神戸長田のソウルフード「スジコン」は「ぼっかけ」となって全国へ 長田本庄軒@神戸三宮 [ 近畿]
神戸市三宮。
「皆様食堂」さんに寄ってから、通りの向かいにある三宮センタープラザ東館へ。
その地階にあるお店へ向かいました。
【自家製麺焼きそば専門店】の「長田本庄軒」さん。
後で知ったんですけど、讃岐うどんの「丸亀製麺」を運営するトリドールのお店です。
「ぼっかけ」は神戸長田の名物料理ですよ。
店内仕込みの【長田ぼっかけ】。【ぼっかけどは、牛すじとコンニャクを甘辛く煮込んだものです。神戸長田では焼きそばやお好み焼きの具として昔から良く使われています。】と説明があります。
この説明、実は正確ではないんですけど、そのことは最後に書きましょう。
ともあれ、「ぼっかけ」は「そばめし」と並んで神戸市長田発祥の料理です。
【当店で使用している麺は店内で製麺し熟成しております】とも書いてある。
店内で「自家製麺」っていうのは、丸亀製麺と同じです。
壁にあるメニューのトップは「ぼっかけ焼きそば」。
ぼっかけ玉子モダンとか、ねぎぼっかけとかがありますけど、やはり初訪者はデフォルトで。
焼きそばのソースは神戸の「オリバーソース」ですね。
券売機で食券を買うシステム。
左上には当然「ぼっかけ焼きそば」です。(*^^*)
店内は厨房を囲む大きなコの字のカウンター席のみ。
カウンター席に座って、オーダーを伝えます。
茶色い色のプラスチック製コップで水をくれます。
皿と割り箸にヘラ (コテ)、おしぼりが置かれます。そしてカウンターの目の前にある鉄板の上で焼きそばが焼かれます。
そのときに重要なアイテムが「ぼっかけ」。
鍋に「ぼっかけ」が入れてあり、それを焼きそばに混ぜ込みます。
◆ぼっかけ焼きそば
最後に青ねぎを散らして完成。
牛すじとコンニャクがしっかり入っています。
鉄板の上の台に調味料が置かれています。「あまくち」と「からくち」のソース、マヨネーズ、唐辛子、青海苔。
お好み焼きと同じですね。いや、花かつおがないです。
唐辛子と青海苔をかけました。
お皿にとって・・・
実食!歯ごたえのある腰の太い麺はボリューム力があって実にいい。さすが丸亀製麺の兄弟分だ。
その図太い麺に濃厚なソースがマッタリとからみついているから、食べ手は焼きそばをズッシリと受け止めることになる。
「うむ」と、うなったところへ、さらに追い討ちをかけるように、ぼっかけの甘辛い醤油味が割り込んで来る。
ソースと醤油の他流試合は、複雑な味のハーモニーになっている。
なるほどと思わせる不思議な旨さです。
最後にお水をお替りして、甘辛くなった口の中を水ですすいで、完食です。
ごちそうさまでした。
最後に「ぼっかけ」について。
お店の説明では、【ぼっかけとは、牛すじとコンニャクを甘辛く煮込んだものです。神戸長田では焼きそばやお好み焼きの具として昔から良く使われています。】と説明がありました。
現在の言葉の使われ方としてはこれでいいけど、でも正確ではないんです。
そもそも、牛すじとコンニャクを甘辛く煮込んだものは、「スジコン」とか単に「スジ」と呼ばれていた。
それをなんで「ぼっかけ」と言うかというと・・・「ぶっかける」からです。
そのぶっかける相手はうどんです。
うどんにぶっかけるから、うどんには「ぼっかけうどん」というメニューがありました。
しかし焼きそばやお好み焼きでは、スジコンをぶっかけないで、混ぜ込みます。
だから「ぼっかけ」じゃなく、「スジのお好み焼き」とか「スジ焼きそば」と呼んでいたんですって。
こうして本来、「ぼっかけ」は、うどん限定で使われていたものです。
うどん以外でも「ぼっかけ」と呼ぶようになったのは、テレビ番組で神戸の商店街の食べ物対決からだそうです。
長田の商店街が、「スジのお好み焼」を出したんです。
でも「スジの・・・」じゃなく、もっとインパクトのある「ぼっかけお好み焼」という名で出したんですって。
そしたらなんと、勝ってしまった。
それをきっかけに、長田の商店の活性化のため、「ぼっかけ」を長田の名物として広めたそうです。
「ぼっかけ裏話」:http://ameblo.jp/kobe1te2/entry-10175095510.html
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