TVワカコ酒(3)あん肝ポン酢(前半) [ ワカコ酒]
徳間書店の『コミックゼノン』連載中のコミック、新久千映さん作の「ワカコ酒」。
OLの村崎ワカコちゃんが1人飲みするという飲兵衛には楽しいお話。
飲みのつまみとなる料理が、各回のテーマです。
孤独のグルメ・女ひとり飲みバージョンって感じ。
お酒を飲んだ後の「ぷしゅー!」が、かわゆいのが特徴です。
そのコミックのTVドラマ版が、BSジャパンで毎週木曜日の深夜に放映されています。
ドラマは2部構成。
前半と後半でワカコちゃんがお店で食事をします。
食事するお店は、
第1話では前半に実在の店、後半に架空の店「逢楽(あらく)」、
第2話では前半、後半とも実在のお店、
そして今回・第3話では、なんと前半、後半とも「逢楽」。
3回とも脚本・監督が違っていて、それぞれ違った設定になっています。
前半、後半とも原作の料理が登場し(計2つ出てくるのね)、前半の料理が毎回のテーマ料理。
そして、原作の料理が登場する場合には、そこでのセリフが原作にかなり忠実です。
さて、第3話のテーマは「あん肝ポン酢」。
原作では第8話に登場する料理です。
で、後半の料理は・・・と思ってドラマを見ていたら。
あらまぁ、びっくり。
なんと原作の登場する料理が、前半2つ、後半2つで、全部で4つも出てくるんです。
今回は、大盤振る舞いですぞ!
そして今回のドラマは、前半と後半が連続ドラマになっている。
では飲み食い中心にコメントを記事にします。
ただし、とんちゃん流にかなり偏屈にね。σ(゚ー^*)
でも、記事が長くなるので、前半・後半の2回に分けます・
今日が前半、明日が後半です。
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◆塩辛
会社でいやなことがあった日の夜、「逢楽」に来たワカコちゃん。
「こんなとき、あえてビールでガーッと忘れるんじゃなしに、まずは熱燗でまったりしてみよう。」
「おまたせしました。熱燗です」と店員・青柳くんが熱燗といっしょに運んできてきたのは、お通し・・・。
「突き出しは塩辛か・・・」
そう言って、塩辛をつまみ、熱燗をひとくち。
「冷えた心を暖めてくれる。今日の気分には熱燗がよく合う。」
「ふーっ。」
おや!「ぷしゅー。」じゃないよ!
昼間の嫌なことを引きずって飲む酒。まだ気分が晴れないから、「ぷしゅー」が出てこない。
さらに塩辛をいただいて・・・
「いい歯ごたえ。柚子の香り。塩辛おいしい。」
「このホカホカが、このチマチマと流れる時間が、心の余裕をもたらす。」
ワカコちゃん、笑顔になる。
塩辛の美味しさがワカコちゃんの心を少し癒してくれたみたいです。
◆あん肝ポン酢
ついで店員・青柳くんが持ってきたのが、いよいよ本日の主役料理、「あん肝ポン酢」。
「んー、肝の味がする。」
あん肝をつまんで、熱燗を飲んで、昼間のことを思い出す・・・まだ「ぷしゅー」が出ない。
他の客が「わー、あん肝パス!ニオイ苦手!」なんて言ってる。
「臭みといえばそうかもしれない。でも、熱燗とならば、鼻の奥で臭みが旨みに変わる。」
と熱燗を飲んで・・・
「ぷしゅー。」
やっと出ました!(*´▽`*)
その後ドラマでは、座敷で飲んでいたサラリーマンが、後輩のことで腹を立てて騒々しく飲んでいる。
「バーン!」
ワカコちゃんがカウンターを叩いて立ち上がる。
騒いでいた客も一瞬で静かになる。
「おかわりください。」と徳利を出すワカコちゃん。
このバーン!がすごい。
さすが空手女子。
カウンターが割れるんじゃないかと思った。(まさか!)
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さて、次はとんちゃん目線の重箱の隅をつつくような細部コメント。
◆「あんきもポン酢」と「塩辛」のミックス
今回のテーマ「あん肝ポン酢」は、原作では第8話。
仕事でいやなことがあって、それを熱燗で癒そうってわけ。原作でも同じです。
そこに「塩辛」が割り込んでいる。
塩辛は、原作では第62話のテーマ。
原作でも塩辛が「突き出し」として登場します。しかしオーダーしたお酒は冷や酒。
塩辛は、原作でもやはり仕事でいやなことがあった夜にいただく。あん肝ポン酢と同じ。
それで2つの話がセットになったんでしょう。
そういうわけで、内容も2話がミックスされています。
仕事上での嫌なこと、原作の第8話と第62話であったことが、ドラマではミックスされています。
さっき書いたワカコちゃんの独り言のうち、太字の部分が原作に出てくる部分です。
そのセリフでも塩辛でのものとあん肝ポン酢でのものとがミックスされています。
◆後輩君
「会社でいやなことがあった」の原因は後輩君。原作では、こんな人。(原作の第8話と後半に採用される第14話です。)
ドラマではこんな感じ。雰囲気出てるね。(^^)
ドラマでは後輩君の名は白石君です。
◆上司
原作で登場したさっきの上司は、後姿からみると白髪でちょっと年配の方。
もう1人登場する上司はこんな人。(原作の第62話)
これも感じ出てますね。(*^^*)
ドラマの上司は岡田さんです。
◆「突き出し」か「お通し」か
イカの塩辛が出てきたとき、ワカコちゃんはそれを「突き出し」と言いますよね。
居酒屋などでお酒を注文すると、お店が勝手に強制的に出す1品。
それをなんと呼びますか?お通し?それとも、突き出し?
東日本では「お通し」、西日本では「突き出し」と言うことが多いようです。
食べ物日本地図:http://waga.nikkei.co.jp/play/newmap/2007/
ちなみに原作者の新久さんは広島在住だから「突き出し」派。
だからワカコちゃんは「突き出し」と言うのね。
◆「逢楽」の実物
舞台となる「逢楽」は架空のお店なのですが、実在のお店を使っています。
第1話と第2話にも登場したけど、紹介は一切なかった。
でもこの第3話で、ついに紹介されます。
「居酒屋 魚貞」さん。
幡ヶ谷駅のすぐ近くにあるお店。
魚が旨そうなお店ですね。
◆冒頭のシーン
最後の重箱隅の話題は、番組の冒頭のシーンです。
ワカコちゃんが「逢楽」に行く前に画面に映し出されるシーン。
そこははどこ?
どちらも吉祥寺のハモニカ横丁です。
最初の看板は「あじあんてーぶる」、2つめのお店は「1丁目1番地」。
ワカコちゃんが行ってくれると面白いな。
そして一番冒頭のこのシーン。
これは、どこでしょうか?
実は、広島市。
中区堀川町2丁目、仏壇・仏具の三村松本社があるところです。
きっとシリーズのどこかで広島のお店も登場しますよ。
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