虎ノ門に江戸城の外堀跡が(その1) [旅行先]
気になりながらも、そのままに放っておいたことって、いろいろあります。
しかし人生も終わりが近いのだから、気になることは放置せずに確かめよう。
そう思う今日この頃なのです。
虎の門三井ビルのところから霞ヶ関ビルや霞ヶ関コモンゲートの方へ、外堀通りをまたぐ歩道橋があります。
その階段を登る途中で、右手に見える不思議な石垣がずいぶん前から気になっていたんです。
立派な石垣だけど、三井ビルの庭園として造ったにしては変な石垣だよなぁ。これ、なんだろ?
そう思いながらも、いままで放置していました。
良く見ると、巨大な石で構築された立派な石垣なのです。
これってもしかして・・・歴史的な建造物では?
そう思って、歩道橋を降りて観にいくと・・・
石垣の角です。
やっぱ歴史的建造物じゃない?
歩道にありましたよ、案内板が。(◎_◎;)
なになに・・・
【国史跡 江戸城外堀跡 溜池櫓台】だって!
これは1636年に建造された外堀の櫓(やぐら)台なんですって。
江戸城外堀は、虎ノ門交差点付近に「虎御門」があって、そこから文部科学省に現存する3地点の石垣を通過して、この櫓台石垣に至ったんですって。
江戸城外堀は、江戸城内郭と城下を取り巻くように造られた延長約14kmの濠で、そのうち4kmが史跡指定されているんですって。
そうか、この石垣は江戸城外堀だったのね。
外堀の内側は石垣になっていたわけで、その石垣ですね。
説明版の後ろに【史跡 江戸城外堀跡】の石碑がありますよ。
そうかぁ、立派な石垣だったんだぁ。
説明版に江戸城外堀や内堀と周辺地形の地図がある。
中心部分が江戸城で、今は天皇さんがいる皇居ですね。
正確に言うと、旧江戸城の中心部である本丸、二ノ丸、三ノ丸跡は現在は皇居東御苑になっています。
そしてかつては現在の御所はかつて庭園だった吹上にあり、宮殿は西の丸にあります。
ピンク色の部分が堀として残っているところ。
神田川や日本橋川も外堀の一部で、外堀よりもグッと細くなっているんだね。
黒い部分は埋め立てられた外堀。
で、左下の四角の部分が、この石垣のある虎ノ門のあたりなんだぁ。
虎ノ門の外堀と史跡の位置の地図。
かつての外堀って40m近い幅があったんですね。
現在地が堀の角っこ。
そしてここの他にも石垣が保存されているんだ!
せっかくなので、探索してみることにしました。
外堀通りを渡って、反対側の歩道を虎ノ門交差点の方向へ向かう。
霞が関コモンゲートアネックス前の歩道にある石垣。
案内板は全くなし。
外堀の石垣だと言われなければ、まったく気がつかないですよ。
その脇に立つレンガ造りの門柱みたいなもの。ナニコレ?
ここは明治時代に設置された工部大学校の跡地なんですって。現在の東京大学工学部の前身です。
そして1939年になって、この「阯碑」が建てられたそうです。
ふーん・・・・。
さて、石垣の続きを探しましょう・・・
銀座線「虎ノ門」駅の11番出口。
文部科学省の脇に出てきます。
その11番出口を出たところ石垣があります。
向こうに見えるのは右が霞ヶ関コモンゲート、左が霞が関ビル。
これも気がつかないな・・・。
さらに進むと文部科学省新庁舎と旧文部省庁舎(右奥)の間にある中庭。
こっちに石垣があるらしい。
一段下がった半地下に石垣があります。
気をつけないと見つけられないですよ。
明日は、文部科学省敷地内の外堀について、詳しく紹介します。
江戸城外堀についての解説
・港区界隈の個性派博物館
・史跡 江戸城外堀跡 保存管理計画書(pdf)
城壁ではなく外堀そのものの散策
・江戸城外堀跡を巡る癒しの散歩
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