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メニュー無視、常連の気分で入ろう くら島@新橋 [ 東京飲みある記]

夜の新橋へDさんHさんと3人で行ったときのことです。
いくつか目星をつけて向かいました。
行き先はもちろん、大衆居酒屋かセンベロ。(笑)

お店に向かって小路を歩いていると、「ここどうです?」と突然にDさん。

お店の外観はいかにも疲れた感じ。
ぉお!これこそまさに大衆居酒屋だ。

「もつやき くら島」さんです。

事前にチェックしたリストには入っていなかったお店です。
でも、いいじゃないの!

1950年代の建物ではないでしょうか。
引き戸のガラスは、すりガラスなので店内は伺えませんが、焼き台のある窓が少し開いていて、確かにもつやき屋さんみたい。

今夜はここにしましょう。

「入口」と書かれた木戸を引いて店内へ。
建てつけが悪いところが、いかにも「大衆」です。

店内は、左手にカウンターが10席程。そこに常連客が3人。
右にテーブルが2つ。でも奥は荷物置き場状態で、手前の空いているテーブルに席をとりました。

年配のご夫婦の経営で、ご主人が焼き方、奥さんがフロア担当ですね。
常連客は入り口近くのカウンターに席をとって、焼き場に立つご主人と話したりしている。
こういう雰囲気、いいなぁ。。

さて、メニューは・・

カウンターの奥の壁に貼ってある短冊がメニューです。

しかし・・・恐ろしく燻されいて判読困難。(笑)
それほど永らく値段据え置きだってことです。

ビール(大)が530円だね。
生ビールの短冊はありませんよ。
いえいえ、いいんです。今夜は寒いから、ビールは瓶にしましょうよ。

キリンのラガーが来ました。
あれ?カウンターの客はアサヒを飲んでいるみたいなのに、こちらはキリンなの。
デフォルトがキリンで、オーダーするとアサヒなのかもね。

お通しは柿の種が1人に1つ。
柿の種なんて、懐かしいお通しだなぁ・・。

子どものころのこと。
デパート最上階の大食堂でお昼を食べるのが子どもにとって最上のハレだった時代。
親父が昼からビールをオーダーする。と、柿の種がついてきた。
その柿の種をわけてもらって、辛いけど美味しい!と思った想い出が懐かしい。

すっかりノスタルジックです。

さてつまみは何にするかな・・・。
オーダーは、選択上手のDさんに任せるね。
メニューはそんなに沢山ないけどさ。

「肉じゃがお願いします!」とDさん。
「今日は肉じゃがないよ。」と奥さん。無愛想だなぁ。
「いか焼きはありますか?」
「いか焼きもない。」
「・・・」

余りにも無愛想な返事。
少ないメニューのうち、2つも無いなんて・・・。
正直言うと、この店に入ったことを少し後悔してしまった。

しかしDさんは、全く動じない。
「寒いから温かいものにしましょうかね。」などと言いつつ
「湯豆腐ありますか?」
「肉豆腐はないよ。」と、今度はご主人。
「いや、ユ!ドーフです。」
「あぁ、湯豆腐はあるよ。」
「じゃぁ、お願いします!」
「何人前?」
「1人前で!」
とりあえず1人前にしました。ケチったわけではありません。

やっとオーダーできました。(拍手!)
Dさんの粘り強いオーダー攻撃のおかげですね。

さて、湯豆腐が来るまでの間にプチ反省会。
ここはやっぱり、もつやきをオーダーしないといかんのじゃないのか?
うん、そうだよな、オーダーの仕方が間違ってたかな。
ということで、もつ焼きをオーダーすることに衆議一致。
しかし!短冊のメニューには「もつ焼」としか書いてない。

「すみませーん!もつやきは、何がありますか?」
「タン、ハツ、レバ、カシラ・・」
いろいろあるんですね。
「タンとハツを3本ずつ」
「塩とタレ、どちらにしますか?」
これ、意外に難しいんだよね。
「塩でお願いします。」
無難に塩にしました。

いい感じでオーダーできました。

湯豆腐が来ました。
小鉢に入った、まさに1人前の量です。
湯豆腐って、小さな鍋に出てくるお店が多くて、量が多すぎたりするのね。
だから1人前にしたんだけど、これなら2人前でもよかったよなぁ。

温かい木綿豆腐とタラが少し。
冬は湯豆腐だよなぁ・・なんていいながら、3人でつつきました。

さて、アルコールは日本酒にしましょうよ。
短冊には、一級酒380円、二級酒320円って書いてある。
今じゃ存在しない等級だよ。
でもね、燗酒は普通酒がいいんだよ。
「二級酒、燗でください!」

もつ焼き。
タンとハツが3本づつ。
大ぶりでもなく、かといって小振りでもない。これで100円はOKです。
焼き加減もなかなかの適度。
やはりここは、もつやき屋なんだ、と実感しますね。

そこに燗酒が来ました。

ぉぉぉおおおお!チロリだ。
しかも、恐ろしく年期の入ったチロリ。

酒を注ぐ前に、歴戦の勇士、というか往年の戦士みたいなチロリの姿に感動。

チロリからコップに燗酒を注いで、いただきます。
燗酒は、やっぱり普通酒がいいですね。
チビっとすすって、あぁ、日本人だなぁ、って思うんです。(笑)

日本酒飲んだから、もう少しつまみを頼もうかな?
短冊にエイヒレがあるじゃないか。
「エイヒレありますか?」とDさん。
「エイヒレないんだ。」
「・・・・」orz...
また、やられてしまった。

「サヨリの干物があるけど、どう?」
ぉぉぉおおおお!サヨリ!そりゃいいじゃない!(≧▽≦)
「それ、お願いします!」

サヨリの干物。

サヨリの干物って、実はこれが初体験。
品の良い魚で、実に美味しい。
日本酒に合うなぁ・・・。シアワセ。

メニューにあるものはなくて、ないものがある。
メニューを見てオーダーする、というシステムはここでは通用しないようです。
「今日は何があるの?」というアプローチをするのがいいんでしょう。
常連ならそれが当たり前の流儀かも。
まだまだ修行不足なことを反省しながら店を出ました。

ごちそうさまでした。

もう1軒行きましょうね・・。

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コメント 6

hypo

よく入りましたね~。
by hypo (2013-02-20 06:29) 

ちょんまげ侍金四郎

凄いお店ですね。
下町でも、ここまで凄いところは、今の時代滅多にありません。。。
by ちょんまげ侍金四郎 (2013-02-20 08:54) 

とんちゃん

> hypoさん
一人じゃ入らないだろうな・・。
常連さんしかいませんもん。
でも常連には人気みたいなんです。
by とんちゃん (2013-02-22 06:04) 

とんちゃん

> ちょんまげ侍金四郎さん
そう言う意味では骨董品ものの酒場です。
常連で大切に守ってあげたいお店ですな。

by とんちゃん (2013-02-22 06:06) 

式守錦太夫

これはすごい・・でも一度入ってしまえばもう大丈夫ですね。
湯豆腐は潔い一人前(笑)、3人じゃすぐだったでしょう。
by 式守錦太夫 (2013-02-26 16:33) 

とんちゃん

> 式守錦太夫さん
郷に入りては郷にしたがえ、ですね。(笑)
湯豆腐も焼き鳥もすぐにたべちゃった。
サヨリの干物がいちばん記憶に残っています。
by とんちゃん (2013-02-26 18:07) 

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