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市街地が消滅、しかし・・@岩手県陸前高田市 [3.11以後]

岩手県の陸前高田市。

陸前高田市は岩手県の三陸海岸の最も南にある都市です。

三陸地方は山が海に迫っている地形のため、海岸近くの狭い平地に街がつくられてきました。
そこに東日本大震災の大津波が押し寄せてきたため、三陸の街は甚大は被害を被りました。


日本地理学会 津波被災マップ:http://map311.ecom-plat.jp/map/map/?mid=40&cid=3&gid=0

赤い部分が津波の浸水地域。
陸前高田市の全体に広がっています。
湾全体からの津波が狭まった陸地に押し寄せたため、奥の方まで浸水した。

青いところが家屋が流されたところ。
白っぽい「+」が市役所の位置です。
市街地が壊滅的被害を被ったことがわかるでしょうか。
青い部分の真ん中あたりの抜けている部分は、浸水した農地です。

震災直後、テレビでも陸前高田市の津波の様子がテレビで放映されました。

で、今はどうなっているのか・・。

6階建てアパートの5階まで津波が押し寄せてきた。

広い道路の両側には、何もない風景。

ビルがポツン、ポツンと建っている原っぱ、みたいな光景。

陸前高田市の中心部にあったスーパー「マイヤ」。
左後ろにあるのは市役所。

かつては市街地が広がっていました。
中央が市役所、その左上がマイヤです。

いまでは、わずかのビルの残骸を残して、街がほぼすべてが消失してしまった。
自分がいま暮らしている街が消失する、という状況を想像できるでしょうか。
しかしここでは、その全てが無くなっているのです。

道の駅高田松原。
建物だけは残っています。
マスカットサイダーを製造している陸前高田市のぶどう園「神田葡萄園」をブログで紹介しました。http://onhome.blog.so-net.ne.jp/2012-09-06-2
その「支店」があったのが、ここです。

津波で町並みが壊され、流され。
崩壊した家屋のガレキが片付けられて、いまでは以前の状況が想像できないような更地の荒野が広がっている。

しかし、片づけられた膨大な量のガレキはどこへいったのか。

あちこちに、ガレキのまさに「山」がつくられている。

ガレキは分別されて、ここは木材ガレキの山。

これはガレキ混じりの土砂の山。

いまや荒野としか見えない、何もなくなったかつての市街地、そしてガレキの山。
これがいま、被災地に広がる「普通」の光景なのです。

あまりにも当たり前すぎて、写真を撮る気にもならなくなるんです。

「奇跡の一本松」を観に行きました。

高田松原にあった7万本の松が津波で流された中で、たった1本残った奇跡の松。
しかし地面が地盤沈下して、海水がしみ込み、塩害で枯死してしまった。
2012年9月12日に、切り倒され、防腐処理して2013年2月に、震災復興のシンボルとしてこの場所で立つらしい。

これもまた勇気づけられる明るい話題です。
とはいえ、荒涼たるかつての市街地は、いつになったら復活するのでしょうか。

震災直前の2011年2月13日に市長に就任した戸羽市長のメッセージを載せておきます。

◆陸前高田市長より全国の皆様へメッセージ


 
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式守錦太夫

青い空と白い雲が、より現実を重くさせます。
空は何も変わっていないのに、あまりに変わり果てた地表・・。
忘れてはならない光景です。
by 式守錦太夫 (2012-11-12 00:50) 

とんちゃん

> 式守錦太夫
家を押し流す津波の映像や、ガレキが散乱する光景も凄まじかったです。
>空は何も変わっていないのに、あまりに変わり果てた地表・・。
現在のこの光景もまた、忘れてはならない。
市長のメッセージじゃないけど、この光景もまたみんなに見てほしいです。
by とんちゃん (2012-11-12 06:17) 

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