早い旨い安いの潮州麺&かけご飯セット 新記@虎ノ門 [ 東京ランチ]
「香港麺」のお店に行ってみることにしました。
虎ノ門の「香港麺 新記」というお店。本店は三宿にあって、有名なお店のようです。店名のとおり香港麺がウリです。
その香港麺とは、お店のHPによると・・。
1953年、香港に「新記」という名の屋台が誕生し、「潮州味」と呼ばれる麺の美味しさが話題となった。1972年、香港中文大学在学の日本人学生・北浦がその美味しさの虜になり、1994年に同店三代目袁を日本に招いて料理指導を受け、8月に世田谷・三宿に日本初の香港麺「新記」をオープンした。当時のメニューは麺類とかけご飯のみ。その後、潮州料理の料理人・曽と出会い、彼を現料理長として現在の潮州料理の店になる。
潮州料理のお店なんですね。でも「潮州」じゃ日本人には通じないんで、香港麺としているんでしょう。
潮州料理は広東料理の1つで、広東省の東部、潮州市や汕頭(スワトウ)市を中心とする料理です。海産物系の乾物を利用した料理や海鮮料理が特徴で、高級広東料理のフカヒレ料理も潮州起源らしい。
潮州は、東隣の福建省南部との繋がりが強くて、言葉も近く、料理でもニンニクを使って炒めるなど食文化も近い。
潮州料理は、広東料理よりも甘味があり、淡白な味付けとか。
さて、昼を15分ほど過ぎて店に着くと、6人ほどの客が列をつくっています。
私ら3人は列に並びましたけど、店まで来てUターンする人もかなりいます。
結構な人気なんですね。
回転がいいみたいで、10分程待ってお店に入れました。
店中はウナギの寝床のように間口が狭く奥に長い。その狭い店内に、手狭にテーブルが並んでいる。私たちが通されたのは、一番奥の小さめのテーブル。トイレのすぐ手前です。香港式に、本字で書かれた中国語のお店紹介が壁に書かれていたりする。
小綺麗な店内だけど、ちょい場末の雰囲気。
それがこれから食べるランチにはむしろ合っている。
さて、ランチメニューは。
基本は、麺とかけご飯のセット。この店の当初のスタイルですね。
麺は、雲呑魚蛋麺か雲呑魚蛋撈麺から選ぶ。
具が、雲呑(ワンタン)はエビ入りワンタン、魚蛋(ユィタン)は魚のすり身を丸めたツミレです。
それらが入った、汁ありのワンタン麺か、汁なしの撈麺(ロウメン)か。
しかも麺は、日本麺か香港麺か選ぶ。
かけご飯は、排骨飯(スペアリブ飯)、牛腩飯(牛バラ飯)、叉焼飯(チャーシュー飯)、白切鶏飯(蒸し鶏ごはん)、炒飯から選ぶ。かけご飯の種類で、AからEのセットになります。
杏仁豆腐がついて、日本麺が800円、香港麺が850円です。
日替わりのランチもある。
金曜日の今日は、
ランチⅠ:雪菜鶏絲麺(鶏肉高菜入りラーメン)、
牛肉炒飯小盛(牛肉レタス入りチャーハン)、杏仁豆腐
ランチⅡ:牛肉炒飯(牛肉レタス入りチャーハン)、半ラーメン、杏仁豆腐
日本麺が750円、香港麺が800円です。
さて、オーダーは3人とも通常のランチセット。
TさんはAセット、汁あり麺と排骨飯。
私はBセット、汁なし麺と牛腩飯(牛バラ飯)。
AさんはCセット、汁なし麺と叉焼飯。
せっかくですから、みんな香港麺です。
汁ありの雲呑魚蛋麺。海エビ入りの雲呑と白っぽのが魚蛋(魚のツミレ)、茶色っぽいのが豆腐っぽい厚揚げです。青菜が入って、青ネギがかかっています。
汁なしの雲呑魚蛋撈麺。細い麺の上に、汁ありと同じ具が乗っています。麺にタレがかかっています。
汁なしの撈麺には、スープが小丼についてきます。スープと麺が別々に出てくるのが撈麺の特徴のようです。
白濁したスープは、あっさりしているけど、旨みがあるスープです。
スープはスープで飲むんですけど、麺を入れてもいいらしいです。
さて、香港麺ですけど、春雨くらいの細さです。これくらい細いと、茹で期間は僅かでしょう。
食感は、やや硬くて、ボソボソした感じもする。初めての食感です。
あえてたとえると、乾いた春雨というと例えが悪いな、博多ラーメンの硬め、バリカタみたいな感じかな。
さて、汁なし麺の味付けはシンプル。ここで、この店自慢の調味料に登場してもらいましょう。
自家製ラー油です。
底に沈んでいる唐辛子と一緒に、スプーンですくって3杯ほどかけてみました。
ん?ラー油の中に、唐辛子意外に何か入っています。ゴマも入っている。
この自家製ラー油をかけると、辛さだけでなく、味が濃くなります。むしろ辛さ自体は控えめです。
後で調べてみると、潮州料理に出てくるラー油は「潮州辣椒油」と呼ばれるもので、炒めた唐辛子とにんにくがたっぷり入っているものらしい。ニンニクの旨みが出ていて、それで料理が旨くなるんですね。
ラー油をたっぷりかけて、細い硬い香港麺を食べました。これは、なかなか行けます。
A女が「物足りないなぁ」と言って、酢を要求。
醤油の小瓶に入った酢が来ました。
これをかけると、辛さも控えめになって、おとなしい中に旨さがじわっと感じるような味になります。
自家製ラー油と酢を入れるのは、いいみたいですよ。
さて、かけご飯。具を乗せたかけご飯って、いかにも中国の庶民的な食べ物です。
排骨飯(スペアリブ飯)。「排骨」って聞くと、排骨麺を連想して、揚げてあるのかと思ったら、違いました。炒めてあります。かかっている汁が旨い。
叉焼飯。
ラーメン屋によくある煮豚じゃなくて、縁が赤いまさに叉焼です。タレに浸けて炙り焼いたものです。しっとり味が染みたその叉焼が旨い。
牛腩飯(牛バラ飯)。
煮込まれた牛肉の筋がプルプルしている。汁が染み込んだご飯が旨い。
バラ肉を「腩」というのは、広東独特らしいです。
杏仁豆腐があったんですけど、写真はブレているのでカット。
麺とかけご飯で、お腹はいい感じになります。どっちも高級料理ではなくて、庶民的な食べ物です。
潮州麺は細いからゆで時間が短いし、かけご飯もすぐ出来る。屋台なんかで食べる、中国の伝統的ファストフードです。
「早い旨い安い」です。
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