山わさび=西洋わさび=ホースラディッシュのこと [食文化]
昨日の記事にあった「西洋わさび」のこと。
英語名の「ホースラディッシュ」は?
すりおろして、ビーフステーキやローストビーフの薬味にするから、ご存知の方も多いはず。
しかしその西洋わさびの使用範囲は、それだけではなく、実は私たちの食卓で頻繁に使われているんです。
「わさび」というと、清流をかけ流すわさび田でつくる「本わさび」をすぐに思い浮かべるかと思います。
根の部分を鮫皮のわさびおろしでおろして、刺身や寿司の薬味に使います。
そして料理店では粉わさびを水で溶いた練りワサビがよく使われ、家庭ではチューブ入りワサビがよく使われます。
あの原料が何かご存知でしょうか。
本わさびじゃないの?・・・と、思うと誤りです。
「本わさび入り」とか「本わさび使用」とか書いてあれば、本わさびが入っているのは確かです。
でも、日本加工わさび協会の基準では、原料わさびのうち、本わさび使用量が50%未満を「本わさび入り」、50%以上を「本わさび使用」と表記してよいことになっています。
原材料:西洋わさび、砂糖調整品、食塩、植物油脂、でんぷん、本わさび、ソルビトール、セルロース、ミョウバン、香辛料抽出物、安定剤(キサンタンガム)、酒精、香料 |
原材料:本わさび、複合調味液(ぶどう糖果糖液糖、醤油、食塩)、還元水飴、西洋わさび、食塩、食物繊維、植物油脂、環状オリゴ糖、調味料(アミノ酸等)、香料、増粘剤(キサンタン)、酸味料、着色料(紅花黄、クチナシ) |
逆にいうと、本わさび以外の「わさび」が使われているのです。
本わさび以外のわさび・・・そう、「西洋わさび」です。
原材料名にちゃんと「西洋わさび」と書いてあります。
本わさびも西洋わさびも輸入品がありますが、国産もしっかりあります。
その生産量は・・・
本わさび:
2016年産の生産量は、根茎642t、葉柄1,624t、計2,066t。
長野県が856tで第1位、岩手県518tと静岡県505tが並んでいます。
⇒農林水産省「特用林産物生産統計調査」
:http://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/tokuyo_rinsan/
(http://www.kamiyutaka.com/entry386.htmlより)
西洋わさび(わさびだいこん):
2014年産の生産量は2,088t。
その99.9%が北海道産です。
⇒農林水産省「地域特産野菜生産状況調査」
:http://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/tokusan_yasai/
ということで、西洋わさびの生産量は、いまや本わさびを超えるほどに多い。
しかも本わさびの葉柄まで入れての話で、根茎の比較では、完全に凌駕しています。
そして西洋わさびはほぼすべてが、北海道産なのです!
西洋わさびの生産量が「本わさびに比べてわずか」とか、「北海道で僅かに生産」というネット情報がありますけど、いまやそれは真っ赤なウソ!
北海道では、そんな西洋わさびを「山わさび」と呼んで、薬味としてよ使います。
「山わさびの醤油漬け」なんて料理や商品もあります。
日本テレビ・秘密のケンミンSHOWの2012年9月13日放送「ケンミン辛ウマ祭り」で、しっかり紹介されたほどの商品です。
北海道人にとっては、よく知られている「山わさび」。
その「山わさび」を使った商品を北海道の大ローカルコンビニ「セイコーマート」が販売しているのだから、面白い。
セイコーマートの山わさび商品は、昨日の記事の「山わさび塩ラーメン」だけでなく、実はスナックもあったんです。
もちろんそれも買っちゃいました。
ということで明日は、山わさびスナックの記事です!ヽ(^◇^*)/
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