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鉄製カマドでじっくり焼いた甘~い焼き芋 かまど焼き芋 おいもぷらす@茨城県龍ヶ崎市 [ 茨城県]

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インスタでフォローしているキッチンカーの焼き芋屋さんのところへ行きました。

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場所は、昨日の記事でご紹介した河内町の「長竿亭」さん。
ここにキッチンカーを出店する!というインスタ記事を見てやってきました。

長竿亭も未訪なので、キッチンカーと合わせて、二兎を追ってきたわけです。
二兎を追うもの・・・二兎を得ました!

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長竿亭の玄関前にしっかり出店されていました!    

かまど焼き芋「おいもぷらす」さん。
本拠は龍ケ崎市で、茨城県南を中心に出店されています。

インスタをフォローしていて、やって来ました、とごあいさつ。
すると、「もしかして、とんちゃんですか?」と言われる。

じぇじぇじぇ!(古いか?)
完全に言い当てられてしまった!(*゚Д゚*)ェ…
なぜわかった?

ともあれ、美味しい焼き芋をいただき、焼き芋について色々と教えていただきました。

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売っているのは、焼き芋!
Mサイズ1本400円。

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サツマイモの種類は「紅はるか」です。
しかも去年収穫されたものを長期熟成した糖度40度という甘~い焼きいも。

「紅はるか」の焼き芋は「究極の焼き芋」と称されています。

ほかの芋より「はるかに美味しい」から、と命名された「紅はるか」。  
焼き芋
用のサツマイモと言えば、長い間、ホクホク系「紅あずま」が君臨していました。そこに2000年代、種子島発祥の「安納芋」が甘いネットリ系として現れました。
そして2010年、「紅はるか」が登場。
「紅はるか」の食感はネットリの中にホクホクも残すシットリ系
その甘さは安納芋と同等、あるいはそれ以上で、蜜をたっぷり含んだ「蜜芋」タイプの焼き芋です。


糖度は果物の甘さなどを表す指標で、イチゴ8〜15度、ブドウ17〜22度、バナナ20〜21度、メロンが12~18度です。
だから40度というのは、ムチャクチャ甘い

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こんな金属製カマドでサツマイモを焼いています。
POTCOOK社製の鉄製のカマドです。⇒POTCOOK社HP:https://www.mituimo.com/

POTCOOK社は、素焼き製の焼き芋用の壺を製造販売している会社で、2015年に大阪府吹田市に創業して壺焼きいも店を開店し、2018年に広島県福山市に移転。
同社の壺を使った壺焼きいもが全国に広がったそうです。その後、この金属製のかまどを開発し、2021年から販売しています。
移動販売の場合、素焼きの壺は重いし、割れて破損することがあるため、軽量な金属製のかまどを作成したそうです。


カマドの中を覗かせてもらいました。

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かまどは上下2段に分かれていて、上段には、サツマイモを入れて吊る器具が並んでいます。  

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下段には、角型の七輪が置かれてて、これで炭火を焚きます。
このカマドにサツマイモを入れ、2時間かけてじっくりと焼き芋にするそうです。 

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だから「おいもぷらす」さんのトレードマークは「竈」(かまど)です。

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ということで、焼き芋を1本だけ購入しました。

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◆焼いも
皮の表面にが染み出しています。いかにも甘そう。

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黄色い身は、ネットリ+ホクホク=シットリの食感。そして甘い!
ポリフェノールいっぱいの皮もいただきますよ。

とんちゃんの地元には焼き芋屋さんがいくつもありますが、たいていは冬季のみの営業です。周年で美味しい焼き芋を提供してくれる焼き芋屋さんは、甘党には嬉しいですね。ちなみに、とんちゃんは辛党です。

ごちそうさまでした。



最後に焼き芋に関して解説。

◇焼いもは、なぜあんなに甘くなるのか?

サツマイモを70℃程度に温めると、β-アミラーゼという酵素によってデンプンが麦芽糖(マルトース)に変化するため、甘くなります。
また、一般的なサツマイモ品種のデンプンは65~75 ℃程度で糊化します。糊化したデンプンは麦芽糖に変化しやすくなります。
したがってイモの中心温度を約70℃にキープするように温めると、時間とともに両方の変化が進んで、焼きいもの甘みが強くなります。
さらに、焼き芋は加熱により水分が約15~30%少なくなる。そのため一層甘さが濃くなります。
そしてサツマイモは貯蔵中に、デンプンが徐々に糖化してショ糖(スクロース)等が生じるため、甘くなります。
参考:片山 健二「「焼き芋」の甘さの秘密」(『化学と教育』67巻7号、2019)(pdf)


サツマイモを電子レンジや魚焼き器で一気に加熱しても、甘~い焼いもにはならない、ってことです。

◇焼き芋の製造方法
業務用の芋焼き器は、歴史的には「かまど焼き」「つぼ焼き」「石焼き」の順で登場しました。

江戸時代は「かまど焼き」でした。土でつくった「かまど」(へっつい)に載せた素焼きの土鍋「ほうろく」に芋を入れ、重い木の蓋をして蒸し焼きにした。その後、素焼きの鍋に替わって鋳物(鉄製)の平鍋が使われ、それが明治になって広がりました。
「つぼ焼き」は1929年に中国から伝わり急増しました。つぼ焼きは、素焼きや陶器の壺の底に木炭やコークスを入れて燃やし、針金の先を曲げてイモを引っかけたものを壺の内側沿いに吊します。
昭和初期は、かまど焼きとつぼ焼きが併存していました。しかし太平洋戦争でサツマイモが統制品になったため、焼き芋屋も廃業。
戦後になって「石焼き」が登場しました。「かまど焼き」も「つぼ焼き」も店内でイモを焼きますが、「石焼き」 リヤカーで売り歩くので一気に広がりました。
参考:川越いも友の会・焼き芋文化チーム編『焼き芋小百科』(2005年)
これが発展した、一般財団法人いも類振興会『焼きいも事典』(2014)(⇒焼いも事典PR版)があるようですが、未見です。


今回、食べた「かまど」焼き器は、江戸時代にあった土製の「かまど」ではなく、つぼ焼きの壺を鉄製に替えたものですね。  

最後にお店情報としてインスタの記事を貼っておきます。
焼き芋屋さんのご主人と長竿亭さんのご主人が写っています。


 
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