤星、やっぱり旨いです。
◆冷や奴
210円という安さだけど、しっかり量があります。
何か注文しないのか?とご主人。
愛想のよくないご主人は、ぶっきら棒に客に注文を促します。
お店からこういう風にぶしつけにオーダーを要求されるなんて、初めてです。
なんて失礼なやつだ!
・・・と思ってはいけない。
何かご注文なさいますか?というのをぶっきら棒流に言うと、ああなるんです。
◆やきとり・もつ
もつは、レバー。
串には長ネギではなくタマネギが間に入っています。
1人前が2本ではなく4本と量が多い。
しかもたったの230円という安さです。
レバーは焼きすぎずに絶妙な焼き加減。
だからタマネギはやや半生風。そこがまたいいのかも。
卵焼きをオーダーしている客がいて、卵焼きがおすすめ料理みたいです。
◆燗酒・男山
もう1本、燗酒を。
追加の日本酒は1本ずつ出されます。
ここに来たら、まずは赤星を味わってください。そして日本酒を。
そして4本しばりのやきとりを。
ご主人や女将さんとの会話がかなり独特ですけど、それもまた1つの味でしょう。
ごちそうさまでした。
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このシステムは、酒飲みには嬉しいです。
で、店主のぶっきらぼうな接客もまた、味があります。
酒もそうですが、酒場も嗜好品なのですから、
自分の好みに合えば、また行けばいいのですよね。
30年ぶりとはいえ、このシステムと店の雰囲気を覚えているのは素晴らしい。
すたれずに残ったのだから、このお店を好きだという人が、大勢いらしたんでしょう。
by 式守錦太夫 (2016-12-10 00:46)
> 式守錦太夫さん
酒だけオーダーすれば簡単な肴がついてくるっていうのは、気楽なシステムですよね。
昔のご主人はもの静かな方だったように記憶しています。
今のお店については評価が二分されていますが、それでいいんでしょう。
店主のぶっきらぼうなのは、耳が遠いからなのか、性格なのか、両方なのかわかりませんが、それも味の1つですね。
そして料理が旨くて安いなら、常連客が集まります。
by とんちゃん (2016-12-11 06:07)
金富士狸小路店は少なくとも1973年から今のマスターですよw
私が大学に入った年ですけど
by お名前(必須) (2018-03-01 19:31)
> guestさま
じゃぁ、以前にお会いした方だったんだ!
1973年・・わたしより少し先輩ですね。
by とんちゃん (2018-03-03 05:27)