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女川町の被災地に新設されたトレーラーハウスの宿 [3.11以後]

宮城県女川町に泊まりました。
壊滅的被害を被った女川町の市街地から北へ行ったところに、宿があります。

カラフルな建物がいくつも並んでいます。

これが「エル・ファロ」さん。
東日本大震災で被災した旅館のオーナーたちが協同で開設した宿泊施設です。
2012年12月27日にオープンしました。
HP:http://elfaro365.com/index_pc.php

でも、ただの宿泊施設ではありません。

まずここの立地場所を紹介しましょう。
道路を挟んだ反対側は・・・

整然と道路があるけれども、地上には何もない・・・いや・・

ガレキ(土砂)置き場になっています。
ここは元は住宅地だったのです。


日本地理学会津波被災地図より)

女川町は津波で町の8割が津波をかぶり、市街地は壊滅的な被害を受けました。
エルファロさんがあるところは、女川駅や役場があったところから北へ1キロ以上のところ。図の白い矢印のところです。
ここにまで津波が押し寄せて、住宅が押し流されたのです。
赤い部分が津波の浸水地域、青色が住宅が押し流されたところです。

ご覧のように、かつては住宅が建っていたところへ津波が押し寄せました。

以前にはこうして団地がありました。
画面左側に枯れている川がありますが、ここを津波が遡上してきました。

そして現在は、付近一帯の建物が消失しています。
「A」のとことが現在、宿があるところです。

干上がった小川の上流は・・・

ガードレールがなぎ倒されている。
津波が川を遡って襲ってきたのでしょう。

その脇には工事関係者の宿泊施設(寮)があります。

そんなところに宿泊施設が新設されました。

宿は、パステルカラーをしたロッジ風のかわいい建物がいくつも並んでいます。

これらの建物は、実は、トレーラーなのです。

建物には車輪がついていますよね。
この土地は津波の被害を受けたため建築制限がかかり、建物を新築することはできません。
そこで移動可能なトレーラーを使っているのです。

これらのトレーラーが置かれている場所は、ひな壇のような聖地がされた場所。

その奥には既存の住宅もあります。
ここは先ほど見たように、以前は団地だった場所なのです。
ここの住所は女川町清水町174、175、176、177、178。
番地が5つも並んでいる。
かつてはいくつもの住宅が建っていたところにトレーラーが設置されているのです。

道路脇には、根元だけを残して折れてしまった石の杭があります。
この団地の標識だったのじゃないでしょうか。

道路脇には仮設住宅の案内板。
清水地区は川の下流側、新田地区は川の上流側にあった住宅地で、そこの住んでいた方々はもっと高台にある仮設住宅に住まわれているようです。


 
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