SSブログ
 

加古川の隠れ名物料理・無水ホルモン鍋 鹿児川荘@兵庫県加古川市 [ 近畿]

P1030397

兵庫県加古川市での夜のこと。

ホルモン鍋というと福岡から広まった「もつ鍋」が有名でしょう。
スープにモツやキャベツを入れて煮るというものですね。
ところが兵庫県加古川市には、それとは全く違った独特の名物ホルモン鍋があるんです。

どう違うかと言うと・・・
スープや水を一切加えずに、ホルモンだけを土鍋で煮るという大胆かつシンプルなもの。
ホルモン以外に加えるものは、砂糖、醤油、ニンニク、鷹の爪の調味料だけ。
シンプルかつ濃厚なホルモン料理なんです。

なぜ、そんな料理が生まれたかというと・・・それは最後に書きましょう。

それよりここに問題があるんです。
そのホルモン鍋は、市内のどこでも食べられるというものじゃないんです。
それが食べられるところは、加古川市役所北にある加古川市職員会館(鹿児川荘)だけ。
まさに隠れた名物料理なのです。

加古川市役所の職員の間では、そのホルモン鍋の秘伝のレシピ(手順)が先輩から後輩へ伝授されているとか。ぜひともその秘伝を知りたい!
実はネットでも公開されています。

ということで、その夜は、加古川の地元民に案内されて、その名物ホルモン鍋をいただくことができました。
ちなみに地元民は市の職員ではありません。

P1030377

加古川市役所北にある加古川市職員会館「鹿児川荘」。

ここの部屋でホルモン鍋をいただきます!
地元民がしっかり予約してくれていたんです。

P1030380

部屋に入るとホルモン鍋の用意がされていました。

P1030378

いかにも新鮮なホルモンたち。
白いホルモン(小腸)、ピンクのミノ(第一胃)、黒いセンマイ(第三胃)。
ホルモンは関東ではシロと呼ばれるもの。
奥の方のシロは脂身が少ないですけど、手前のはすごく太くて、分厚く、脂がしっかりついている。

P1030379

野菜はキャベツにモヤシ。

さて、ではホルモン鍋を地元の方に作っていただきましょう。
おっと、そのまえに、まずはビールをいただきます。o(*^▽^*)o

P1030383

温まった土鍋にホルモンを入れていく。
ここで水は一切入れない。

P1030384

ミノも入れる。

P1030385

砂糖を投入。

P1030388

醤油を注ぐ。(秘伝によると、煮えてから入れる、ともあります・・・)

P1030389

ジワジワと脂が溶け出してきました。

P1030391

みじん切りのニンニク、鷹の爪を加えます。
鷹の爪は裂いて入れます。
※このとき素手で裂いた場合は、よく洗っておきましょう。
決して、その手で目をこすったりしないように。(*^0゚)v

P1030392

ホルモンから脂がどんどん溶け出してきますよ。w(*゚o゚*)w
そのまま蓋をして、モツが煮えるのを待ちましょう。

P1030393

◆焼きギョウザ
突然、餃子の登場です。w( ̄▽ ̄;)w
ホルモンが煮えるのを待つ間のつまみです。

P1030395

ぉお!w(*゚o゚*)w
ホルモンから水分が大量にでてきてしっかり鍋になっているじゃないか。

P1030396

ここでセンマイを入れます。さらに沸騰させて・・・

P1030397

ホルモン鍋の完成!
ぉぉぉおおおお!水炊きみたいな鍋になっている!ヽ(^◇^*)/

P1030398

実食です!
ホルモンがプリプリ、味はまったり濃厚。こりゃ旨い!o(>▽<)o
脂とコラーゲンの汁で煮られたホルモン。ワイルドだけど、うんまい!
ビールがどんどん進みます!(*^^*)
焼酎もいいぞ!(*´▽`*)

P1030399

1杯目の鍋を食べきったところで、その汁で2杯目の作成です。
残りのホルモンを鍋に入れ、砂糖、ニンニク、鷹の爪を加えて、キャベツとモヤシも投入。
そのまま炊きます。 

P1030401

ホルモン鍋2杯目完成!

P1030402

コラーゲンたっぷりの汁を吸い込んだ野菜が旨い!o(>▽<)o
この濃厚さにはビールだ、いや焼酎だ!
酎ハイはいいぞ、加古川にはないホッピーもきっといいぞ。

ずいぶんと酒を飲んでいるけど、意外に酔わない。
お腹の中でホルモンの脂とコラーゲンの防護膜がアルコールの吸収を阻んでいるのかも。

P1030403

2杯目の後で、うどんを投入。まだモツが残っているから、2杯目の途中と言った方がいいかな。
このうどんがメチャうま!o(>▽<)o
コラーゲンを吸い込んだうどんですよ!
もう満腹です・・。

旨かったぁ。機会があったらぜひ、またいただきたい。
ごちそうさまでした。

最後に加古川で、なぜこんな料理が誕生したのか?について。

加古川市の北部に加古川市食肉センターがあります。
食肉センターとは、肉を売っている所じゃなくって「屠(と)畜場」のことなんです。

家畜を殺すなんて恐い!なんて言ってはいけませんよ。
その肉を食べているのは「あなた自身」なんですから。
わたしたち人間は、食料にするために家畜を殺しています。
動物だけじゃないです、植物も殺して食べます。
生あるものの命をいただいて、私たち人間は生きているんです。
そのことを明確にするためには、あえて「屠畜」という言葉を隠さずに使った方がいい、と思います。

食物の命を奪うのはいいけど、動物の命を奪うのは可哀想・・・
家畜の命を奪うのはいいけど、鯨の命を奪うのは可哀想・・・
どちらも偏見だと思います。

おっと、話しをもどしましょう。

加古川には屠(と)畜場があって高品質な牛肉が製造されています。
牛を殺せば、同時に新鮮なホルモンも製造されます。
その新鮮な生ホルモンを使った料理が誕生します。
その鍋が、加古川名物のホルモン鍋なのです。

簡単な説明で、失礼しました。

食べログ: 鹿児川荘
夜総合点★★★★ 4.0

関連ランキング:郷土料理(その他) | 加古川駅浜の宮駅尾上の松駅


 
nice!(6)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:グルメ・料理

nice! 6

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0