函館人は熱い湯が好き 日乃出湯@函館湯の川 [温泉・旅館・民宿]
函館には湯の川温泉という有名な温泉がある。
ホテルや旅館もあるけれど、なんと源泉掛け流しの銭湯がいくつもあるのだ。
せっかく函館に来たんだからぜひとも温泉に入りたぁい!
ということで選んだのは「日乃出湯」さん。
なんともレトロかる平凡な名前。
しかしこれが、その名からは想像できないほどに素晴らしいんです。
暖簾をくぐるとロッカー式の下駄箱。
鍵なんかついていません。
温泉分析書。
源泉温度はなんと64.2度。すごく熱い。
泉質はナトリウム・塩化物泉(中性等張性高温泉)。
ナトリウムイオンと塩素イオンが多く、まぁ要するに食塩が多いのね。
カルシウムイオンも多い。炭酸水素イオンも多いけど全体は中性。
先客は1人のおじいさんだけ。
浴槽は2つあって、手前の大きい浴槽は熱くて、置くの小さい浴槽は温め。
身体を洗ってから、熱い方の浴槽にゆっくり足を入れていく・・・。
ぅぅぅううう・・あぎゃーっ!
熱すぎて足がヤケドしそうだ。
まったく太刀打ちできない。
断念して、温めの浴槽に入りました。
奥の浴槽の脇に源泉が流れる樋がある。
温い方の浴槽へはビニール袋の土嚢のようなものを置いて、熱い源泉が入るのを抑えてある。
加水して温いわけではない。
手前の熱い浴槽には、源泉がそのまま流れ込んでいます。
見てください、樋には湯ノ花が固まって結晶になっている。
こんなお湯を銭湯で楽しめるなんて、素晴らしい。
温い湯にだけ入って帰ろうとしたら、先客のおじいさんが呼び止める。
「せっかく来たんだから、そっちの熱い方に入ってたらどうだぃ?」
「いやぁ、さっき入ってみたんだけどさぁ、これが熱くて、入れないんだわぁ。」
「その熱いのがいいのさ。でもゆっくりと入ろうとしたら、ダメだぁ。一気に入んないと、入れないヨ。」
「あぁそうなんだぁ、一気に入んないとダメかい。」
北海道弁での会話です。
こうしておじいさんに勧められて、入らないわけにはいかない。
よし!
熱湯の湯に再チャレンジです。
今回は一気に熱湯に沈み込む・・・。
ぅぅぅうう!
あれ!意外にもすんなりと入れるじゃないか。
温いお湯で身体が温まったせいもあるでしょうけど、やっぱりここはおじいさんの言ったとおりに、一気に湯に浸からないといけなかったんです。
ぅぅぅ熱いぞ。
熱さがじんわりと身体に染み込んできます。
しかしこれがすっごく気持ちが良い。
しかし帰りの飛行機のことがあるから、そんjなにゆっくりもしていられない。
もう少し入っていたかったけど、短めに切り上げました。
「いやぁ、おかげでいいお湯だったわぁ。おじさんありがと。」
裸のおじいさんにお礼を言って、脱衣場へ引き返しました。
すばらしい温泉でした。
大変残念なニュースです。
かの「日乃出湯」ですが、今月下旬で店じまいとなりました。
某ネット検索サービスのホムペ内の「ニュース」項目で、読売新聞からの配信記事をみて知りましたが、「秋以降、突然湯温・湯量とも低下したうえ、供給管の老朽化等で更新にばく大な費用がかかると判明し、見切りをつけた」というものでした。
by ひろエモン (2011-12-30 12:46)
> ひろエモンさん
函館の日乃出湯が廃業したんですか!
とっても残念なことです。
すばらしい温泉だったのに・・・。
by とんちゃん (2012-03-25 05:16)