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トンポーロー(2) <改稿> [ 沖縄と食]

「トンポーロー」で中国には有名な「東坡肉」がいくつもあることを紹介した。

有名なのは、黄州「東坡肉」、杭州「東坡肉」、江西永修「東坡肉」、江蘇の蘇(州)揚(州)「東坡肉」、雲南大理「東坡肉」、四川「東坡肉」の6種類で、さらに黄州「東坡肉」には3つの料理法があるとのこと。

中国の「東坡肉」の記事だ。簡単に紹介しよう。


1.黄州の「東坡肉」
煨炖法、清炖法、紅焼法の3種類がある。最後の紅焼法は「冬菠肉」と呼ばれる料理で、これが本家「東坡肉」の1つ。

 

煨炖法:薄味の醤油煮込み。
4センチ角の皮付き豚肉を冷水から半分火が通るまで煮て、から土鍋で青ネギ、酒、氷砂糖、醤油、生姜、化学調味料、水とともに4~5時間煮込む。

清炖法:衣をつけて醤油を使わず素煮。
皮をとったブタ肉の固まり(8センチ平方)を鍋に生姜、酒、塩とともに15分間漬け、卵白と片栗粉を付けて、筍の角切り、ネギ(3センチ長)、化学調味料、白砂糖、鶏ガラスープを加え、1時間煮込む。

紅焼法:炙ってから醤油煮込み。
豚肉の皮を火であぶり、温水に浸して焦げをきれいに洗う。12センチ厚の固まりに切り分け、皮を切らない程度に肉の5分の4の深さまで十字(田形)に切れ込みをつける。鍋底全体にネギと姜片を敷き、肉を皮を上にして置き、柏葉形に切った冬筍を入れ、紹興酒、醤油、白砂糖、水少量を入れ、1時間煮る。肉の塊をひっくり返しつつ引き続き煮て、汁があんのようになったら火から下ろして皿に盛る。鍋にラードを入れ、ホウレンソウをしんなりするまで炒め、塩で味付けして皿の両端に盛る。

2.杭州の「東坡肉」
醤油で煮込んでから蒸す。これがもう1つの本家「東坡肉」だ。
肉を立方形(1つ約75グラム)に切り、沸騰した湯で5分煮る。土鍋の底に竹の簀を敷き、ネギを敷き並べ、生姜を入れ、豚肉の皮を下にして並べる。白砂糖、醤油油、紹興酒を入れ、青ネギを入れ、2時間煮る。8分目まで出来上がったら肉をひっくり返し更にとろ火で煮る。肉の皮を上にして陶器に入れて、せいろうで30分蒸す。

3.蘇揚(蘇州・揚州)の「東坡肉」
こちらも醤油で煮込んでから蒸す。
肉を角形(60グラム程度)に切り、湯に浸して血を洗う。鍋に入れ、味噌、酒、ネギ、砂糖と適量の湯とともに強火で半時間、とろ火で1時間半前後煮たら、湯面の脂を捨てる。肉を陶器に入れ、口を紙で封じ、蒸籠で半時間蒸す。ホウレンソウを油で炒め、塩を加え皿に盛る。肉をホウレンソウの上に盛る。

以上が主流派で、以下は少数派といえそうだ。

4.江西省永修県の「東坡肉」
稲わらで結わえた肉の素煮。
肉を長い塊(500グラム)にし、稲わらで肉を結わえて鍋に置き、強火で柔らかくなるまで煮る。肉を大きい碗に入れ、調味料を加えてよく蒸す。

5.雲南大理・白族地区の「東坡肉」
薄味の醤油煮込み
豚肉をブロック(200グラム)にし、鍋の湯で少し熱し、皮を下にして土鍋の内に並べ、氷砂糖、醤油、精製塩、ワイン、ネギ、ショウガ、水75グラムとともにとろ火で2時間煮る。肉を蒸し器に入れて、強火で10分蒸す。

黄州の「東坡肉」は、「冬菠肉」という名だ。肉に冬筍、と菠菜(ホウレンソウ)が添えられ、その音「冬菠」が「東坡」の音に似ていることから「東坡肉」と呼ばれたらしい。あやかり商法みたいなもんですね。

蘇揚の「東坡肉」は杭州のものによく似ているけど、蘇揚のには油で炒めたホウレンソウが添えられるところが違う。


 
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