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たーうむりんがく [ 沖縄と食]

前から気になっていた沖縄料理の店に行きました。つくば市にある「ゆいまーる」という店です。沖縄家庭料理を自称する小さな店です。久しぶりに沖縄の料理を少しだけ食べたのだが・・・

 

まずはビール。当然、オリオンビール・・・と思ったけど、メニューにない!しかたなくヱビスの瓶を注文しました。

メニューを眺めると、それほど多くは並んでいない感じ。今回は一人だけで来たので、あんまりたくさん注文できないので、小物を選んでみた。

まずはジーマミー豆腐と田芋のでんがく。その後でミミガーのさしみ。最後にゴーヤチャンプルー。
酒はシークワーサーのサワー。本来なら当然、泡盛なんだけど、酔いすぎるから避けておきました。

ジーマミー豆腐を注文したら、料理を運んできたお店の人が、突然、「ジーマミー豆腐は何だかわかりますか?」なんて聞くから、驚いてしまった。そんくらいは知っています。沖縄で体験済みです。

驚いたのは「田芋のでんがく」です。実は初体験なんです。芋の「田楽」を想像していたら、なんと、ぐちゃぐちゃになった灰色の芋が出てきた。お店の人が「甘いですよ」と言っていたのだけど、確かに少し甘いんです。

田芋というのは水のある田に植えられているから、そう呼ばれる、っていうのを古波蔵氏の『料理沖縄物語』で読んだのを覚えていたけど、「でんがく」のことを忘れていました。

帰ってから読み直すと、こう書いてあります。
「田芋は手ざわりの粗い、黒ずんだ皮に包まれていて、中は濃い灰色となっており、ネバリがあって甘味はない。煮えているのを皮をむいただけで食べてもいいのだが、1センチくらいの厚さに輪切りして唐揚げにするのが、食べ方として適当だ。…甘くしたのを「でんがく」という。京料理の「でんがく」とはまったく違っていて、むしろ「きんとん」に似ているのではなかろうか。一応茹でた田芋を切り分け、鍋で砂糖湯をつくると、その中に入れてかきまわすうち、湯にも溶けるし、溶けないのはカタマリのまま残るといったぐあいで、「きんとん」風の甘い料理になるわけだ。」(222~223ページ)

「きんとん」と分かっていれば注文しなかったのだけど・・・。

さて今回の料理の感想ですが。
ジーマミー豆腐とミミガのさしみは家庭料理風(どこが?)でおいしかった。
田芋のでんがくもおいしいんだろうけど、甘いから(といっても少し甘いだけなんだけど)私はパスしたい。

ちなみに今回のタイトル「たーうむりんがく」は田芋のでんがくのことです。
沖縄語には母音のエとオがなく、エはイに、オはウになります。だから「たいもでんがく」は「たいむでぃんがく」になるんですが、それが音韻変化して「たーうむりんがく」になっているようです。

残念なのはゴーヤチャンプルーです。
豆腐は島豆腐(短冊状に切ってある)を使っていて本物なんだけど、なんと豚肉ではなくランチョンミートが入っているんです。戦後、アメリカに統治されていた沖縄にはアメリカの食文化が浸透し、その1つの象徴がランチョンミートだとは聞いていたけど、実際に料理として食べるのはこてが初めてでした。家庭ではこうやって使うんだろうなぁ・・・っていう意味では、自称するとおり「沖縄家庭料理」なんだけど・・・。
しかしそれは店の料理として出すべきものではないと思う。島豚を使う必要はないから、豚肉を使ってほしいです。

そして、やはり、オリオンビールを置いてほしい。

ところで店の人は私が沖縄に詳しいと思ったらしい。
確かに、ジーマミー豆腐と田芋のでんがくというのは、この店のメニューの中ではややディープな部類でしょう。シークワーサーのサワーとかミミガのさしみを注文しましたが、これまたややディープでしょ。なお、ミミガはピーナッツ味と醤油味があるそうで、醤油味にしました。

おかげで(?)お店の人とお話しをしました。
この近辺にある沖縄料理店は、つくば市に2店、牛久駅のすぐそばに1店あるとか。つくばは、天久保の「十てつ(とてつ)」と小野崎(ホテルスワの近く)の「海とう島」は姉妹店、牛久市は「あしびなー」です。
10月22日(土)に、表で沖縄音楽のライブをするから、ぜひいらっしゃい、と誘われた。

女将は、山原(やんばる)の出身だそうで、沖縄の自然を楽しむならやんばるがいいよ、ツアーのインストラクターを紹介するよ、とも誘われた。次回沖縄に行くときは、お願いしよっと。


 
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りちこ

初めまして(^∀^) 
ブログ題名の「田イモ」につられてお邪魔しますー☆彡
沖縄研究、素晴らしいです。すごいです。
私ウチナーンチュで、うちは田イモ作ってるんですよー^^
自分以外で田イモのブログを書いてる人がいるなんて!!親近感♪
田イモ、他に六つ切り位に切り、油で揚げて
砂糖醤油で甘辛く味付けしたりします。沖縄の行事に欠かせないです。
あと、豚肉の保存方法には「スーチカー」というのもあります。
コレは塩水に漬けた?(スー=塩?、チカー=漬ける)感じです。
もしかしたら煮てるのかも・・・。今でもスーパーで売ってますよ。
でも、ジーマーミ豆腐は苦手です(汗) それでは。
by りちこ (2005-09-27 00:52) 

とんちゃん

はじめまして、コメントありがとうございます。
ウチナーンチュですか!うれしいです。
わたしはドサンコ(道産子)なんですが、家族で沖縄に旅行したとたんに、家族みんながすっかり沖縄に魅了されてしまったんです。こどもはシークワーサー、わたしは沖縄料理、カミサンはエメラルドグリーンの海・・・。(HPにも書きました「はじめての沖縄旅行」http://www010.upp.so-net.ne.jp/onhome/family/travel/okinawa2004.html

田芋が生えているところをみてみたいもんです。
で、その田芋を揚げたのはなんていうんですか?たーうむあんだーぎー、とか?(いいかげんなこと云ってゴメンナサイ)

スーチカーって、生肉に塩をすり込んで漬けたものらしいですね。那覇の山猫屋でそれを炒めたのを食べました。(しょっぱかったなぁ)
by とんちゃん (2005-09-28 00:23) 

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