ソースを使わず素材を愉しむイタリアン サンダンデロ@銀座 [ 東京飲みある記]
銀座のイタリア料理店に来ました。
銀座1丁目にある山形県アンテナショップ「おいしい山形プラザ」の2階にあるレストラン。
「サンダンデロ」。
お店の名前はイタリア語か?って思ったら、「山形産なんでしょう(山形産だんでろ)」という庄内弁をイタリア語風にカタカナしたもの。とってもユーモアね。
ここは庄内(鶴岡市)にある奥田政行シェフのイタリアンレストラン「アル・ケッチャーノ」の支店です。
この店名も「そういえばあったね」の庄内弁「あるけっちゃの」をカタカナ語にしたもの。
山形の素材を使ってイタリアンにしようってことなわけ。
こうやって地方を胸張って発信、みたいなのって好きだな。
ここは「ソースをなるべく使わない」ことがモットーになっているイタリアン。ソースで食べるんじゃなくて、素材で食べるってことなんですね。精神は山形の素材アピールなんだね。
場所は、銀座1丁目5番地にあるギンザファーストファイブビルの1階がアンテナショップ。
2階のレストランは、ショップの中からも行けるけど、普通は外階段から上がるでしょう。
階段の上がり口に色々とメニューなんかの説明書き。
花笠音頭の格好をしたお姉さんの絵が語る「山形のアル・ケッチャーノのランチがココで食べられます!」っていう説明が一番わかりやすいかな。
階段を上ってドアをくぐると、長い廊下。
その奥にレストランの入り口があります。
ランチは、当日は10時から受け付け。
私たちは当然ですけど、事前に予約してあります。
ディナーコースのメニューって言うか、絵の説明書きが張ってある。
入り口脇のテーブルにランチのメニュー。
ランチの「プランゾ・マンマ」。マンマって、ご飯のことね。(笑)
パスタ・ランチ 1,800円
新鮮野菜のバーニャカウダとフォカッチャ
お好みのパスタ
ドルチェ
食後のお飲み物
アンヴェ・ミルー 3,300円
今回のオーダーはこれ。詳しくは後ほど。
限定10食の『つや姫』リゾット 980円
山形県産「つや姫」を山形の水で炊いたリゾット
ランチのコース料理は「アンヴェ・ミルー」。
こりゃ塩梅(=様子)をみる、の庄内弁だね!
「アンヴェ・ミルーの楽しみかた!」というプレートがテーブルの上に置いてある。
1. Bagna Cauda e Focaccia:新鮮野菜のバーニャカウダとフォカッチャ
2. Antipasto:小さな前菜
3. Piatto unico:主菜とパスタの盛り合わせ
4. con Piatto unico:付け合わせ
3と4は一つのプレートに載っている。
主菜を肉か魚かチョイスできました。
5. Dolce:シェフの気まぐれドルチェ
6. Acqua Calda e Riso integrale:山形天然水の素湯と庄内の発芽玄米
7. Te o Caffe:食後の飲み物
堀口珈琲研究所と奥田シェフがコラボしたオリジナルブレンドコーヒー
または新茶のアッサムティー
これだけだと単なるメニューなんだけど、さらに食べ方の説明が書いてある。
テーブルの上に唐辛子入りオリーブオイル、胡椒、岩塩が置いてある。
胡椒はミルに入っているんだけど、そのミルが変わっている。回して挽くんじゃなくて、ボールペンみたいにノック式なんです。
唐辛子入りオリーブオイルって、イタリア語だとOlio al Peperoncino(オーリオ・アル・ペペロンチーノ)みたいです。
水ですけど、これが透き通っていてとっても旨い。
山形のミネラルウォーターですって。
さて、最初の料理。新鮮野菜のバーニャカウダとフォカッチャ。
「新鮮野菜の」って、ほんと、ただの生野菜がプレートに4人前載っている。
レタス、キュウリ、ブロッコリ、ナスも赤いパプリカも生。
さすがにジャガイモは茹でてあります。ここまで素材で勝負っていうのは潔い。
どれも生でOKだけど、ナスの生はさすがにおっ!っと思った。でも意外といけるんだよね。
アメリカに行くと、ブロッコリもマッシュルームも生でサラダになっていて、えっ!って思うけど、まぁ意外に旨いんですよ。
Wikipediaによると、「バーニャ・カウダ」って、イタリア・ピエモンテ州を代表する冬の野菜料理で、ピエモンテ語で「バーニャ」は「ソース」、「カウダ」は「熱い」を意味するそうだから、「熱いソース」ってことです。テーブルの上でアンチョビ、ニンニク、クルミ油(もしくはオリーブ・オイル)、牛乳(もしくは生クリームやバター)などを混ぜ合わせたディップソースを温め、ジャガイモ、カブ、セロリ、カリフラワーなどの野菜を浸して食べるフォンデュに似た料理、だそうです。
そのソースがこれ。
このお店のソースは、ニンニクを使わずに、アンチョビとカリフラワーのペーストになっていて、熱くもない。
これを野菜につけて食べるんです。ニンニクを使っていないから、アッサリしていてます。(私はニンニク大好き人間なんですけどね。)
しかしそもそも野菜が美味しいんだよな。
シャキッとしていて、塩をかけて食べたって旨い。そのままでも旨い。
で、ソース残りますよね。でも大丈夫。
フォカッチャ。これ、しっとりしていて旨い。
残ったバーニャカウダのソースは、このフォカッチャにつけて、食べちゃっいます。旨い!どんどんいけちゃう。
アンティパスト。
リコッタチーズとフルーツトマト。白い粉は、沖縄の雪の塩。
このフレッシュチーズはリコッタチーズ。
食べた瞬間、おう!ヤギだ、って思いました。山羊か羊かは、わかんないけど、それ系のチーズの香りがしました。
リコッタチーズって、これまたwikipediaによると、南イタリア原産のフレッシュチーズで、再び (ri) 煮た (cotta) と言う意味だそうで、なんとチーズを作ったときに残るホエーを煮詰めて作ったチーズなんですね。元々は羊乳を原料とするチーズのホエーを使うけど、日本に輸入されるものは牛乳製がほとんど、だって。
でも、ここのは違いますよ。
これをバゲットにつけて食べれば、もうそれだけでOKだな。
バゲットならぬフォカッチャにつけて食べましたよ。
フォカッチャがすぐになくなちゃって、お替わりをいただきました。
それにワインがあれば、もう後はいらない!なんて。
実は飲み物は最初、水だけだったんです。
でも今回は歓迎会なんだし、ワイン飲もうよ!
