メニューは手打ち蕎麦だけと潔い そば処 権平@北海道八雲町 [ 北海道]
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9月初めに北海道へ帰省したときの連載を再開します。
※地元以外の記事をアップするとアクセス数が激減して、さすがに寂しくなるので、数回に分けて連載してきましたが、今回が最後のシーズンです。
帰省ついでの函館観光を終えて、レンタカーで札幌へ。
ランチは八雲町にある蕎麦店へ向かいました。
八雲町は、日本で唯一、太平洋と日本海の2つの海に接する町です。
元々は太平洋に接する町でしたが、平成の大合併で日本海に接する熊石町と合併したため、太平洋と日本海の2つの海に接する町になりました。
八雲町は山越郡、熊石町は爾志(にし)郡に属していたので、郡をまたいだ合併でした。それで新たに二海(ふたみ)郡が創設されて同郡には八雲町だけが属しています。「二海」の意味は、もちろん二つの海に接するからということです。
ナビを頼りになんとかお店を発見。
「そば処 権平」さん。
看板がなく、以前にはあった店名入りの暖簾もないので、外見から店名が不明です。
お店に前に3台の駐車が可能です。
ネットで評判の良い蕎麦屋さんなのでやって来ました。
建物右手の大きな窓の奥には蕎麦打ち部屋があります。
長らく営業されているお店だ、と思い込んだのですが、実は、サラリーマンを退職したご主人の趣味が高じて、2006年に開業した意外に新しいお店です。
ともあれ、蕎麦好きが始めた蕎麦店ですから、美味しい蕎麦がいただけそうです。
店内はテーブル席1卓、小上がりに2卓という、小さなお店。
ご主人だけで営業するお店です。
写真に写り込まないようにしましたが、ご主人の生活用品が整理されずに置かれています。
奥様が亡くなられたようで、それで店内が雑然となっているのでしょう。非難するのは簡単ですが、自分のこととして想像すると同情いたします。
メニューは蕎麦だけ。
つめたいそばに「山ざるそば」というのがある。
どんな蕎麦なのかご主人に伺ったら、「みんな聞くんだよね」とけげんな顔。長芋のとろろがついた蕎麦だって。はぁ「山かけざるそば」のことですか。
以前は丼物や「チョウチン」という名の、おにぎり2つ・だし巻き卵・おひたし・漬物のご飯セットもあったようですが、今はありません。奥様が亡くなられたからでしょうね。
さてオーダーは、カミサンは「かしわそば」、とんちゃんは「もりそば」、息子は「ざるそば」大盛り。
◆もりそば
薬味はネギ、ねりワサビ、そして大根おろし。
大根は、辛味大根かと思ったけど、辛くない、普通の大根おろしです。
セイロに盛られたおそば。
緑がかった色で、中細に切った蕎麦のエッジが立っている。
蕎麦は歯ごたえが良く、美味しい。
二八ではなく、しかし十割蕎麦でもないみたい。一割ほど小麦粉が入っているのか?
つゆは、ほんのりとした甘さがあるけど、キリっとしたやや辛め。
出汁の風味が強く、鰹節だけでなく、宗田節やサバ節を使っているみたい。
美味しい蕎麦です。
◆ざるもりそば大盛り
ざるそばは、焼き海苔が蕎麦にかかっているだけでなく、ウズラの卵がついてます。
そばにウズラの卵という組み合わせは、懐かしい駅弁を思い出します。
長万部(おしゃまんべ)駅の駅弁と言うと「かにめし」が有名ですが、もう1つ「もりそば」があります。その駅弁そばは、「もりそば」なのに海苔がビニール袋に入っていて、さらにウズラの卵がついてるんです。
蕎麦好きだった子どもとんちゃんは、列車が長万部に停まると、その「もりそば」駅弁を買いにホームを走った。そんなことを懐かしく思い出します。
その「もりそば」駅弁は今も販売されているんですって。
◆かしわそば
温かい蕎麦もいいですね。やっぱり汁が美味しい。
美味しいお蕎麦をいただけました。
店内の雰囲気ばかりが気になる人は行かなければいい。
蕎麦を食べたい人だけが行けばいいのです。
ごちそうさまでした。
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