震災の爪痕が今も残る 宮城県女川町 [3.11以後]
宮城県女川町に行きました。
女川町は石巻市の東側にある太平洋に面した町です。
ここの市街地も東日本大震災で壊滅的な被害を受けました。
被災前の様子です。
「女川町」とあるところが役場の位置。
googleの現在の状況。
津波によって住宅が消滅しています。
赤い部分が浸水域で、青い部分が住宅が流された地域です。
津波による浸水は海抜約20メートルに達し、市街地の奥の方まで家が流されてしまいました。
街の中に入ると、ガレキはほぼ撤去され、街が消滅しています。
重機が入って復旧作業が進められているようです。
現在の状況は、更地になった段階。
復旧(元の状況に戻す)すらこれからの状況です。
「復旧から復興へ」なんていうのは、絵空事と言える状況。
高台に町立病院が見えます。
この病院は海抜16メートルの高台に立っています。
ここに多くの町民が避難してきました。
しかしこの病院の1階部分に2メートルのところまで津波で浸水したそうです。
なおこの町立病院は、2011年10月から介護施設と一体化した女川町地域医療センターになっています。
道路脇に櫓が組んでありました。
【国道計画高さ(T・P+5.4)】と書いてあります。
「T・P」とは東京湾平均海面(Tokyo Peil)のことで、海水面の基準。
それから5.4mの高さに国道を敷設するということで、櫓のあの高さまで国道をかさ上げするということです。
地面を5.4m高くして、住宅地はさらにそれより高くするようです。
横倒しになっている2階建てのビルがありました。
コンクリート製の基礎が根元から折れている。
なんと交番です。
こちらは3階建てのビルが横倒しになっています。
これらの建物は撤去せずに置いてあるもの。
女川町ではこれらを「メモリアル遺構」として保存する計画で、募金事業を行っています。
津波で深刻な被害を被った女川町。
津波被害を避けるには高台に移転するのが最良です。
女川町では、既存の住宅地へ盛り土した住宅地と山を切り崩した新しい住宅地を造成する計画のようです。
できるだけ早くに新しい居住地が造成されて、仮設住宅の生活から解放されることを願います。
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