って言ったら、幹事に「じゃあ選んでください!」だって。
とはいえ、ワインリストの一番安い赤ワインを頼むわけで・・。
そしたら「品切れ」だって。
でも、同じくらいのワインがありますっていうから、軽くないのねってお願いしたら、お店の人のお薦めで出てきたのがこのワイン。
イタリア・カンパーニャの赤、アリアニコ グアルディオロ 2007年。
香り高くて濃厚な感じ、ってワインです。
いっぱい飲みたいけど、止まらなくなるから、2杯にしておきました。
妊娠中でお酒を飲めないO女。
お店の人の薦めで、特別な飲み物がサーブ。
山形産のぶどうジュースなんだけど、ワインにするエキスそのものをジュースとして売っているものだそうです。ワインの原料そのものですね。
「美味しい」そうです。そうだろナ。
主菜とパスタの盛り合わせと付け合わせ。いっしょにプレートに載っています。
主菜は肉と魚を選べて、これは肉。旨そうだな・・・。
私は魚をオーダーしてありました。
魚は「きんから鯛」だそうです。そんな魚は知りません。
キンメでもキンキでもない。キダイでもないのかな。
山形の日本海側で獲れる魚みたいです。
でも魚の身が少な感じです。身が一切れとカマですね。
カマっていうか、お頭は好きなんだけど、実が少ないからちょっと食べにくいな。
箸で食べればよかったかな。
それとスルメイカが一切れ。
肉料理の方がお得感があるかな?
パスタは、エリンギとアサリのペペロンチーノ。
こっちにアサリがあって、魚の少なさを補っているかな?
エリンギもアサリもオリーブオイルで炒めた感じじゃないからサッパリ系です。
パスタはさすがに旨い。
唐辛子入りオリーブオイルをかけていただきました。
付け合わせは、茹でただだちゃ豆。
美味しいんだけど、一サヤ毎につまんで食べないといけないわけで、ビールのつまみにはいいんだけど、普通の食事としては食べるのが面倒です。
「アンヴェ・ミルーの楽しみかた!」にはこんな説明書きがあります。
主菜とパスタの盛り合わせと付け合わせは、主菜はタンパク質、パスタは炭水化物、つけ合わせはビタミン、ミネラル、という栄養の説明がある。
そして、それぞれ単品で食べてもいいけど、2品、3品をいっしょにして、口の中で色々とまぜて味わう日本人の文化をアレンジしてある、なんて書いてます。
そうしてみたいんだけど、「きんから鯛」のお頭は食べにくいし、枝豆は1サヤ毎に口に入れないといけないし、なかなか難しいですなぁ。
これ庄内の発芽玄米を炒ったものです。黒い赤米も入っています。
これをどうするかっていうと・・・。
山形天然水の素湯に入れて飲むんです。
清んだ素湯に香ばしい玄米を入れて、すごく素朴。
発芽玄米は高血圧の人にはいい薬ですね。
シェフの気まぐれドルチェは、塩ミルクのアイスとキャラメルのムース。
塩ミルクのアイスとキャラメルのムースをそれぞれ単品で食べて、次に両方を合わせてたべて。
さらに発芽玄米をまぜて食べる。そうやってみてください、って言われました。
うーん、全部ミックスが美味しい。
これ、やられたな。
最後に堀口珈琲研究所と奥田シェフがコラボしたオリジナルブレンドコーヒー。
薀蓄はわかりませんけど、しっとりと奥行きがある感じのコーヒーで美味しかったです。
とっても高価なランチ、ごちそうさまでした。
せっかくなんで、1階のアンテナショップを見ていこう!
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