バホそばドン丼とは、いかなる食いものぞ そば処 三徳@札幌市琴似 [ 愛しき食堂]
札幌に帰省中のこと。
地下鉄東西線琴似駅近くにある食堂へ行きました。
【石臼ひき】を掲げる「そば処三徳」さん。
本来はお蕎麦屋さんですね。
【きそば】の暖簾を下げる、お蕎麦屋さんです。
でも雪に埋もれた行燈には、「石臼ひききそば」に並んで「とんこつラーメン」の文字。
どっちも雪の中に一部が隠れていますけど、きっとそう書いてあるに違いない。
ガラス越しに見えるメニューは、そばのほかに、定食類がいろいろ。
天丼に天ラーメン。
「天ラーメン」は、きっと、天ぷらが載ったラーメンですよね。
そして「バホソバドン丼」。
赤塚不二夫原作の「バカボン丼」でもなければ、宮本武蔵をテーマにした「バガボンド丼」でもありません。
(そんな丼があったら食べてみたいけど、きっとない!)
意味不明の料理名、まったく得体のしれない、この丼を今日は食べに来たのです。
小さく「どさんこワイド」と書いてあります。
北海道のローカル局STVが放送する「どさんこワイド」という番組に登場したドンブリのようです。
このことはお店のこととともに最後に書きます。
空いている一番奥の席に座りました。
やや若い店員さんが、テーブルは相席になりますけどよろしいですか?と確認します。
はい、いいですよ。
こういう店では相席は当然ですね。
でも昼時を外れていたので、相席になるほどお客さんは入って来ず、テーブルをずっと1人占めしました。
メニューは、冷たいそば、温かいそば、そしてラーメン。
もり、かけは470円という料金。
ラーメンは札幌らしく、正油、みそ、塩の3種類があります。
「天ラーメン」もしっかりあります。
ちからラーメン、トリメンなんてのもある。
壁には、カレーラーメンもあります。
丼もの、カレー、定食があります。
丼ものは、玉子丼540円、タヌキ丼570円、親子丼と他人丼が680円、かつ丼700円。
そして、ありました!(⌒▽⌒;)
バホそばドン丼700円。
天丼とカツ丼の間に、ちゃーんとありました。
では、そのバカボン丼じゃない、バホそばドン丼をオーダーしました。
調理は、厨房にいるご主人がなさっているようです。
7分くらいして料理が到着。
◆バホそばドン丼
味噌汁と漬物がついた丼です。
味噌汁を一口。
フワフワしたお揚げと水菜が入った味噌汁です。
バホそばドン丼のドンブリは木製で、かなり大きい。
パッと見、刻み海苔ののった普通のカツ丼ですよ。
しかしよく見ると、カツ丼の脇からチラッと見える赤いもの・・・
こいつは、エビの尻尾じゃないですか!
カツ丼に海老天が入っているのでしょうか?
カツ丼の中に包み込まれた海老を取り出すと・・・裸のエビ!
衣に包まれた海老天じゃなく、海老そのものが入っていました。
さて、かつ丼をいただきましょう。
そこそこの厚さのあるトンカツです。
トンカツを食べた、そのあとのこと。
大変なことを発見します!
カツの下から現れたものを見ると・・・
な、なんと・・・蕎麦!”(*゚Д゚*)ェ…
「バホそばドン丼」とは、ご飯ではなく、蕎麦の上にカツ丼の具が載った丼なのか?
そ、そんな、バカな!
いや、さすがにそうではないらしい。
なんと、ご飯とカツ丼の具の間に蕎麦があるんです。
カツ丼の具の下に、まさに潜んでいる日本蕎麦。
それは、カツ丼の具の汁を吸いこみ、柔らかい焼きそばのようになった日本蕎麦。
初めて食べる味だけど、それなりに旨い。
そして、その蕎麦の下には白飯がしっかり入っている。
あのデカい丼に、ご飯がしっかり入っている。
このご飯の量は、普通の1.5倍あるということです。
要するに大盛飯の丼に、さらに蕎麦まで載っているということなのです。
炭水化物が多いー!(◎_◎;)
しかし濃い目のタレがかかった飯が旨いです。
食べ進むうちの、この丼の飯量が見えてきました。
こんなに飯がある!
さらに日本蕎麦があって、カツとじが載っている。
見るからにボリュームのあるドンブリです。
しかし、やや濃い目のタレが食欲をそそり、タレの浸み込んだ飯が次の一口を誘います。
自家製の白菜漬けも箸休めに美味しい。
かなりのボリュームの丼ですが、意外にもすんなりと食べられてしまいます。
ここのカツ丼や親子丼、天丼もきっと旨いんだろうなぁって思います。
どうもごちそうさまでした。
最後に、このお店と「バホそばドン丼」のこと。
ここ「三徳」さんは、昭和2年(1927年)創業の老舗の蕎麦屋さんで、現在の店主さんは3代目だそうです。
そしてやや若い店員さんはきっと4代目ですね。
今回いただいた「バホそばドン丼」について取材した記事がありました。
⇒月刊サイゾー「カツ丼で天丼で日本そば? 北の大地の知られざる名物『バホそばドン丼?』ってナンだ!?」 :http://www.cyzo.com/2016/06/post_28654.html
⇒めし通「「バホそばドン丼」ってなんですか? 老舗のおそば屋「三徳」で見つけた不思議メニュー!」
:https://www.hotpepper.jp/mesitsu/entry/hadakadenkyu/16-00057
このメニューは、もともとは「まかない」として食べていたものだそうです。
20年以上前のこと、とあるTV番組の取材で、話題になる料理をつくり、この名前をつけたらしい。
TV番組の中で「バホバホ隊」というチームが命名したのだそうです。
テレビ放送後、1日に3つ出る程度のメニューだったけれど、数年前からSNSの影響で人気が爆発したらしい。
以下は推測です。
「バホバホ隊」とは・・・
かつてTBSラジオの平日夜に放送した所ジョージさんのラジオ番組「進め!おもしろバホバホ隊」があった。
しかしこれは、テレビではなくラジオの番組だし、それが北海道まで来るわけがない。
しかもこの番組は1984年から1986年まで放送していたもので、20年以上どころか、30年前の番組です。
冒頭で見たように、店頭にあった「バホそばドン丼」のメニューには「どさんこワイド」とありました。
これは北海道のローカル局STVが放送する番組で、1991年から始まって現在も続いている。
STVは日本テレビ系列だけど、もしかすると所ジョージさんが出て、「バホバホ隊」が取材したのかもしれません。
札幌市中央区南3条西13丁目に「広島風お好み焼 ピックアップ」というお店がかつてあったそうな。
そこには、「バホバホ焼き」という裏メニューがあって、ハンバーグが入った広島風お好み焼きにカレーをかけるという珍妙な料理だったらしい。
これもきっと「バホバホ隊」が命名したメニューなのでしょう。
さて、真相は?
関連ランキング:そば(蕎麦) | 琴似駅(札幌市営)、二十四軒駅、琴似駅(JR)
琴似は懐かしいです。
店名は忘れてしまったのですが、十五年前に女房殿とラーメン食べに行きました。
by ちょんまげ侍金四郎 (2017-01-10 07:08)
> ちょんまげ侍金四郎さん
琴似は庶民的なお店がいっぱいあって、楽しいところだと思います。
食堂めぐりや居酒屋めぐりをしたい街です。
by とんちゃん (2017-01-11 18:59)