これぞ元祖「がんづき」なり 村上屋餅店@仙台市 [食文化]
昨日の記事はとっても美味しい「づんだ餅」のことでした。
あんまり美味しかったんでお土産に買って帰りました。
ところが実は、そのお店に行こうと思い立った最初の理由は、その美味しい「づんだ餅」じゃないんです。
目当ては「がんづき」というお菓子だったんです。
「雁月」という風雅な字を当てるそのお菓子は、いったいどんなものなのか。
「づんだ餅」とともにご紹介しましょう。
仙台を去る前にお店に立ち寄りました。
お店の場所は仙台駅の南西、中央郵便局の裏あたり。
壁に【餅】と大きく書かれた「村上屋餅店」さん。
【名物づんだ餅】と書かれた若草色の暖簾が下がっています。
お店に入ると正面にショーケースがあって和菓子がいろいろ並んでいます。
お目当てはこの「雁月」。【コラーゲン入】なんて書いてある。
1個135円ですが、なんと!【夕方サービス¥100】ですって。ラッキー!
おや、お隣に「づんだ塩まんじゅう」なんてある。しかも茶豆だって。
塩味のづんだって、酒のつまみにならないかな・・・、なんてふと思いました。
「ずんだ餅」と「雁月」を購入。
どっちも「今日中にお召し上がりください。」と言われました。
そうしないと硬くなってしまうようです。
づんだ餅は昨日の記事でご紹介しました。
今日はもうひとつの「雁月」のこと。
◆がんづき
もうひとつのお菓子。当初のお目当ての「がんづき」です。
このお菓子、ご存知ですか?
きっと見たことがある人は少ないと思います。初めて見た方がほとんどではないでしょうか。
一見すると「ういろう」みたいなお菓子で、クルミが載せられています。
かなり不思議なお菓子です。
これはいったいどんなお菓子なの?
しかも「雁月」という風雅な名前はいったいなぜ?
「がんづき」の由来については、以前の記事に書いたのですけど、ここに再掲します。
ことは、岩手県で買った「がんづき」という蒸し饅頭から始まります。
「「がんづき」の由来・語源について」
一関市・旧川崎町にある道の駅「かわさき」で、「がんづき」というお菓子を買って食べました。
(中略)
この「がんづき」という名前がすごく不思議だったんです。変な名前ですよね?
そこで、由来・語源をググってみました。
「雁月」と書く。と、すぐに分かりました。
丸く蒸しあがった形を月に見立て、ゴマの雁が飛んでいる様子から名付けられた。
月と雁という組み合わせは歌川広重が描いた「月に雁」から来ている。
・・・なんとまぁ、風雅な由来じゃないですか。
でもこういう一見もっともそうな説明は、後付けの解釈が多いんですよ。(´ρ`)
ゆえに間違っている、と決めつけました。(^^)
じゃぁ、なにが本当の由来なのか?
ググっていると、なるほどこれだ!という説明を発見しました。\(^▽^)/
「がんずぎ という郷土菓子について。」
「岩手郷土菓子 がんずき」
ミヤペディア「がんづき」
「寒食(かんじき)」が由来だというのです。
それが訛って「がんずぎ」、「がんづぎ」、「がんづき」になった。(^^)
中国の風習で、冬至の翌日から105日目、春分の翌日から15日目にあたる「清明節」をはさむ3日間、火の使用を禁じて冷たい食事をすることを「寒食」というそうです。
それが仏教とともに日本にも伝わり、事前に用意した食事を「清明節」の前後3日間食べる。
その中に、現在「がんづき」と呼ばれるようになった食べ物があるというわけ。
元々は、新粉、餅粉、小麦粉を水で練っ蒸し上げたもの、というから蒸し団子ですね。
「ういろう」みたいなものでしょう。
味は塩味で、ゴマを散らしてあったそうです。
形は三角形で、6寸(約18センチ)角の正四角形を二等分した三角形のお菓子。
精米や精麦しない粉を使ったので黒っぽい色していた。
それが味噌味になり、黒い色は黒砂糖でつけて味が甘くなり、重曹を入れて蒸しパンに。
そして形も丸くなって今に至っている。
ということみたいです。
これで一件落着。
かと思うと、さらにもう1つの疑問が生じます。
もしもそうならば、昔の「ういろう」みたいな「がんづき」もあるのでは?
そう思ってググったら・・・・やっぱりありました。w(*゚o゚*)w
「ねっとりタイプ」として販売されています。
お菓子なみちのく 仙台のがんづき(ねっとりタイプ)
石巻お菓子図鑑
田舎のくらしとパン日記
機会があったらこっちも食べてみようかな。(*^^*)
最後に登場する「仙台のがんづき」が、今回紹介した村上屋餅店の「がんずき」なんです。
その元祖がんづきを食べてみたい!っていうのが、このお店に来ようと思ったそもそもの理由です。
さて「ういろう」みたいな、という「がんずき」のお味は?
ういろうです!ヽ(^◇^*)/
これで「がんづき」とは何かがわかりました。
ごちそうさまでした。
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